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第3章
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しおりを挟む色素の薄い髪、磁器のように白い肌と目を伏せた時に落ちる睫毛の影。
彼は確かに綺麗な顔立ちをしていると思う。
「あの…」
戸惑った様子で三宅は言った。
「話って…、」
「どれくらい」
「え?」
「どれくらい稼いだんだ?学生の頃」
一瞬の間をおいて、三宅の表情が強張る。
「いくらで売ってた」
「………。なんのことですか」
彼の動揺は見て明らかだった。
「すみません、急いでますので…」
「待てよ」
俺の横をすりぬけようとした三宅の細い腕を掴む。
「おまえの性癖なんかどうでもいいけどさ、売春はヤバイよな」
「なんですかそれ、意味が…」
封筒から出した写真を渡すと、三宅はみるみる青ざめていった。
「……なんで、」
「ずいぶん人気があったみたいだな」
撮り方からしておそらく盗撮だろう。
制服姿の三宅は行為に没頭しており、まるで気づいてない。
「これはこいつが、勝手に載せたんだろ」
続けて出した書類には、そういう類いのコミニュティサイトから拾ってきたらしい画像がプリントアウトされていた。
そこにはホテルの部屋とおぼしき場所で男と抱き合っている三宅が写っていた。
画質は荒いが、顔は判別できる。
「………」
茫然としている三宅を見て、笑いたくなった。
興信所まで使って調べるなんて、我ながらどうかしてると思ったけど。
「なぁ、今でもやってんのか?」
耳元で囁くと、三宅はびくりと震えた。
「いくらだよ」
腕を振り払おうとした彼を、壁際まで追い詰める。
その怯えたような表情を見て、更に愉快な気分になった。
「……やめてくださいっ」
「なんでだよ、おまえ金さえ払えば誰とでも寝るんだろ?」
「違っ」
「なぁ、このことをバラしたらどうなると思う?」
「……っ!」
「課の連中、驚くだろうな」
……あぁ、ゾクゾクする
逃げ場もなく、唇を噛みしめて震える彼の姿に加虐心を煽られる。
「っ?!林さ…っ、」
何してるんだ俺は、と彼を抱き寄せながら思う。
もともと本気でバラすつもりはなかったし、脅すつもりもなかった。
彼の弱味を握れたら、それで良かったのに。
「や、めてください、嫌だっ…!」
今はその綺麗な顔を、ぐちゃぐちゃに汚してやりたいと思っていた。
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