14 / 38
「優しい」私は「頼まれたら断れない」
3
しおりを挟む
大騒ぎの朝が過ぎると、学校生活は平穏に回り、私は無事に昼休みを迎えた。
遥が貸してくれたぶかぶかの上履きにも慣れ、授業中にぶらぶらともてあそぶ癖までついてしまった。
いつもどおり、瑞希と向かい合ってお弁当の蓋を開けたとき、教室にざわめきが生まれた。振り返った私の目の前には、小さすぎるスリッパを履いた遥がいた。
自分の顔より大きい弁当箱を軽く持ち上げてみせて、
「たまには千佳たちと一緒に食べようかと思ってさ」
と、笑った。いつもは自分の教室で食べているのに、どうして。
小さく首を傾げた私を瑞希が突く。
「チッカのこと心配してるからでしょ。もう、ほんっと鈍いんだから!」
それが聞こえたのか、遥がいたずらっぽく笑った。私の戸惑いなんかそっちのけで隣に座り、お弁当の蓋を取った。
ぎゅうぎゅうに詰められたご飯の上には真っ赤な梅干し。切干大根、玉子焼きに鶏の照り焼き、ほうれん草のおひたし。
ふわっと鼻をかすめたおかずのにおいに、私は知らず知らずのうちに唾を飲みこんでいた。
「わー、遥くんのお弁当おいしそう!」
「だろ? 俺のばあちゃん、料理うまいんだ。でも、ちゃんとリクエストしないと肉系のおかず入れてくれなくて、野菜と魚ばっかりになっちゃうんだよな」
「おばあちゃんが作ってるの?」
「うん。俺の両親、いま仕事で海外にいるからさ。俺は日本に残りたかったから、じいちゃんたちの家で暮らしてるってわけ」
「あ、チッカとの約束があるから?」
照れくさそうに、まあね、と呟いた遥は、私に向き直って、
「千佳は俺のじいちゃんとばあちゃんに会ったこと、あるっけ」
と、聞いた。
「えっと……」
頭の中でノートのページをめくる。
遥の家族についてチーが言ってたことは……。
――遥のお父さんとお母さんは、お仕事であんまりお家にいないんだって。でも、帰ってくるときにはたっくさんお土産買ってきてくれるんだよって言ってた。
――遥のおじいちゃんはね、でーっかい畑でお野菜作ってるんだよ。わたしも遥もたくさんお手伝いしたの。ごほうびにトマトもピーマンもナスもキュウリもなんでもくれたよ。
――遊びに行くと、おばあちゃんはいつも水ようかん出してくれたけど、わたし、あんまり好きじゃないから、たまに出てくるおせんべいのほうがうれしかったな。
「あるよ。一緒におじいちゃんの畑でお手伝いしたじゃない」
「そうだっけ。俺、今でも休みの日は手伝わされてるんだ。よかったら今度、千佳も瑞希ちゃんも来てよ。二人とも喜ぶからさ」
「えっ、めちゃくちゃ行きたい!」
「一生懸命やれば、ご褒美にって野菜、たくさんもらえるよ」
「そうそう。どうせ食いきれないからさ」
「まじでー? うち、兄貴が三人もいるからさぁ。食卓が肉々しくって困ってんだよね」
見てよ、と大きな唐揚げが四つにゴマ塩が振られたご飯のみ、の弁当を指さした。
「俺はそっちのほうが羨ましいけどな」
そう言いながら、遥は切干大根を一口で食べてしまうと、相変わらず繊細な見た目にそぐわない豪快な食べっぷりで弁当箱を空にしていく。
「唐揚げ一個あげるから、その玉子焼きちょうだい」
「オッケー」
話題が弁当のおかず交換に移って、私は気付かれないよう、そっと息をついた。
ほら、大丈夫。私の中にはちゃんとチーがいる。
だから、私は生きていても許されるはず。
この命も、体も、心も、全部チーの代わり、だから。
「ねぇ、私たちも一緒にいいかな?」
割り込んできたのは、吉田さんたちだった。気色ばんだ瑞希が口を開く前に、吉田さんは、ピンクのランチバッグを持った手を顔の前で合わせた。
「ごめんね。この前、近藤さんが『一緒に食べよう』って誘ってくれたのに断っちゃって。ずっと気にしてたんだぁ」
西岡さんと伊東さんも「そうそう」「ホントだよ」と後ろからフォローを入れる。
この前って、吉田さんたちが初めて私に「話がある」と呼び出したときの、あれか。
誘ってもらった、とはよく言うわ、と呆れ返っていると、瑞希がはっきりと「よく言うわ」と吐き捨てた。
それに気付かない振りをして、吉田さんは遥にとろけてしまいそうな笑顔を向けた。
「藤原遥くん、だよね。あたし、吉田絵里奈っていいま――」
