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3章 サバイバル林間学校編
林間学校からの出発。
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エリスは朝食を済ませた後、歯を磨いて信の家から出発した。
信はエリスを見送り、忘れ物がないかを確認した後、家を出た。
ーー「お?流石に今日は寝坊しなかったようだなぁーー信よ」
校門の前で導教が信に声をかける。
「今日は朝からちょっと気分いいんですよ、ふあぁーあ」
信は大きなあくびをかきながら学校に入る。
上靴を履いていると後ろから声をかけられる。
「おぉっと、まぁーさかの信よりも遅い登校日が来るとはなぁ」
少し小馬鹿にしながら鉄が話しかけてきた。
「あ、本当だぁ!信くんの方が早いなんて入学以降初めてだよぅ」
鉄の後ろか花も追撃してくる。
しかし、信はかわいい女子と朝食を食べたことにより、それらの小言は一切効かなかった。
今の信の気分は無敵に近いのだ。
「早く教室に行こう、机で寝たいから」
信は2人にそう言うと、階段を登り教室に入った。
ーー教室は普段よりも空気が重く、会話が少なかった。ほとんどの生徒はどことなく表情が暗く、不安そうな顔をしている。
皆、林間学校へ行くことに緊張しているのだ。
午前9時となり、学校内にチャイムが鳴り響く。
「よーーし、みんなそろってるなー?」
上下ジャージ姿の導教が教室に入り、そのまま出席を取り始める。
信は日差しが強くなってきた外を見る。校門から数台の大型バスが入って来るのが見える。そのバスから白衣姿の男女が数人ほど降りている。林間学校時に生徒の精神的なサポートや医療を提供するためのチームだ。背中には黒い文字で大きく國医と刺繍されている。
そのチームの前に髪がピンク色の女性が挨拶をしている。
「あれ……どっかで見たことあるけど、あんな教員ここにいたか?」
信がその女性に疑問を抱き、様子を伺おうとすると導教が口を開いた。
「よーーし、じゃあ次に大事なことを説明するぞ!」
導教は急に全身に力を込め、感情オーラを生徒たちに放つ。
「うわぁーー!」
「暑い!?先生何なんだよ!」
導教の突然の行動に数名の生徒は動揺し、叫び出す。
「……今のをすぐに対応できた奴らは、これからの林間学校においても乗り越えていけるだろう」
導教は全身から放たれる感情オーラを止める。
「導教先生は僕たちが林間学校に耐えられるか……それを試したかったのですね?」
国陰がメガネを直しながら口を開いた。
どうやら導教は生徒たちを試していたようだった。
「急に攻撃してくるなんて、先生も意地悪だよぅ」
「ったく、先生もこんな教室内で無茶するぜ」
無傷だった花と鉄が導教に小言を言う。
そこで教室の扉が開けられた。教室内の暑い空気が廊下に流れ出し、廊下の窓ガラスが一気に曇っていった。
「……導教先生、先程生徒たちの悲鳴が聞こえたのですが?」
生徒会長の統國冷華が様子を見にきたのだ。
約半数の生徒は突発的な導教の攻撃に対応できていない。感情オーラを防ぐことができなかった生徒の制服からは湯気が出ていた。
「導教先生?これから林間学校なのですよ?勝手な行動はそれからほどほどにしてください」
冷華は冷ややかな目をして導教に注意する。
右手を前に出し、感情オーラを放つ。教室にとても涼しい風が流れる。
「お!これだとなんだか人間クーラ……っふが!?」
鉄がくだらないことを言い終わる前に花はペットボトルを突っ込み黙らせた。
「なーんだ、何ともないじゃないか、そろそろいくよ?生徒会長」
ボサボサな髪型をして眠そうな顔の副会長が声をかけてくる。
「それでは、皆さん林間学校ではお互いに頑張りましょう」
冷華は教室内の生徒に呼びかけた後、教室から出るのだった。
信はエリスを見送り、忘れ物がないかを確認した後、家を出た。
ーー「お?流石に今日は寝坊しなかったようだなぁーー信よ」
校門の前で導教が信に声をかける。
「今日は朝からちょっと気分いいんですよ、ふあぁーあ」
信は大きなあくびをかきながら学校に入る。
上靴を履いていると後ろから声をかけられる。
「おぉっと、まぁーさかの信よりも遅い登校日が来るとはなぁ」
少し小馬鹿にしながら鉄が話しかけてきた。
「あ、本当だぁ!信くんの方が早いなんて入学以降初めてだよぅ」
鉄の後ろか花も追撃してくる。
しかし、信はかわいい女子と朝食を食べたことにより、それらの小言は一切効かなかった。
今の信の気分は無敵に近いのだ。
「早く教室に行こう、机で寝たいから」
信は2人にそう言うと、階段を登り教室に入った。
ーー教室は普段よりも空気が重く、会話が少なかった。ほとんどの生徒はどことなく表情が暗く、不安そうな顔をしている。
皆、林間学校へ行くことに緊張しているのだ。
午前9時となり、学校内にチャイムが鳴り響く。
「よーーし、みんなそろってるなー?」
上下ジャージ姿の導教が教室に入り、そのまま出席を取り始める。
信は日差しが強くなってきた外を見る。校門から数台の大型バスが入って来るのが見える。そのバスから白衣姿の男女が数人ほど降りている。林間学校時に生徒の精神的なサポートや医療を提供するためのチームだ。背中には黒い文字で大きく國医と刺繍されている。
そのチームの前に髪がピンク色の女性が挨拶をしている。
「あれ……どっかで見たことあるけど、あんな教員ここにいたか?」
信がその女性に疑問を抱き、様子を伺おうとすると導教が口を開いた。
「よーーし、じゃあ次に大事なことを説明するぞ!」
導教は急に全身に力を込め、感情オーラを生徒たちに放つ。
「うわぁーー!」
「暑い!?先生何なんだよ!」
導教の突然の行動に数名の生徒は動揺し、叫び出す。
「……今のをすぐに対応できた奴らは、これからの林間学校においても乗り越えていけるだろう」
導教は全身から放たれる感情オーラを止める。
「導教先生は僕たちが林間学校に耐えられるか……それを試したかったのですね?」
国陰がメガネを直しながら口を開いた。
どうやら導教は生徒たちを試していたようだった。
「急に攻撃してくるなんて、先生も意地悪だよぅ」
「ったく、先生もこんな教室内で無茶するぜ」
無傷だった花と鉄が導教に小言を言う。
そこで教室の扉が開けられた。教室内の暑い空気が廊下に流れ出し、廊下の窓ガラスが一気に曇っていった。
「……導教先生、先程生徒たちの悲鳴が聞こえたのですが?」
生徒会長の統國冷華が様子を見にきたのだ。
約半数の生徒は突発的な導教の攻撃に対応できていない。感情オーラを防ぐことができなかった生徒の制服からは湯気が出ていた。
「導教先生?これから林間学校なのですよ?勝手な行動はそれからほどほどにしてください」
冷華は冷ややかな目をして導教に注意する。
右手を前に出し、感情オーラを放つ。教室にとても涼しい風が流れる。
「お!これだとなんだか人間クーラ……っふが!?」
鉄がくだらないことを言い終わる前に花はペットボトルを突っ込み黙らせた。
「なーんだ、何ともないじゃないか、そろそろいくよ?生徒会長」
ボサボサな髪型をして眠そうな顔の副会長が声をかけてくる。
「それでは、皆さん林間学校ではお互いに頑張りましょう」
冷華は教室内の生徒に呼びかけた後、教室から出るのだった。
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