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2 スラムからの救出
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周りを見渡しても、助けてくれそうな人はいない。通りを行き交う人々は険しい顔で、まるで「よそ者には関わるな」と言わんばかり。僕のことなんて最初から存在していないかのように通り過ぎていく。
ここが、神官たちが言っていたスラム街——。
色々なものが散らばった地面。空気には腐臭と据えた匂いがまじり、どこからか叫び声が聞こえてくる。ここがどれほど危険な場所かなんて、子供でもわかるだろう。
でも、僕は——生まれてこのかた、ぬるま湯みたいに平和な日本でしか生きてこなかった。
「こんなところで……ひとりで、生きていけるのかな……」
思わず呟く。でも、その言葉に返してくれる人なんてもちろんいなくて。
自分の孤独さを改めて突きつけられただけだった。
でも——。
ここで1人で止まったていても仕方がない。とりあえず、このスラムでは僕は生き延びられない。どうにかこうにかもっと平和な街に辿り着かなくちゃ。
僕は、兵士に地面に降ろされた格好のままだった。すぐに立ち上がって服についた土埃をパンパンと払う。
足を踏み出して、とりあえず歩き出す。どこにいけばいいかなんて全くわからないけど、進まないよりは遥かにマシ。
……と思ったのも束の間だった。
「おい、そこの兄ちゃん」
急に脇道から2人の男がにじり寄ってきた。服はやぶれかぶれ、目つきも尋常じゃない。みるからにやばいやつ。
「金目のモン、持ってないか? ……見るからに良いカモだな」
そう言って、ニヤニヤしながら僕の腕を掴んできた。
「やめてくださいっ!」
思わず声が出たが、火に油を注いだだけ。
「顔も声も良いな。……どうしてここにいるかは知らないが、ちょっと遊んでもらおうか」
ゾッとするような声。後ずさろうとするが、腕を掴まれていて逃げようにも逃げられない。逃げ道がない。
「や、やめ……」
どう頑張っても逃げられない。これから僕はどうなるのだろう。目の前が真っ暗になった。
そのとき——。
「嫌がってるだろう。その腕、放してもらおうか」
僕の後ろから声がかかった。声からして、きっと男の人。その人が、僕を助けようとしてくれているみたい。
でも——。
「おうおう、こっちの兄ちゃんも金持ってそうだぞ。両方楽しんでから売っぱらっちまおう」
男がより笑みを深めただけだった。男の言葉から察するに、きっと助けに入ってくれた人は綺麗な顔立ちをしている。だから、きっと僕を助けようとしたら、その人まで被害に遭ってしまう。
「僕のことはいいからっ! 早く逃げてっ」
まだ顔も知らない誰か。でも、その人が酷い目にあうなんて絶対に嫌だ。思わず声を出してしまった。
すると——。
——バシッ
腕を掴んでいない方の男に、思いっきり頬を殴られた。叫んだことで逆鱗に触れたっぽい。
「何言ってくれてんだお前! お前もあいつも逃すつもりはない」
僕が捕まっていたせいで、見知らぬ誰かが危害を加えられてしまう。どうしよう。焦ってぐるぐると周りを見渡す。
そのとき——。
「そんなに舐めてもらっては困る。お前らごとき、俺1人で十分だ」
その声と同時に、一陣の風が吹いた。
いや、風じゃない。
まるで風が生きているのかのように自由自在にうねるのだ。その風が男たちを突然薙ぎ払った。
「う、うわっ!?」
僕を掴んでいた男が、何かに吹き飛ばされるように後方に転がった。もう1人も、顔を真っ青にして後ずさった。それと同時に僕の腕も解放される。
まるで嵐のようなその風の中心にいたのは——。
僕と同じ黒髪に、輝く金眼。所々に黒い鱗のようなものがついた男の人だった。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい! この通りですから、いのちだけはっ!」
さっきまでの威勢はどこに行ったのやら。男たちは蜘蛛の子を散らすようにどこかに行ってしまった。
……一瞬、だったな。
「君、大丈夫か?」
僕の目の前に立っていたその男の人がふと振り返る。
光を受けてより艶やかさを増す黒髪。美しい金眼が、とろりと蕩けてコチラを見ていた。
——美しい。
ただ、そう思った。初めて会った人なのに、なんだか懐かしさすら感じる。
「っ、ありがとう、ございます……っ!」
口がうまく回らない。心臓の音が響いているような気がする。助けてもらったはずなのに、目が合わせられない。
「見つけた、俺の運命」
「え?」
目の前の男の人がなんだかつぶやいたような気がした。しっかりと聞こえなくて、意味はよくわからない。でも、その人は僕のことをまっすぐと見つめていて。こちらを見つめる目がとても甘い。
