【完結】好きになったので

彩華(あやはな)

文字の大きさ
11 / 15

11.オリヴァ・グランツィオ

しおりを挟む
わたしの婚約者は美しい。

ただそれだけの女。
何を話してもにこにこと微笑んでいる女。
意見をもとめても、ろくな答えが返ってこない。

幼い頃はそれで良かった。

それだけで幸せだった。
ユーファの笑顔さえあれば良いと思っていたから。


ミリアに逢うまではー。

学園に入りミリア・ローベルク男爵令嬢に出逢った。可愛い女の子に。
一目見て、運命だと思った。
なぜユーファより先に出逢わなかったのか公開した。

ミリアに出逢って、わたしは変わった。

ミリアはわたしの欲しい言葉をくれた。
わたしの会話に意見してくれる。わたしの知らないことを話してくれる。
わたしの目を見つ話を聞き、頷いてくれる。
笑ってくれる。
いじけて、我儘を言ってくる。



コロコロ変わる表情。
毎日が楽しい。
ミリアを好きになるのに時間はかからなかった。

そうなると、ユーファに会う時間がもったい無くなった。

ユーファのところにいるメイドに会うのも嫌だったのが理由の一つでもある。

あのメイド、人を観察するように見てくるのだ。
身分の低いものほど羨んでくる。あのメイドもその一人に違いない。

学園で、友人らと話をする。
やはり無知なメイドや使用人の話がでた。
教育をまともに受けていないため、失敗を繰り返したりすると言う。

わたしの家は・・・、質がいいんだ。

ユーファのあのメイドはよくない!!
あんなメイドを雇う侯爵家のレベルも知れている。
幾度もメイドを変えるように言っても聞き入れない。
ユーファ、君はわたしを馬鹿にしているのか・・・。

それもあり、ユーファに会う気になれなかった。


そして、ミリアに泣きつかれた。
ユーファが嫉妬してミリアをいじめていると。

幻滅だ。
君がそんなことをするなんて。
顔を見るのも嫌になる。

ミリア泣かないでくれ。
ミリアを慰める。
その泣き顔さえ愛おしい。
目元にキスを落とす。


ユーファとの関係を解消したい。

どうにか出来ないものか。
父に言っても了承してくれない。
頭が堅い。

わたしはミリアしか望まないのに。

父はユーファの家の金が目当てか・・・。
金・・・。
父はユーファを正妻にして、ミリアを妾にすれば良いと言った。


ミリアを妾・・・。


ユーファも確かにいい身体をしている。
ならば・・・。
ユーファを正妻にして、ミリアを妾にするのもありか?

そうすれば、金も入る・・・。

金が入ればミリアに贅沢をさせてあげれるでないか。


わたしはミリアを抱きながら考えた。





しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが

ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。 定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

ブチ切れ公爵令嬢

Ryo-k
恋愛
突然の婚約破棄宣言に、公爵令嬢アレクサンドラ・ベルナールは、画面の限界に達した。 「うっさいな!! 少し黙れ! アホ王子!」 ※完結まで執筆済み

奪った代償は大きい

みりぐらむ
恋愛
サーシャは、生まれつき魔力を吸収する能力が低かった。 そんなサーシャに王宮魔法使いの婚約者ができて……? 小説家になろうに投稿していたものです

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

悪役断罪?そもそも何かしましたか?

SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。 男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。 あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。 えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。 勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。

火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。 王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。 そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。 エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。 それがこの国の終わりの始まりだった。

本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います

こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。 ※「小説家になろう」にも投稿しています

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

処理中です...