ネガティヴ・カラーズ

マインドフルネスERA

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1章 感情能力試験編

帰路での事故

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信と鉄、花はいつもの帰路を歩いていた。信は冷華との体術試験で疲労していたが、花と鉄は難なく試験をクリアしていたため元気そうだった。
信は朝から鉄に聞こうと思ったことをやっと話せると思っていた。朝のテレビのニュース……西国さんが殺された事についてだ。
あの店の燃え方……いや溶け方は明らかに感情能力による攻撃だった。一応、鉄も感情能力を取り締まる国守家の次男だ。何か知っているはずだと、信は考えていた。
3人は交差点に入り、横断歩道の信号が赤になったため立ち止まる。
――「なぁ~鉄、朝の事件……っ!?」
右横にいたを鉄を見た際、3人に猛スピードで電子自動車が進んで来るが見えた。
信は瞬時に感情能力を解放しようとするが電子自動車は先ほどよりもスピードを上げこちらに突っ込む寸前だった。
「くそっ間に合わないっ!!」
しかし、その電子自動車は3人に当たらなかった。また、信は目の前の光景を理解することに時間がかかっていた。
電子自動車は鉄の30cmくらい手前で中に浮き、静止していたのだ。
信の声に反応し、右を見た2人もその光景に驚愕し、腰を抜かしてしまう。
「おいおい……どうなってんだよ」
普段はクールに物事に対応する鉄だが、さすがの出来事だったようだ。
「信くんが気づいて止めてくれたの?」
若干目に涙を浮かべた花が聞いてくる。
「いいや、俺にこんなことはできない」
ここにいる3人に物を宙に浮かせたり、猛スピードで突っ込んできた物体を止めたりする感情能力者はいない。
そのため、このような感情能力の持ち主が周囲にいるはずだと思い、信はあたりを見回す。
だが、発見することができない。そのかわり、頭の中に聞き覚えのある女子の声が聞こえてきた。
「こっちよ、こっちー」
いや、どこだよ!わかるか!、と心の中で信は思った。それと同時に話しかけてきた人物の正体を把握した。
横断歩道の信号が青になり、その後ろにある喫茶店の中で黒いフードを深く被った女子を発見する。フード女子は左手をパーにしてこちらに向けており、それをぐーに閉じた。
「ギギギッボコボコボコッメキメキメキ」
電子自動車が大きな音を立て、クシャクシャにへこみ始める。それは小さくなっていき、やがて粉々になった。
昨日から何が起こっているのか……信は考えても結論を出すことが出来なかった。
とりあえず、あのフード女子と話さなければならない、そんな気がした。
「花、鉄ちょっと一緒に来てくれないか?」
花と鉄は同時にうなづき、喫茶店にに入店した。
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