「初めてお目にかかる。俺はイシュアという」
「……はじめまして。僕は奏。結城奏」
目を合わせられないながら、なんとか返事をする。この美しい人は、イシュアというらしい。
「さて、こんなところで立ち話も申し訳ないのだが……。一応確認させてもらおうか。君はここの住人か?」
「いえ、違います」
そろそろ目を合わせられるようになってきた。だから、しっかり目を合わせて返事をする。
「では、ちょうどいい。俺の国に来てもらおうか。君も訳ありのようだ。この国に居続けるのは得策ではない」|《》
「でも、そんな、初対面だし……。申し訳ないです」
突然の申し出にわたわたと慌ててしまう。なんだか、この初対面の美しい人に迷惑をかけたくないような気がする。
「この地に君を放って帰るなど、俺が考えられない。だから、どうか一緒に来てはくれないか?」
イシュアさんは真剣な顔で、まっすぐこちらを見つめてくる。真剣に、僕にイシュアさんの国についてきてほしいと思っているのがひしひしと伝わってくる。
「……じゃ、じゃあ、そこまでいうのならお世話になってもいいですか?」
「ありがとう、カナデ」
本当はお世話になるつもりはなかったけど、とりあえず安全なところに行けるようになったことは安心しよう。そう思いながらイシュアさんに尋ねる。
「……あの、イシュアさん。ここって割と国の中心ですよね?」
「ああ、王宮と神殿の近くだが、それがどうした?」
「どうやってイシュアさんの国まで向かうんですか? 見たところイシュアさんは身一つのようですし……」
ずっと気になっていたこと。まず王様が他国の、それもスラムにいることはとりあえず置いておいて。どうやって国まで行くというのか。
「ああ、それなら空を飛んでいくんだ。こんなふうに」
「——わぁっ!」
イシュアさんの声と同時に、イシュアさんのいたところから煙があがる。
しばらくして煙が晴れると、そこにいたのは大きな黒い龍だった。
「……イシュア、さん?」
『この姿で飛んでいけばすぐにつく。——さあ、乗ってくれ」
日本の壁画で良く見るような、迫力のある龍。それが今目の前で僕に首を垂れて背中に乗るように催促している。これ、現実かな。
「……じゃあ、失礼します?」
『遠慮なく乗っていい』
触った鱗は硬いのかと思いきや、すべすべで。とても触り心地がいい。またがってみても安定感がすごくて、安心して空の旅を過ごせる気がする。
『しっかりつかまっておいてくれ。——それでは飛ぶぞ』
「はいっ!」
竜が空に飛び上がった。
ここが、神官たちが言っていたスラム街——。
色々なものが散らばった地面。空気には腐臭と据えた匂いがまじり、どこからか叫び声が聞こえてくる。ここがどれほど危険な場所かなんて、子供でもわかるだろう。
でも、僕は——生まれてこのかた、ぬるま湯みたいに平和な日本でしか生きてこなかった。
「こんなところで……ひとりで、生きていけるのかな……」
思わず呟く。でも、その言葉に返してくれる人なんてもちろんいなくて。
自分の孤独さを改めて突きつけられただけだった。
でも——。
ここで1人で止まったていても仕方がない。とりあえず、このスラムでは僕は生き延びられない。どうにかこうにかもっと平和な街に辿り着かなくちゃ。
僕は、兵士に地面に降ろされた格好のままだった。すぐに立ち上がって服についた土埃をパンパンと払う。
足を踏み出して、とりあえず歩き出す。どこにいけばいいかなんて全くわからないけど、進まないよりは遥かにマシ。
……と思ったのも束の間だった。
「おい、そこの兄ちゃん」
急に脇道から2人の男がにじり寄ってきた。服はやぶれかぶれ、目つきも尋常じゃない。みるからにやばいやつ。
「金目のモン、持ってないか? ……見るからに良いカモだな」
そう言って、ニヤニヤしながら僕の腕を掴んできた。
「やめてくださいっ!」
思わず声が出たが、火に油を注いだだけ。
「顔も声も良いな。……どうしてここにいるかは知らないが、ちょっと遊んでもらおうか」
ゾッとするような声。後ずさろうとするが、腕を掴まれていて逃げようにも逃げられない。逃げ道がない。
「や、やめ……」
どう頑張っても逃げられない。これから僕はどうなるのだろう。目の前が真っ暗になった。
そのとき——。
「嫌がってるだろう。その腕、放してもらおうか」
僕の後ろから声がかかった。声からして、きっと男の人。その人が、僕を助けようとしてくれているみたい。
でも——。
「おうおう、こっちの兄ちゃんも金持ってそうだぞ。両方楽しんでから売っぱらっちまおう」
男がより笑みを深めただけだった。男の言葉から察するに、きっと助けに入ってくれた人は綺麗な顔立ちをしている。だから、きっと僕を助けようとしたら、その人まで被害に遭ってしまう。