「千佳の、友達?」
吉田さんの笑顔に、遥はさらに鮮やかな笑顔を返す。吉田さんの頬がわずかに赤らんだ。遥の「特別」の前では、吉田さんの嘘くさい「特別」なんて普通以下だ。
「正確には、これから友達になれたらなって思ってるんだけど」
「そっか。じゃあ、千佳の上履き見つけてきてよ」
西岡さんと伊東さんが顔を見合わせる。吉田さんは一瞬怯んだけれど、すぐに体勢を立て直すと、当然の疑問を口にした。
「――どうして、あたしが?」
「俺の上履き、千佳に貸してるからさ。不便なんだよね。次、体育だし」
それは私が遥の履いてるスリッパと交換すれば解決するのでは、と言おうとしたら、机の下で瑞希に思い切り足を蹴られた。
「い……っ」
澄ましてそっぽを向いている瑞希をにらみつける。……後で覚えてろ。
「あたし、澤野さんの上履きとか知らないし。ほら、澤野さん、入学式でみんなにひどいこと言ったじゃない。だから、そのせいで」
「ふぅん。友達になりたい人にそんなこと言うんだ」
言葉に詰まった吉田さんの顔がまた少し赤くなった。けれど、さっきとはきっと赤の種類が違う。
「ていうかさ、この高校で一番になるのがどれだけ大変か、みんな分かってんじゃないの? 全員の前であれを言っていい権利を千佳は勝ち取ったんだよ。陰で姑息なことするやつらと違って、かっこいいと思わない?」
遥が私に向き直って優しく微笑んだ。ふわり。世界が色づく。
「俺は、そう思う」
教室の空気が変わった。
今までどことなくざらついていた雰囲気が、ほどけて、柔らかく私を包んだ。
みんなが私を見ていた。その目は、まるで今日初めてこの教室に現れた転校生を見るような、新鮮な興味をはらんでいた。
吉田さんの手の中で、ピンクのランチバッグが小刻みに揺れていた。
「……うっざ」
小さく捨て台詞を残すと、吉田さんは教室を飛び出していった。
「絵里奈ちゃん!」
「待ってよ!」
西岡さんと伊東さんがその後を追う。三人が姿を消すと、教室は徐々に平穏を取り戻していったが、チラチラとこちらに向けられる視線は、やはり今までとは少し変わっている気がした。それがなんだかくすぐったくて、私は下を向いて弁当箱の蓋を取った。
「なんか、かわいそうじゃない?」
私の言葉に遥と瑞希が呆れた顔で「そんなわけないだろ(でしょ)」と、口をそろえた。
「これくらいで反省するタイプじゃないよ、アレは」
吉田さんたちが消えた先を顎でしゃくって、瑞希は私の弁当箱からハンバーグを取り上げた。
「そうそう、昔っから千佳は優しすぎ。でもそれが千佳のいいところだからさ。ああいうやつに舐められないように、俺が守ってやるよ」
遥がアスパラベーコンをさらっていく。
その代わりに、巨大な唐揚げと梅干しがやってきた。
レシピ本に載っていそうだった綺麗なお弁当が、めちゃくちゃなレイアウトに変わる。
だけど、なんだかいつもよりずっとおいしそうだ。
放課後、私のところにいつも教室の隅にいる三人組の女子グループがやってきた。
「澤野さん、あの、これ……」
差し出されたのは、汚れた私の上履きだった。
「私、吉田さんたちが捨てたの見てたの。でも、なにか言われるの怖かったし、止められなくて……。ごめんなさい!」
立ち上がると、ぺたん、と遥の上履きが音を立てた。間の抜けたその音に、やっぱり笑ってしまう。
「ありがとう。拾ってくれたんだ」
私が受け取ると、その子たちは、ホッとしたように表情を緩めた。
「ごめんね。私たち、澤野さんのこともちょっと怖くて」
「近藤さんも、なんかすごく派手で近寄りがたいっていうか」
「え、ちょっと、あたしが? 嘘でしょ?」
「なに言ってんの。当たり前でしょ」
私たちのやり取りを聞いて、三人はぷっと噴き出した。
「これから仲良くしてくれたら嬉しいな」
そう言って帰っていく後ろ姿を、私は変な気持ちで見ていた。
これも全部、チーのもの、なのかな。
遥が貸してくれたぶかぶかの上履きにも慣れ、授業中にぶらぶらともてあそぶ癖までついてしまった。
いつもどおり、瑞希と向かい合ってお弁当の蓋を開けたとき、教室にざわめきが生まれた。振り返った私の目の前には、小さすぎるスリッパを履いた遥がいた。
自分の顔より大きい弁当箱を軽く持ち上げてみせて、
