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70.『自我を抑えれば大吉』side光琉
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ここ最近、日向が何か言いたそうにしていた事には気付いていた。だから、番契約について話すのも様子見していたんだ。
はぁ……待って良かった。幸せすぎる。
今もまた、俺の腕の中でモゾモゾしながら話し出す日向。
「俺さ、仮だったら光琉に好きな人が出来ても大丈夫だって、引き返せるって思ったんだ」
可愛い…って、えっ!?
「何故そんな事を…って俺のせいだよな」
番のオメガを悩ませるなんて、俺、なにやってんだよ。
「どういうところが好きか、ちゃんと言うべきだった」
日向にだけは嫌われたくなくて、告白する時、柄にもなく緊張してたんだよな。
「……ちなみに、どういうところが好きなんだ?」
「いっぱいあるけど、最初にいいなって思ったのは、思いやりの心を持ってると知った時かな」
「ふ~ん」
聞いておいて興味ないって態度。可愛すぎる。
「日向は?」
「………」
「教えて?」
抱きしめる力を緩め、日向を覗き込むように尋ねると…小さな声で、でもはっきりと『優しいとこ』って答えてくれた。
「日向限定だけどね」
「はは。それ蓮にも言われたわ」
ニコニコしててる。
「可愛い」
「あ……あり、がと///」
「もぉ~~」
今まで何度可愛いと言っても否定してきた日向が、初めてありがとうって。顔も耳も真っ赤にして言って…俺の番、可愛すぎるんですけど!
「俺、今から可愛くなんてなれないけどさ。光琉のこ、こ、恋人/// として、相応しい人になれるよう頑張るから……その、何を頑張るかは…これから考えるんだけど」
可愛い可愛い可愛い。
「そんな連呼するなよ」
あっ、声に出てたか。
「でも日向が可愛いのは事実だし」
「……一樹に、言うほど可愛くないって言われた」
あいつ……
「日比野、視力悪いんじゃない? でも日向の可愛さは俺だけ知ってたらいいの。俺も、日向にふさわしい人になれるよう、頑張るね」
「ダメッ!!」
「っ!」
「これ以上カッコよくなったら…」
カッコいいって言われた! 嬉しい!
って、落ち着け、落ち着け。
「コホン。これ以上カッコよくなったら、なに?」
「……もっとモテちゃうだろっ!」
やべ。ニヤける。焼きもちじゃん!
「日向~」
ぎゅー。っと抱きしめ、幸せを噛み締めた。
「俺のフェロモンってりんご?」
日向はずっと照れてるし、顔を隠していたほうが素直に聞けるんだろう。でも、俺の腕の中でこしょこしょっと聞いてくるの、可愛すぎだよ?
「そうだよ」
「光琉はバニラシナモン」
「ふっ。知ってる。薬を飲み始める前に、オメガの母親から教えてもらったんだ」
やっぱり知ってたのか…俺めっちゃ恥ずいじゃんと、俺の肩に顔を埋めてくる。
可愛い。俺…語彙力ないんじゃないかってくらい、可愛いしか思ってないな。でも可愛いんだから仕方ないよな。
「光琉っていつからりんご好き?」
「中3の春。暖や伊織、他にも同じ中学だったやつと一緒にコンビニに行ったら、無性にりんごが食べたくなって」
「俺も同じ時から」
あの日、フワッと香ってきたりんごの香り。別に疲れていたわけでもないけど、その匂いを嗅いだ途端、癒やされたんだ。
「お互いまだバース性が強くなくて、運命に気付かなかったんだろうな」
「でも気付かなくてよかったかも」
「なんで!?」
俺はあの日に気付きたかったのに!
「だって受験どころじゃなくなりそうだし…というかその場合オメガ校に行ってたと思う」
「えっ!?」
「ちょうど健康診断の結果を返された日でさ。母さんはオメガは誤診でベータのはずだと信じてたし、父さんはオメガ校の資料請求してたから」
まじか…正月に会った時、あんなにウェルカムな感じだったのに…信じられない。
いや、きっと日向のために必死に向き合ったんだろう。ベータ家系に急に産まれたオメガ。誤診を信じるほど狼狽えることだって…あるよな。
「俺さ、光琉と会ってからもっとバニラが好きになったし、光琉のことその……すき…って自覚してからはもっとバニラ好きになったんだ」
「///」
日向は分かってない。間接的だとしても俺の匂いが好きだと言われて、我慢できるわけないだろ。
「光琉はどうだった?」
「…………」
「光琉?」
ちょっと黙って。あー、もう無理。
ちゅっ。
「っ!! きょ、今日はダメって言った」
「日向が悪い」
「えぇ…俺?」
これくらい許してよ。唇に触れてたのなんて一瞬だったんだしさ。
……って、それくらいにしておかないと、自分を止められなくなるからだけど。
「ちなみにさ、いつもバニラシナモン味のスイーツなのって」
「俺のフェロモンに似てるからに決まってるでしょ」
「決まってるんだ」
両手で頬を抑えちゃって…頭の中さっきのキスでいっぱいって顔して。かーわい。
「お礼参りっての、した方がいいのかな?」
「ん?」
「初詣にお願いしたこと、叶ったから」
「何願ったの? 教えて」
神様にまで嫉妬するとか、自分でも呆れるけど。
「いや」
「聞きたい」
「…………」
「俺に関すること?」
これ言うまで聞いてくるやつじゃんと、口を尖らせている。
よく分かってるじゃん。
「……『運命の番だからじゃなく、光琉に好きになってもらえますように』ってお願いした」
「っ!! ひなたぁ!」
可愛い。嬉しい。もう、願わなくたって叶ってたのに!