「僕のことはいいからっ! 早く逃げてっ」
まだ顔も知らない誰か。でも、その人が酷い目にあうなんて絶対に嫌だ。思わず声を出してしまった。
すると——。
——バシッ
腕を掴んでいない方の男に、思いっきり頬を殴られた。叫んだことで逆鱗に触れたっぽい。
「何言ってくれてんだお前! お前もあいつも逃すつもりはない」
僕が捕まっていたせいで、見知らぬ誰かが危害を加えられてしまう。どうしよう。焦ってぐるぐると周りを見渡す。
そのとき——。
「そんなに舐めてもらっては困る。お前らごとき、俺1人で十分だ」
その声と同時に、一陣の風が吹いた。
いや、風じゃない。
まるで風が生きているのかのように自由自在にうねるのだ。その風が男たちを突然薙ぎ払った。
「う、うわっ!?」
僕を掴んでいた男が、何かに吹き飛ばされるように後方に転がった。もう1人も、顔を真っ青にして後ずさった。それと同時に僕の腕も解放される。
まるで嵐のようなその風の中心にいたのは——。
僕と同じ黒髪に、輝く金眼。所々に黒い鱗のようなものがついた男の人だった。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい! この通りですから、いのちだけはっ!」
さっきまでの威勢はどこに行ったのやら。男たちは蜘蛛の子を散らすようにどこかに行ってしまった。
……一瞬、だったな。
「君、大丈夫か?」
僕の目の前に立っていたその男の人がふと振り返る。
光を受けてより艶やかさを増す黒髪。美しい金眼が、とろりと蕩けてコチラを見ていた。
——美しい。
ただ、そう思った。初めて会った人なのに、なんだか懐かしさすら感じる。
「っ、ありがとう、ございます……っ!」
口がうまく回らない。心臓の音が響いているような気がする。助けてもらったはずなのに、目が合わせられない。
「見つけた、俺の運命」
「え?」
目の前の男の人がなんだかつぶやいたような気がした。しっかりと聞こえなくて、意味はよくわからない。でも、その人は僕のことをまっすぐと見つめていて。こちらを見つめる目がとても甘い。
「初めてお目にかかる。俺はイシュアという」
「……はじめまして。僕は奏。結城奏」
目を合わせられないながら、なんとか返事をする。この美しい人は、イシュアというらしい。
「さて、こんなところで立ち話も申し訳ないのだが……。一応確認させてもらおうか。君はここの住人か?」
「いえ、違います」
そろそろ目を合わせられるようになってきた。だから、しっかり目を合わせて返事をする。
「では、ちょうどいい。俺の国に来てもらおうか。君も訳ありのようだ。この国に居続けるのは得策ではない」|《》
「でも、そんな、初対面だし……。申し訳ないです」
突然の申し出にわたわたと慌ててしまう。なんだか、この初対面の美しい人に迷惑をかけたくないような気がする。
「この地に君を放って帰るなど、俺が考えられない。だから、どうか一緒に来てはくれないか?」
イシュアさんは真剣な顔で、まっすぐこちらを見つめてくる。真剣に、僕にイシュアさんの国についてきてほしいと思っているのがひしひしと伝わってくる。
「……じゃ、じゃあ、そこまでいうのならお世話になってもいいですか?」
「ありがとう、カナデ」
本当はお世話になるつもりはなかったけど、とりあえず安全なところに行けるようになったことは安心しよう。そう思いながらイシュアさんに尋ねる。
「……あの、イシュアさん。ここって割と国の中心ですよね?」
「ああ、王宮と神殿の近くだが、それがどうした?」
「どうやってイシュアさんの国まで向かうんですか? 見たところイシュアさんは身一つのようですし……」
ずっと気になっていたこと。まず王様が他国の、それもスラムにいることはとりあえず置いておいて。どうやって国まで行くというのか。
「ああ、それなら空を飛んでいくんだ。こんなふうに」
「——わぁっ!」
イシュアさんの声と同時に、イシュアさんのいたところから煙があがる。
しばらくして煙が晴れると、そこにいたのは大きな黒い龍だった。
「……イシュア、さん?」
『この姿で飛んでいけばすぐにつく。——さあ、乗ってくれ」
日本の壁画で良く見るような、迫力のある龍。それが今目の前で僕に首を垂れて背中に乗るように催促している。これ、現実かな。
「……じゃあ、失礼します?」
『遠慮なく乗っていい』
触った鱗は硬いのかと思いきや、すべすべで。とても触り心地がいい。またがってみても安定感がすごくて、安心して空の旅を過ごせる気がする。
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「はいっ!」
竜が空に飛び上がった。
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