「たまには千佳たちと一緒に食べようかと思ってさ」
と、笑った。いつもは自分の教室で食べているのに、どうして。
小さく首を傾げた私を瑞希が突く。
「チッカのこと心配してるからでしょ。もう、ほんっと鈍いんだから!」
それが聞こえたのか、遥がいたずらっぽく笑った。私の戸惑いなんかそっちのけで隣に座り、お弁当の蓋を取った。
ぎゅうぎゅうに詰められたご飯の上には真っ赤な梅干し。切干大根、玉子焼きに鶏の照り焼き、ほうれん草のおひたし。
ふわっと鼻をかすめたおかずのにおいに、私は知らず知らずのうちに唾を飲みこんでいた。
「わー、遥くんのお弁当おいしそう!」
「だろ? 俺のばあちゃん、料理うまいんだ。でも、ちゃんとリクエストしないと肉系のおかず入れてくれなくて、野菜と魚ばっかりになっちゃうんだよな」
「おばあちゃんが作ってるの?」
「うん。俺の両親、いま仕事で海外にいるからさ。俺は日本に残りたかったから、じいちゃんたちの家で暮らしてるってわけ」
「あ、チッカとの約束があるから?」
照れくさそうに、まあね、と呟いた遥は、私に向き直って、
「千佳は俺のじいちゃんとばあちゃんに会ったこと、あるっけ」
と、聞いた。
「えっと……」
頭の中でノートのページをめくる。
遥の家族についてチーが言ってたことは……。
――遥のお父さんとお母さんは、お仕事であんまりお家にいないんだって。でも、帰ってくるときにはたっくさんお土産買ってきてくれるんだよって言ってた。
――遥のおじいちゃんはね、でーっかい畑でお野菜作ってるんだよ。わたしも遥もたくさんお手伝いしたの。ごほうびにトマトもピーマンもナスもキュウリもなんでもくれたよ。
――遊びに行くと、おばあちゃんはいつも水ようかん出してくれたけど、わたし、あんまり好きじゃないから、たまに出てくるおせんべいのほうがうれしかったな。
「あるよ。一緒におじいちゃんの畑でお手伝いしたじゃない」
「そうだっけ。俺、今でも休みの日は手伝わされてるんだ。よかったら今度、千佳も瑞希ちゃんも来てよ。二人とも喜ぶからさ」
「えっ、めちゃくちゃ行きたい!」
「一生懸命やれば、ご褒美にって野菜、たくさんもらえるよ」
「そうそう。どうせ食いきれないからさ」
「まじでー? うち、兄貴が三人もいるからさぁ。食卓が肉々しくって困ってんだよね」
見てよ、と大きな唐揚げが四つにゴマ塩が振られたご飯のみ、の弁当を指さした。
「俺はそっちのほうが羨ましいけどな」
そう言いながら、遥は切干大根を一口で食べてしまうと、相変わらず繊細な見た目にそぐわない豪快な食べっぷりで弁当箱を空にしていく。
「唐揚げ一個あげるから、その玉子焼きちょうだい」
「オッケー」
話題が弁当のおかず交換に移って、私は気付かれないよう、そっと息をついた。
ほら、大丈夫。私の中にはちゃんとチーがいる。
だから、私は生きていても許されるはず。
この命も、体も、心も、全部チーの代わり、だから。
「ねぇ、私たちも一緒にいいかな?」
割り込んできたのは、吉田さんたちだった。気色ばんだ瑞希が口を開く前に、吉田さんは、ピンクのランチバッグを持った手を顔の前で合わせた。
「ごめんね。この前、近藤さんが『一緒に食べよう』って誘ってくれたのに断っちゃって。ずっと気にしてたんだぁ」
西岡さんと伊東さんも「そうそう」「ホントだよ」と後ろからフォローを入れる。
この前って、吉田さんたちが初めて私に「話がある」と呼び出したときの、あれか。
誘ってもらった、とはよく言うわ、と呆れ返っていると、瑞希がはっきりと「よく言うわ」と吐き捨てた。
それに気付かない振りをして、吉田さんは遥にとろけてしまいそうな笑顔を向けた。
「藤原遥くん、だよね。あたし、吉田絵里奈っていいま――」
「千佳の、友達?」
吉田さんの笑顔に、遥はさらに鮮やかな笑顔を返す。吉田さんの頬がわずかに赤らんだ。遥の「特別」の前では、吉田さんの嘘くさい「特別」なんて普通以下だ。
「正確には、これから友達になれたらなって思ってるんだけど」
「そっか。じゃあ、千佳の上履き見つけてきてよ」
西岡さんと伊東さんが顔を見合わせる。吉田さんは一瞬怯んだけれど、すぐに体勢を立て直すと、当然の疑問を口にした。
「――どうして、あたしが?」
