俺様はネコなのだ〜猫は異世界に行ってもネコ〜

わんこ

文字の大きさ
37 / 43
本編

第7話 俺様の誘拐事件と俺様のくしゃみ

しおりを挟む
俺様たちは、日が暮れる頃に、やっと帰ってきた。
城館はダンジョンより怖いところだったのだ。きゃーきゃー言う女の人は魔物より厄介なのだ。

ハンターギルドの受付の机に座ってやっと休憩できるな。毛づくろいをして、ごろんと転がる。後足と前足をまっすぐに伸ばして、にゃんこ棒スタイルだ。

 のんびりしていると、商人さんギヨムがやってきた。やけに上機嫌だな。

「ヌコ様、城館のほうはどうでしたか?」

俺様は前足を伸ばして肉球をにぎにぎ。しっぽで一回だけ机をぺしっと叩いた。

「そうですか、大変だったんですね」

はて? 商人さんギヨムは、さっきので何を理解したのだ?

受付の奥から、茶色の女の人エヌエラもやってきた。

「お疲れ様です、ギヨムさん。商業ギルドのほうはどうでした?」

「請求書をギルドに提出してきましたよ。商業ギルドも難しい立場になりますからね。商会を保護するのが本来の役目ですが、ハンターギルドと争う訳にもいかず。今回は事務的に請求書をステハン商会に送るだけみたいです」

「商業ギルドが邪魔してこないなら何よりです。
それで、壊れた魔道具の納期はいつ頃になりそうですか?
ハンター達の依頼処理は手作業でなんとか再開する予定なんですけど、
本部との連絡が郵便だけだと色々と問題がありそうで」

「非常に申し訳ないのですが2週間はかかりそうです。そもそも在庫がある商品じゃないので。王都の工房から取り寄せですし」

茶色の女の人エヌエラはがっくり肩を落とした感じだ。

「2週間・・・私とナリンで頑張るしかありませんね」

商人さんギヨムは、ふむふむと少し考え事。ちらっと茶色の女の人エヌエラをみて言った。

「どうでしょう、私の商会からベテラン事務員を派遣しましょうか?
計算も早くて確実、帳簿の管理も完璧にこなせますよ?
3人派遣しますので金貨1枚でいかがです? サービス価格ですよ」

「2週間で金貨1枚ですか・・・ギルマスに相談してみます」

また難しい話ばっかりなのだ。俺様はちょっと鼻がむずむずしたから

「くしゅん!」

とくしゃみをしたのだ。ちょっと鼻水が飛んだけどな。

そしたら、商人さんギヨムが急に畏まって

「ヌコ様・・・そうですね、あまり欲をかいてはいけませんね。
これは魔道具の見積もり金額に含めましょう。
金貨235枚の受注ですからね。これくらいはサービスできますよ」

いや、俺様は本当にくしゃみをしただけなんだけどな。
でも、茶色の女の人エヌエラも喜んでるし。まあ、いいか。

「ところで、ステイン商会の倉庫が消えたという噂を聞いたのですが・・・まさかヌコ様が?」

俺様は、ふぁ~と欠伸してみた。いたずらを誤魔化すにはこれが1番なのだ。

「くくくっ、なるほど。ステイン商会は大慌てでしょうね。そして、こちらは、ステハンのデスクの書類で何処に何を納品するのか把握している・・・これは大きな商機です。大急ぎで手配しなくては!」

誤魔化せたかな? 商人さんギヨムは喜んでるみたいだから大丈夫だろ。
俺様は、早足て出ていく商人さんギヨムに尻尾をふりふりしってやったのだ。

しばらくしたら、茶色の女の人エヌエラも帰って行ったから、俺様はいつものように、白髭の爺さんギルドマスターの椅子で丸くなった。

◇◇◇◇◇◇

次の日の朝、俺様は魚の干物ゾンビを追いかけていた。
ハンターギルドが休業状態だからな。人が居ないのだ。茶色の女の人エヌエラも、いつもより遅い時間に来るので、朝ごはんが貰えないのだ。
だから、魚の干物を出してみた。

魚の干物ゾンビにも個性があって、すごく高くハネるのとか、小さくハネて動き回るのとか、色々あって面白いのだ。

今日の魚の干物は、動き回るやつだ。床の上を走り回って追いかけて、捕まえてちょっとかじる。
また、逃げ回るから、捕まえてかじる。魚の干物ゾンビは、面白くて美味しい食べ物なのだ。

俺様が楽しく食事をしていると、誰かやってきた。

「郵便でーす。あれ? 誰も居ないのか?」

郵便のおじさんだ。時々やってきて受付に紙束を置いて帰る人だな。

「おはよう、みーちゃん、朝から元気だねえ。エヌエラさんは居ないのかい?」

元気なのは魚の方だからな、俺様は食事を楽しんでいるだけだ。
魚の干物が郵便のおじさんの方へハネて行ったから、ダダダっと追いかけて行く。
ついでだから、郵便のおじさんの足でちょっと爪研ぎもしてみる。別に意味は無いけどな。お約束ってやつだ。

「いててて!」

よーし、魚を追いかけるぞ! また、ダダっと走って魚の干物ゾンビを捕まえた。

「みーちゃん、郵便の受領書にサインが必要なんだけど、サインできる?」

さあ、魚に食べようとしたら郵便のおじさんが小さい紙を鼻先に差し出して来たのだ。じゃまだから前足でぱしっと叩いてやった。

「そうか、スタンプでもいいな」

郵便のおじさんは、腰の袋から小さなインク台を出した。

俺様が魚の干物をハグハグ食べているのに、それを足元に近づけて来たから、バシッと猫パンチしてやったのだ。

干物は半分食べると動かなくなるからな。残りはのんびり食べるのだ。「ふぅぅ」と抗議してやった。

そしたらまた、紙を鼻先に差し出して来たから、もう一度バシッと叩いてやった。
食事の邪魔するなんて、失礼な奴なのだ。

「よし、受領書おっけー。郵便物を置いておくからエヌエラさんに渡してくれよ。じゃあな」

郵便のおじさんは、手を振って帰って行ったから、これでゆっくり食べられるのだ。

食べ終わったら、受付の机の上で毛づくろい。背中を舐めて、お腹も舐めて、丁寧に顔を洗う。

あれ? 机の上に紙束が置いてあるな。丁度いいから封筒の上に箱座りして昼寝しよう。



ーーーーーーーーーーーーーーーー
【脚注】金銭感覚について補足です
興味がなければ、読み飛ばして大丈夫
ーーーーーーーーーーーーーーーー
・この世界では金貨1枚が約100万円相当、赤金貨が約10万円、銀貨が約1万円、青銀貨が約千円となっています。色んな国や地位域の貨幣が入り混じってややこしくなってるらしいです。

・事務員派遣の値段ですが、ベテラン3人を2週間派遣して金貨1枚なら本当にサービス価格じゃないですか? ただし、ギヨムさんにも安くする理由はあるんです。

・今回の受注金額の金貨235枚は約2億3千5百万円です。ギヨム商会の年間売上は金貨数百枚ですからギヨムさんが上機嫌になるはずです。
とは言うものの、普段扱ってない商品なので利益率はそれほど高くないはず。それでも売上が大きく伸びるのは商会主として嬉しいでしょう。

・納期2週間を、こちらの世界で例えるなら、1億円の大型計算機を海外の工場から調達して2週間で納品という感じです。ギヨム商会すごくないですか?
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...