「本当に光琉が叶えてくれたな」
「これからも日向の望みは全て叶えるから」
「/// あんまり期待しないでいとく」
とりあえず……
俺の番、可愛すぎ。
はぁ……待って良かった。幸せすぎる。
今もまた、俺の腕の中でモゾモゾしながら話し出す日向。
「俺さ、仮だったら光琉に好きな人が出来ても大丈夫だって、引き返せるって思ったんだ」
可愛い…って、えっ!?
「何故そんな事を…って俺のせいだよな」
番のオメガを悩ませるなんて、俺、なにやってんだよ。
「どういうところが好きか、ちゃんと言うべきだった」
日向にだけは嫌われたくなくて、告白する時、柄にもなく緊張してたんだよな。
「……ちなみに、どういうところが好きなんだ?」
「いっぱいあるけど、最初にいいなって思ったのは、思いやりの心を持ってると知った時かな」
「ふ~ん」
聞いておいて興味ないって態度。可愛すぎる。
「日向は?」
「………」
「教えて?」
抱きしめる力を緩め、日向を覗き込むように尋ねると…小さな声で、でもはっきりと『優しいとこ』って答えてくれた。
「日向限定だけどね」
「はは。それ蓮にも言われたわ」
ニコニコしててる。
「可愛い」
「あ……あり、がと///」
「もぉ~~」
今まで何度可愛いと言っても否定してきた日向が、初めてありがとうって。顔も耳も真っ赤にして言って…俺の番、可愛すぎるんですけど!
「俺、今から可愛くなんてなれないけどさ。光琉のこ、こ、恋人/// として、相応しい人になれるよう頑張るから……その、何を頑張るかは…これから考えるんだけど」
可愛い可愛い可愛い。
「そんな連呼するなよ」
あっ、声に出てたか。
「でも日向が可愛いのは事実だし」
「……一樹に、言うほど可愛くないって言われた」
あいつ……
「日比野、視力悪いんじゃない? でも日向の可愛さは俺だけ知ってたらいいの。俺も、日向にふさわしい人になれるよう、頑張るね」
「ダメッ!!」
「っ!」
「これ以上カッコよくなったら…」
カッコいいって言われた! 嬉しい!
って、落ち着け、落ち着け。
「コホン。これ以上カッコよくなったら、なに?」
「……もっとモテちゃうだろっ!」
やべ。ニヤける。焼きもちじゃん!
「日向~」
ぎゅー。っと抱きしめ、幸せを噛み締めた。
「俺のフェロモンってりんご?」
日向はずっと照れてるし、顔を隠していたほうが素直に聞けるんだろう。でも、俺の腕の中でこしょこしょっと聞いてくるの、可愛すぎだよ?
「そうだよ」
「光琉はバニラシナモン」
「ふっ。知ってる。薬を飲み始める前に、オメガの母親から教えてもらったんだ」
やっぱり知ってたのか…俺めっちゃ恥ずいじゃんと、俺の肩に顔を埋めてくる。
可愛い。俺…語彙力ないんじゃないかってくらい、可愛いしか思ってないな。でも可愛いんだから仕方ないよな。
「光琉っていつからりんご好き?」
「中3の春。暖や伊織、他にも同じ中学だったやつと一緒にコンビニに行ったら、無性にりんごが食べたくなって」
「俺も同じ時から」
あの日、フワッと香ってきたりんごの香り。別に疲れていたわけでもないけど、その匂いを嗅いだ途端、癒やされたんだ。
「お互いまだバース性が強くなくて、運命に気付かなかったんだろうな」
「でも気付かなくてよかったかも」
「なんで!?」
俺はあの日に気付きたかったのに!
「だって受験どころじゃなくなりそうだし…というかその場合オメガ校に行ってたと思う」
「えっ!?」
「ちょうど健康診断の結果を返された日でさ。母さんはオメガは誤診でベータのはずだと信じてたし、父さんはオメガ校の資料請求してたから」
まじか…正月に会った時、あんなにウェルカムな感じだったのに…信じられない。
いや、きっと日向のために必死に向き合ったんだろう。ベータ家系に急に産まれたオメガ。誤診を信じるほど狼狽えることだって…あるよな。
「俺さ、光琉と会ってからもっとバニラが好きになったし、光琉のことその……すき…って自覚してからはもっとバニラ好きになったんだ」
「///」
日向は分かってない。間接的だとしても俺の匂いが好きだと言われて、我慢できるわけないだろ。
「光琉はどうだった?」
「…………」
「光琉?」
ちょっと黙って。あー、もう無理。
ちゅっ。
「っ!! きょ、今日はダメって言った」
「日向が悪い」
「えぇ…俺?」
これくらい許してよ。唇に触れてたのなんて一瞬だったんだしさ。
……って、それくらいにしておかないと、自分を止められなくなるからだけど。
「ちなみにさ、いつもバニラシナモン味のスイーツなのって」
「俺のフェロモンに似てるからに決まってるでしょ」
「決まってるんだ」
両手で頬を抑えちゃって…頭の中さっきのキスでいっぱいって顔して。かーわい。
「お礼参りっての、した方がいいのかな?」
「ん?」
「初詣にお願いしたこと、叶ったから」
「何願ったの? 教えて」
神様にまで嫉妬するとか、自分でも呆れるけど。
「いや」
「聞きたい」
「…………」
「俺に関すること?」
これ言うまで聞いてくるやつじゃんと、口を尖らせている。
よく分かってるじゃん。
「……『運命の番だからじゃなく、光琉に好きになってもらえますように』ってお願いした」
「っ!! ひなたぁ!」
可愛い。嬉しい。もう、願わなくたって叶ってたのに!
「本当に光琉が叶えてくれたな」
「これからも日向の望みは全て叶えるから」
「/// あんまり期待しないでいとく」
とりあえず……
俺の番、可愛すぎ。
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