「俺の上履き、千佳に貸してるからさ。不便なんだよね。次、体育だし」
それは私が遥の履いてるスリッパと交換すれば解決するのでは、と言おうとしたら、机の下で瑞希に思い切り足を蹴られた。
「い……っ」
澄ましてそっぽを向いている瑞希をにらみつける。……後で覚えてろ。
「あたし、澤野さんの上履きとか知らないし。ほら、澤野さん、入学式でみんなにひどいこと言ったじゃない。だから、そのせいで」
「ふぅん。友達になりたい人にそんなこと言うんだ」
言葉に詰まった吉田さんの顔がまた少し赤くなった。けれど、さっきとはきっと赤の種類が違う。
「ていうかさ、この高校で一番になるのがどれだけ大変か、みんな分かってんじゃないの? 全員の前であれを言っていい権利を千佳は勝ち取ったんだよ。陰で姑息なことするやつらと違って、かっこいいと思わない?」
遥が私に向き直って優しく微笑んだ。ふわり。世界が色づく。
「俺は、そう思う」
教室の空気が変わった。
今までどことなくざらついていた雰囲気が、ほどけて、柔らかく私を包んだ。
みんなが私を見ていた。その目は、まるで今日初めてこの教室に現れた転校生を見るような、新鮮な興味をはらんでいた。
吉田さんの手の中で、ピンクのランチバッグが小刻みに揺れていた。
「……うっざ」
小さく捨て台詞を残すと、吉田さんは教室を飛び出していった。
「絵里奈ちゃん!」
「待ってよ!」
西岡さんと伊東さんがその後を追う。三人が姿を消すと、教室は徐々に平穏を取り戻していったが、チラチラとこちらに向けられる視線は、やはり今までとは少し変わっている気がした。それがなんだかくすぐったくて、私は下を向いて弁当箱の蓋を取った。
「なんか、かわいそうじゃない?」
私の言葉に遥と瑞希が呆れた顔で「そんなわけないだろ(でしょ)」と、口をそろえた。
「これくらいで反省するタイプじゃないよ、アレは」
吉田さんたちが消えた先を顎でしゃくって、瑞希は私の弁当箱からハンバーグを取り上げた。
「そうそう、昔っから千佳は優しすぎ。でもそれが千佳のいいところだからさ。ああいうやつに舐められないように、俺が守ってやるよ」
遥がアスパラベーコンをさらっていく。
その代わりに、巨大な唐揚げと梅干しがやってきた。
レシピ本に載っていそうだった綺麗なお弁当が、めちゃくちゃなレイアウトに変わる。
だけど、なんだかいつもよりずっとおいしそうだ。
放課後、私のところにいつも教室の隅にいる三人組の女子グループがやってきた。
「澤野さん、あの、これ……」
差し出されたのは、汚れた私の上履きだった。
「私、吉田さんたちが捨てたの見てたの。でも、なにか言われるの怖かったし、止められなくて……。ごめんなさい!」
立ち上がると、ぺたん、と遥の上履きが音を立てた。間の抜けたその音に、やっぱり笑ってしまう。
「ありがとう。拾ってくれたんだ」
私が受け取ると、その子たちは、ホッとしたように表情を緩めた。
「ごめんね。私たち、澤野さんのこともちょっと怖くて」
「近藤さんも、なんかすごく派手で近寄りがたいっていうか」
「え、ちょっと、あたしが? 嘘でしょ?」
「なに言ってんの。当たり前でしょ」
私たちのやり取りを聞いて、三人はぷっと噴き出した。
「これから仲良くしてくれたら嬉しいな」
そう言って帰っていく後ろ姿を、私は変な気持ちで見ていた。
これも全部、チーのもの、なのかな。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤクザに医官はおりません
ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
彼は私の知らない組織の人間でした
会社の飲み会の隣の席のグループが怪しい。
シャバだの、残弾なしだの、会話が物騒すぎる。刈り上げ、角刈り、丸刈り、眉毛シャキーン。
無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。
反社会組織の集まりか!
ヤ◯ザに見初められたら逃げられない?
勘違いから始まる異文化交流のお話です。
※もちろんフィクションです。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる