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しおりを挟む涙をしまう場所も作ったし、午後からはお母様とアンリとクロワッサンサンドでランチをして、お母様は執務、アンリはお勉強。
私は新しく作った索敵スキルでリサーチ。まだ使いこなせないから大まかなものになるけれど練度を上げなきゃね。
敵対している公爵家、侯爵家、伯爵家、・・・と赤く出ている。
今の所、味方と思っていた家門が赤い所は無いようだ。裏切りは無いと思っていたけれど確認出来ると嬉しいものだ。
本当は盗聴とか出来るかな?と思い試してみた。何を企んでいるのか、危険を排除しておきたかったから。
結果はまだ出来なかった。可能性としては練度が上がれば大丈夫そうだけど今の所は敵、味方が色で判別出来るところまで。それでも、どこに敵がいるか分かるだけでもよしとしよう。誰が敵なのかも確認出来たし。
味方の青、中立は緑。 商家も大丈夫そう。それと、問題は民。うん、今の所は赤い人が多いね。
王都に住まう人々は残念ながら赤い民が青や緑より多かった。国を分ける時は、王都は変えた方が良さそう。そもそも私達の領地からすると王都は変えた方が都合が良いし、新しく王都造りが出来ると考えると逆にやりやすい。やり甲斐もあるしね。
近い将来に対して楽しみが持てて嬉しい。ネットでのお買い物で色んな本や雑誌、地図等で都市について調べたりライフラインについても資料をまとめてみたりと楽しく過ごした。
そんなこんなで部屋でゆっくりと過ごしていたら、何やらエントランスの方が騒がしい・・・と思っていたらコンコンコンとやや性急なノックがして許可するとセバスだった。
「どうしたの?セバス。」
「折角、ゆっくりしておられる所申し訳ありません。実は、旦那様がリチャード殿下とお帰りになられましてお嬢様にご相談がおありとの事です。どうか、応接間にお願いします。」とやや眉を下げながら言ってくる。
「そんな顔しないで、セバス。大丈夫よ、今行くわ。」
従兄殿が来ていたのか、それでザワザワとしていたのね。と納得しながら応接間に着いた所、少しピリリとした空気が漂っている。
「お待たせ致しました、リチャード殿下、お父様、お母様。」
「いや、急にすまない。実は・・・・・」
と殿下とお父様が話してくれた所によると、他国にご迷惑をお掛けした件で我が国に滞在中の10カ国の大使の方々との話し合いの席上での事。
どうやら我が国の反王家派の大臣達と結託している近隣の数カ国の交渉役から、現在の国内からも反発の声の大きい我が国の王家とは交渉の席にもつけない、しっかりと国を率いる事の出来る王家でないと話にならない、開戦もやむなし、と突き付けてきたとのこと。
歯軋りをしながら悔しがるリチャード殿下。それはそうだ、そもそもの話これらの案件を起こしたのはドータス公爵家、シムレイ侯爵家が仕組んだことなのだから。
ただ、反王家派と懇意にしている国は4カ国、他6カ国は開戦までは望んでいないのと、謝罪と賠償が成されれば良いと言ってくれている。だが、賠償自体が10カ国に及ぶとやっと国力が戻り始めた所厳しいのでは?との声も上がっているらしい。
ガブリエル殿下からのフォローもあったのだが、殿下に対しては申し訳ないが、と言葉を添えつつもこの様な状況では本日の交渉は決裂だと4カ国の交渉役、大使達は席を立ってしまいそれを取りなすかの様な動きで大臣達も席を離れたとの事。
その後、残りの6カ国から我が公爵家の商会の商品である空間魔法の付与された商品であれば手を打てるがどうか?との打診があったそうだ。
内容としては、アイテムバッグ・空間付与の魔法馬車。どうやら空間付与の魔法馬車の情報も入手している国があり提案してみた様だ。
この件に関しては、次回の話し合いの場を明後日にするとして持ち帰り検討する事になったらしい。そこで、まだガブリエル殿下に私のスキルの事をは話していない為、本日はリチャード殿下と父が私に打診しに来たとの事。
「「はあーーーーーー。」」と大きなため息を吐く2人に
「なるほど・・・・・」と思わず同情の視線を向けたのだった
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