俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した

あと

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第八話

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「……なんでこんなことしたんだ…」

俺は、あの高校生に事情を説明し、二人きりになれるよう頼んだ。
どうやら、彼は一人暮らしをしているらしい。静まり返った部屋の中で、俺は思わず身をすくめる。

「……明が取られたって思ったから。返してっていうつもりだった」

その声は冷たく、瞳には光がない。
黒く濁った闇のように、温度のない視線が俺を射抜く。

「……お前、彼女いるだろ」

遊び人のくせに、俺をここまで執着する理由なんてあるわけない。

「あはは、まだそんなこと言ってるんだ。もういいや。どうせ今まで積み重ねてきた物、全て壊れちゃったし。全部話すね」

そう言うと、彼はゆっくりと語り始めた。
手にはカッターナイフをクルクルと回しながら、まるで遊んでいるかのように。
その目は笑っているようで笑っていない。

「まず、変に思わなかった? 好きになった女が全員、俺の彼女になるってこと。あれ、わざとなんだ。もし、明が告白して付き合ったりしたら、相手は――殺すかもしれない。だから俺が先回りした。すぐ別れたのもそれが原因。元々好きじゃなかったし。」

その言葉は、まるで日常の出来事を説明するかのように淡々としている。だが、背筋には戦慄が走った。

「それに、明って友達もほとんどいないだろ? 恋人もできたことないし——まあできたら許さないけど。あれも俺のせい。わざわざ別グループなのに一軍が声かけてるって理由で陰キャどもは声をかけづらかったみたいだ。よかったー、昔から頑張って陽キャグループにいて。俺には、明だけいればいいのにね」

その笑顔は、楽しそうで、しかしまったく笑っていない。
俺は自分の心臓が早鐘を打つのを感じる。怖い。誰だ、こいつは。俺の知ってる颯じゃない。

「あー、そうだ。女とイチャついてる音を出してたのも、わざとね。隣の明の部屋に聞こえるように。一回俺がお手つきしたから、明は絶対あの女に手を出さないっていう予防線。俺は慎重派だから」

……そういうことだったのか。謎が、一気に解けていく。――すべてが計算されていたのか。

「謎解きゲームに誘ったのが悪かったか。まさか日常生活で生かしてくるとはね。昔、“かっこいい”って褒められたのが嬉しくて、つい何回も誘っちゃったんだ。だって、明は俺のこと、全然褒めないじゃん」

……そんな細かいところまで、全部見ていたのか。

「大学だって、本当はもっと上いけたけど、明と疎遠になるのが嫌で、同じ大学にした。俺にとって、明のそばにいれないってことは、死と同義語だから。」

淡々と語る声に、まるで感情がない。
けれどその言葉の重みは、俺の心に冷たく刺さる。
俺の存在がこいつの人生の選択にまで影響を与えていたことを知り、息が詰まった。

「俺しか頼る人いないって言ってたの、嬉しかったなー。そうやって、どんどん依存して、俺なしじゃ生きられないようになればよかったのに」

俺はただ黙って颯を見つめる。
その瞳の奥には底知れぬ執着があるのが伝わってくる。

「さぁ、他に質問は?」

彼は問いかける。
笑っているようで、笑っていない。
言葉の端々に、狂気が混じっているのを俺は感じた。
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