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ダンジョンいじいじ
ダンジョンを弄る
しおりを挟むログインすると、しっかり先ほどログアウトした場所に戻ることが出来た。
ログインする前に課金した金額が正しく反映されているか、ステータスウィンドウを開いて確認する。しっかりFsが増えている事が確認できたのでウィンドウを閉じた。
課金したことで私の現在の所持金は約56M、要は5600万Fsになっている。これだけあればダンジョンポイントに変換して、十分ダンジョンを弄ることが出来るはずだ。
さっそくダンジョンを弄ろうと思いアンゴーラを探すと、アンゴーラはシュラたちに囲まれていた。
そう言えばテイムモンスターって自室とかでログアウトすると、自律状態で残るんだっけ。さすがにログアウトした場所から離れることは無いらしいけど。
「アンゴーラちゃん」
私がログインしてきたことに、まだ気づいていなかったようなので声を掛ける。すると、アンゴーラよりも先にシュラたちが私の方へ近付いて来た。
そういえば、急いでログアウトしたからシュラたちにすぐ戻るとは言っていなかった。そんなことを思い出しながら、近付いて来たシュラたちの頭を撫でる。
『なんじゃ、もう戻って来たのか』
シュラたちに構われていたからなのか、アンゴーラが若干やつれているように見える。
「うん、それでさっそくダンジョンを弄りたいんだけどいいかな?」
『構わぬぞ。しかし、良いのか? ダンジョンに手を加えたら他の者が入って来られるようになってしまうが』
「問題ないよ」
今は時間的に、イベントのパーティー部門のPVP大会が開かれている最中だ。なのでこのダンジョンがある第2エリアには殆どプレイヤーは訪れることは無い。まあ、私みたいにイベントに参加しないで通常フィールドにとどまっている人もいるだろけど、最前線でもない第2エリアにいるプレイヤーは少数だろうからすぐに見つかってしまうってことはないはず。
『そうか。ならば、ほれ』
アンゴーラが近付いてきて後ろ脚で立ち上がり、前足を片方上げると俺の前にウィンドウが出現した。
目の前に出て来たウィンドウには、上部にダンジョン管理画面と表示され、その下にいくつもの項目が連なっていた。
私はその項目の中から、ダンジョンポイントに変換する、を選択する。そして、さらに表示されたウィンドウでFsをDPに変換するために操作を進めた。
とりあえず、一々変換するのも面倒だから50MくらいDPに変換しちゃおう。これで所持しているDPが50万になった。
ウィンドウの隅に表示されている現在のDPの欄には50万と少しの値が表示されていた。変換した量よりも微妙に多いのは何でだろうか。アンゴーラからの引継ぎ? それともチュートリアルで使う予定だったのか。まあ、増える分には問題ないよね。
『ぬお? なんじゃ!? 信じられん量のDPが一気に溜まったのじゃが!?』
50万は信じられない量なのかな? いや一気に50万も増えたから驚いているっぽいね。反応からしてアンゴーラがダンジョンマスターだった時はここまでのDPは見たことがなかったみたいだし。私が速攻で攻略してしまったのが主な原因だけど。
「これは多いの?」
『ぬ? うぬ……短期間で獲得する量としては多いのじゃ。長期的に見ればあり得なくはないのじゃが、それでも小規模なダンジョンでは難しいかもしれぬ』
「なるほど」
多いは多いけど在り得ない量ではないと。となると、これだけじゃ、十全にダンジョンを弄るには足りないのかも?
「ダンジョンを弄る分にはこれじゃ、物足りなかったりする?」
『十分足りておる。それに、詳しく説明しておらんかったが、インスタントダンジョンからなったこのダンジョンは、現状どんなにDPを掛けても30層までしか作れん』
「え? 限界あるの?」
際限なく大きいダンジョンって作れないのか。まあ、今見つかっているダンジョンでも5層が一番深いから、それに比べればかなり深くは作れるんだけども。ただ、アンゴーラの言い方からして、先のフィールドに進んで行けば30層よりも深いダンジョンがあるってことだよね。それに、現状である以上このダンジョンもそれ以上に深くできる感じだし。
「限界があるのは仕方ないかぁ」
『そうじゃの』
とりあえず、FsをDPに変換するのは終わったので、ウィンドウを操作してダンジョンポイントを使う、のウィンドウからダンジョンを成長させる、を選択する。そして、DPを使用してダンジョンを成長させた。
≪ミヨガダンジョンが18層目まで成長しました≫
とりあえず試しで今持っているDPの半分より少し少な目、切り良く20万DPを入れてみたところ18層目まで成長させることができた。
『ダンジョンを成長させたようじゃの。このままではダンジョン内にモンスターが一切居ない状態じゃから、次はモンスターの配置じゃな。ダンジョンを成長させたことで管理項目に新しく出現モンスター管理の項目が増えているはずじゃ』
「あ、そうなんだ」
ありゃ、このままだと完全に素通り出来る状態なのね。成長させれば勝手にモンスターが出現するものだと思っていたんだけど、そうはうまくはいかないか。
アンゴーラの指示に従ってウィンドウを開く。
「階層ごとに出現させるモンスターを選べるのね。ちょっとめんどう」
『一応、モンスターの系統ごと、大雑把に決めることも可能なのじゃ。階層に関しても、ここからこの階層はこの系統のモンスターを配置する、みたいに決められるのじゃ』
「あー、そういう設定も出来るの。うーん、どうしよう」
面倒とは言ったけど、やるからには階層ごとにちゃんと設定したいよね。ただ、特定の範囲の階層に出現させるモンスターの系統を統一させるのはありかも。
「10層目くらいまでは1層ごとにしっかり設定していく感じでいいかな。後から設定しても結局かかる時間は同じだろうし、最初にしっかり決めておいた方がいいよね」
『そうじゃな。しかし、時間をかけてしておると誰かが入って来てしまうぞ? ゆっくりしておると妾と同じような結果になるのではないか?』
ああ、私が入ってきたときってそんなタイミングだったのか。まあ、現状18層目まであるから、最悪攻略されかけても残りのDPを使ってどうにかすればいいよね。
ともかく、アンゴーラと同じ目に合わないようにさっさと設定を進めて行こう。
1層目に出現させるモンスターは……選べる種類が少ないね? スライムとプレンテ、あとは……ああ、なるほど。18層あるうちの1層目だから、私が倒したことがあるモンスターの中で一番弱いランクのモンスターしか選べないのか。
となると、うーむ。いっそ5層目までスライムオンリーにして5層目のゲートキーパーにシュラを置くのはどうだろうか。ぷらてあと朱鞠は10層目と15層目のゲートキーパーにすればちょうどいいかな。それ以降の階層をどうするかは悩むところだけど。
そうなれば、1層目に出現するモンスターはスライムのみだな。ゲートキーパーはレアスライムかビッグスライムかな。
それで出現するモンスターのレベルは、っと……ん?
