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アルフリード
弟の行動
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マルクが帰って来たのは8日後の朝早くだった。久々に側にいないのは不思議な感じがした。いないと仕事が捗らない上、気分転換出来ない。他の者が入れる紅茶も美味しくなかった。その間、城でラズにも会ったが、あいつは薄く笑うだけで何も言わなかった。ムカついた。
マルクからの報告ははっきり言ってくだらなかった。
「はぁ?245人中163位?なんで?あんな簡単な問題とけないわけ?生徒会も人任せ?会長はロディクなのに?」
信じられない。僕は初見一発で満点通過だった。
「アルフリード様。貴方と一緒にしてはいけません」
「そうはいうが、マルク、お前だって高等科3年間で、15位、8位、3位だったんだぞ」
「なんで知ってるんですか?!教えてませんよね」
「そりゃあ、勉強を教えたのは僕なんだよ。把握して当然だろう。ええっ、王太子教育も散々じゃないか。遊び呆けてるってこと?」
「・・・」
それは兎も角、王族としてはあり得ないだろう。王太子たるものがこれでは威厳も示しもつかない。しかも・・・
「平民から、男爵家に養女に入ったエミリー・ミリシア男爵令嬢と逢瀬を重ねています」
「ミリシア男爵と言えば愛人が片手ぶんはいるという・・・?」
「そうです。なんでも彼女の母親は酒場の歌姫、街一番の美女だったとか。ミリシア男爵が惚れ込み金で買ったなどの噂があります」
ロディク、女の色香に落ちたのか?初心なお子様か?それにしても、あり得ないだろう。
「ロディクとアイリ嬢の関係は?」
「はい、9年前に婚約が決まりまして、それ以降は何回かお茶会などはされてはいたようですが、ロディク殿下が学園にご入学して以来、回数も減り、贈り物も誕生日ぐらいになったようです。パーティーは、アイリ様は公な場に出ていませんので一切ありません。またロディク殿下が高等科に進まれてからは、エミリー・ミリシアに出会われたのもあり、手紙どころか、お茶会の一つもないようです」
呆れて言葉の一つもでない。何を考えてているんだ?アイツは?婚約者を蔑ろにしていいと思っているのか?
「アイリ嬢は?」
「あっ、何もないです」
はっ?なにもない?どういう事だ?
返って来る返答の脈絡もおかしいだろう。
それが分かったのか、マルクが付け足した。
「つまり、別にロディク殿下を好きとか愛してるといった恋愛感情は持ち合わせていないらしく、なかったらなかったで構わないといった所です。アイリ様の家、マクアリス伯爵家もロディク殿下との関係を重視していませんし、いずれ国王陛下に婚約解消を申し上げるのではと、もっぱらの噂です。マクアリス伯爵家は代々変わり者一族として名を上げていますので、王家を見限ることもあるのではないかと。ただ、この婚約は国王陛下からの打診ですので、もしかするとロディク殿下の不貞確定待ちかもしれません」
マルクの持って来た資料を見る限り、アイリ嬢の能力はすごい。彼女を他国に渡せば我が国が滅びる可能性は高くなる。それ程までに幼い頃からの経歴がすごいのだ。父上もそれがわかっていたからこそ、ロディクの婚約者に置いたのだろう。
きっと、マクアリス伯爵家もいざとなれば、国を出ると脅してでもロディクとの婚約解消を願い出る気でいるのだろう。
「殿下、笑い事ではないですよ」
面白いじゃないか。
・・・でも、どうしてだろう。なんなんだろう。この気持ちは?どうして面白いと思うんだ。
そして、同時に感じるモヤモヤ感は?
初めて感じるこの感情の行き場に困る。
少し頭を覚まそうと一人で部屋をでた。
マルクからの報告ははっきり言ってくだらなかった。
「はぁ?245人中163位?なんで?あんな簡単な問題とけないわけ?生徒会も人任せ?会長はロディクなのに?」
信じられない。僕は初見一発で満点通過だった。
「アルフリード様。貴方と一緒にしてはいけません」
「そうはいうが、マルク、お前だって高等科3年間で、15位、8位、3位だったんだぞ」
「なんで知ってるんですか?!教えてませんよね」
「そりゃあ、勉強を教えたのは僕なんだよ。把握して当然だろう。ええっ、王太子教育も散々じゃないか。遊び呆けてるってこと?」
「・・・」
それは兎も角、王族としてはあり得ないだろう。王太子たるものがこれでは威厳も示しもつかない。しかも・・・
「平民から、男爵家に養女に入ったエミリー・ミリシア男爵令嬢と逢瀬を重ねています」
「ミリシア男爵と言えば愛人が片手ぶんはいるという・・・?」
「そうです。なんでも彼女の母親は酒場の歌姫、街一番の美女だったとか。ミリシア男爵が惚れ込み金で買ったなどの噂があります」
ロディク、女の色香に落ちたのか?初心なお子様か?それにしても、あり得ないだろう。
「ロディクとアイリ嬢の関係は?」
「はい、9年前に婚約が決まりまして、それ以降は何回かお茶会などはされてはいたようですが、ロディク殿下が学園にご入学して以来、回数も減り、贈り物も誕生日ぐらいになったようです。パーティーは、アイリ様は公な場に出ていませんので一切ありません。またロディク殿下が高等科に進まれてからは、エミリー・ミリシアに出会われたのもあり、手紙どころか、お茶会の一つもないようです」
呆れて言葉の一つもでない。何を考えてているんだ?アイツは?婚約者を蔑ろにしていいと思っているのか?
「アイリ嬢は?」
「あっ、何もないです」
はっ?なにもない?どういう事だ?
返って来る返答の脈絡もおかしいだろう。
それが分かったのか、マルクが付け足した。
「つまり、別にロディク殿下を好きとか愛してるといった恋愛感情は持ち合わせていないらしく、なかったらなかったで構わないといった所です。アイリ様の家、マクアリス伯爵家もロディク殿下との関係を重視していませんし、いずれ国王陛下に婚約解消を申し上げるのではと、もっぱらの噂です。マクアリス伯爵家は代々変わり者一族として名を上げていますので、王家を見限ることもあるのではないかと。ただ、この婚約は国王陛下からの打診ですので、もしかするとロディク殿下の不貞確定待ちかもしれません」
マルクの持って来た資料を見る限り、アイリ嬢の能力はすごい。彼女を他国に渡せば我が国が滅びる可能性は高くなる。それ程までに幼い頃からの経歴がすごいのだ。父上もそれがわかっていたからこそ、ロディクの婚約者に置いたのだろう。
きっと、マクアリス伯爵家もいざとなれば、国を出ると脅してでもロディクとの婚約解消を願い出る気でいるのだろう。
「殿下、笑い事ではないですよ」
面白いじゃないか。
・・・でも、どうしてだろう。なんなんだろう。この気持ちは?どうして面白いと思うんだ。
そして、同時に感じるモヤモヤ感は?
初めて感じるこの感情の行き場に困る。
少し頭を覚まそうと一人で部屋をでた。
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