「アンゴーラちゃん」
『なんじゃ?』
「出現させるモンスターのレベルを上げるのに必要DPがものすごく高いんだけど。これって何で?」
『うぬ? ああ、それはじゃな。出現するモンスターのレベルは階層ごとに設定できないからじゃ。出現するモンスターのレベルを上げると全ての階層に反映されるから、階層が多くなればなるほど、必要DPは多くなるのじゃ』
「そういう事か」
という事は、下手に階層を増やすのも悪手ってこと? 一気に18層まで成長させてしまったんだけど、これは大丈夫なの?
現在、1層目で出て来るモンスターのレベルは1で、18層目が……21と。ううむ。さすがに21レベルだと簡単にクリアできる範囲だよね。最前線に到達していない私ですらレベルが30を超えているのだから、大半のプレイヤーは余裕で最深層まで行けてしまうだろう。
なら、1層目のモンスターのレベルを20くらいにしておけば18層目は40レベルくらいにはなるかな? とりあえずそれくらいで設定してみよう。
出現モンスターのレベルを20になるように設定を弄る。
必要なDPはこれで80890。残りのDPを考えれば多いけどこれくらいレベルを上げないと不安だから仕方がない。DPはまた課金して増やせばいいから問題は無いのだけも。今日の上限は達してしまっているから、再課金できるようになったらすぐに課金してダンジョンの強化はしておかないと。
レベルの設定が終わったから出現させるモンスターの設定に移る。
さっき決めた通り、1層目はスライムだけにする。数はどうするか。スライムだと1匹出現させる度に10DP必要になるようだ。
残りのDPが20万あるから1層当り10000DP分出現させればいいか。となると、1層目はスライムが1000匹と。ゲートキーパーはレアスライム100匹にしよう。これに使うDPは5000DPだ。
こんな感じで後の階層も決めて行こう。
こんな物かな。15層目まで設定するのに1時間近くかかってしまっているので、早く残りの階層の設定を終わらせないとプレイヤーが入ってきてしまうかもしれない。
5層目にシュラ、10層目にぷらてあ、15層目に朱鞠をゲートキーパーとして配置して、5層ごとに強いゲートキーパーを配置するという構造にしてみた。
正直、ぷらてあと朱鞠のレベルが微妙だけど、ゲートキーパーに設定すると多少強くなるらしいので、何とかなるかなぁ、といったところ。でも、少しでも攻略されないようにするには、この設定が終わったらすぐにでも通常フィールドに出てレベル上げと先に進む必要があるよね。
さっきは急がなくてもいいかと思ったけど、そんなこと言えないくらいには不安がある。
あとは、16層目から18層目だよね。
16層目からは今までに設定したモンスターをまとめて出現するように設定しよう。空間の設定は……草原、にしておこう。
それで、16層目が1~4層目に出て来たモンスターを出現させて、17層目には6~9層目のモンスターをと言った感じにする。ゲートキーパーは該当する階層のゲートキーパーを全部出現させる感じで、DPは多く消費してしまうけど、他には思い当たらないのでこれで決定。
18層目は11~14層目に出て来たモンスターをモブとして設定して、この層は最下層なのでゲートキーパーではなくダンジョンボス、もしくはダンジョンマスターとして私とシュラたち全員を設定しておく。
アンゴーラ曰く、ゲートキーパーとダンジョンボスのお供は兼任可能らしいので、問題なくシュラたちもダンジョンのボスとして設定することが出来た。
まあ、これで一応は設定が終わったかな。
「ふう」
『ぬ? おお、設定が終わったようじゃな。これからどうするかはわからぬが、何時でも設定の変更可能じゃから、気軽に設定を変更してみるのじゃぞ』
「うん? ああ、わかった」
私がダンジョンの設定を終えたことに気付いたアンゴーラが声を掛けて来た。
いや、気軽に、とは言うけど設定するにはDPが必要なんだよね? 気軽にするのは無理なのじゃないかな? と思いつつも、おそらくダンジョン補助AIとしての定型文かなにかだろうなと、判断して返事を返した。
さて、それじゃあ通常フィールドに戻って攻略を進めて行こう。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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