【R18】狂存トライアングル

皐月うしこ

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第四章 埋まりゆく外堀

第四十八話 ハメられた陰核

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「アヤ、おかえり」

「ただいま、ロイ…っ…」

「おかえり、アヤ」

「ランディ…っ、ただいま」


カードキーを差し込んで部屋に入るなり腰を抱かれて、キスをしてきたロイに連れられ、ソファーに座るランディの元へたどりつく。


「今日は新しい友人とランチしてたな」

「ランチ、あ。うん、隣の席の三原萌由ちゃんと、あれ、ランディも社員食堂にいたの?」

「……いや」

「あ、もしかしてスヲンから聞いた?」

「スヲンがどうかしたか?」

「ランチ中に、スヲンが食堂の近くを通ったから」

「今日はボクたちスヲンとまだ何も話してないよ」


ランディの横に腰かけたアヤを挟むように圧力を加えてくるロイの密着具合は今さらどうにもならない。夏だから、とか。汗をかいてベタベタしてるから、とか。そういう女子的理由が考慮されないのには、もう慣れた。


「アヤ、ボクと一緒にシャワー浴びよっか」

「え、もしかして臭い?」


身体を密着させるなりシャワーの提案をされれば、それ以外に理由が思い浮かばない。香水の匂いで鼻が鈍くなりがちだが、自分ではわからない汗臭さがあるのかもしれないと、アヤは自分の腕をスンスンと音を立てて嗅いでいた。


「アヤが臭いわけないじゃん。いつもいい匂いだよ、今日だってずっと抱きしめていたくなるくらいにいい匂いがしてるよ?」

「……それはない」

「本当だよ。昨日みたいに身体にたくさん教えてあげてようか?」


そう言われてしまえば、ぐうの音も出ない。
押し黙ったアヤの唇に触れるだけのキスをして、ロイは腕を引くように立ち上がる。もちろん釣られたアヤもそれに続いた。


「あれ、ランディは?」

「んー、まだ仕事があるから。アヤはこっちね」


言いながら服を脱がされ、下着を剥ぎ取られ、浴室に押し込んでくるロイの手際の良さに疑問までもが押し流される。
時計は洗面台に置いたが、ネックレスはつけたまま。
昨日もそうしたものの、やはり濡れると心配で指が触れてしまう。


「大丈夫だよ、そのネックレスは絶対アヤの肌から離れたりしないから」

「んー…っ…そういっても」

「現代の最高技術をフル動員させて作った結晶だから安心していいよ」


ニコニコと当然のように笑顔で告げてくる圧に顔が引きつる。金持ち発言が引っかかるようになったのは、実際にセレブだと知ってしまったせいだろうか。
いや、そういえばアメリカで同棲していたマンションは「アヤのために用意した」みたいな発言をされたような気もする。顔に似合わず用意周到なタイプなのかもしれない。


「アヤ、はい。こっちむこうね」


アヤは素直にロイと向き合う形に従う。ボディソープを手の平で温めてくれているが、その様子をじぃっと穴があくほど観察してしまったのはいうまでもない。
ロイの笑みが最近になって、スヲンよりもたちが悪いように思えてきてならない。スヲンが蜘蛛のように罠を仕掛けるタイプなら、ロイは食虫植物のウツボカズラのように獲物が落ちてくるのを待つタイプだろう。
どちらも最終的には溶かされて養分にされるので健全とは言えないが。


「…っ…ンッ」


ボディソープをまとったロイの手が真正面から胸に輪を描くように触れてくる。
手の平でこすり合わせて人肌の温度にしてくれているから冷たくないはずなのに、その丁寧な触れ方に反応したアヤの乳首はすぐに尖っていた。


「思わず二度見しちゃうほど可愛いアヤが服に隠して、こんなにいっぱいキスマークつけてるなんて誰も思わないんだろうね」

「ァッ…ん…ぅ」

「ダメだよ、アヤ。余計な事考えちゃ」

「…ン…ぁ…っう」


指先だけが乳首を往復して、自分でもどんどん勃起してくるのが目に見えてわかる。
白く泡立つボディソープをまとってぬるぬる動く刺激が気持ちいい。見下ろすように覗き込んでくるロイの顔から視線が逸らせない。


「いい子だね、アヤ。ボクのことちゃんと見て」

「ぁ…~~~っ、ぅ…ぁ」

「そう、ほら。乳首、気持ちいいね。刺激されて、感じて、どんどん固くなってる。ボクの指に舐められてるみたいで気持ちいいでしょ?」

「~~~ッぅ、きもち…ぃ…ァッ」

「可愛い、アヤ。そんな顔、絶対ボクたち以外に見せちゃダメだからね」


対面で見下ろしてくるロイの指に自然と悶えた顔がロイを見つめる。逃げるなんて気持ちはどこにもない。与えられるのが快感なら「もっと」と受け入れるのが正しいと、アヤは行き場のない両手で唇を舐める。


「な、ニャッ…ぅ」

「返事は?」

「……はぃ」


きゅっと潰された乳首が返事をおろそかにしていたことを怒られて固く膨らむ。それに連動した下半身もきっと大差なく反応しているだろう。


「アヤ。もじもじしてるだけじゃ、わからないよ?」


少しだけ身体を離してそこに視線を下げたロイにつられて、アヤも唇を舐めていた両手をおろす。


「足もちゃんと広げて、そう。ボクに洗ってほしいところ、全部自分から見せて」

「はぁ…っ…ぁ…ンッ」

「腰突き出して、なに。そんなにボクの指好き?」

「すき…ぁ…好き」

「うん、知ってる。こうされるのもっと好きだよね?」

「ァ…ひゃっ…ぅァッ」


右手の指がぬるぬるとクリトリスを刺激して、往復しながら弾いていくのを神経が喜んでいる。
膝が震えて、欲しかった感覚に足が閉じようとしていた。


「ちゃんと立つんだよ、アヤ。まだダメ、我慢できるって知ってるよ」

「……ッ、ア…はぁ」


頬にキスされ、耳元で甘くたしなめられると、ロイの指に耐えるしかなくなる。
左手で右の乳首、右手で淫核をかりかりと引っ掻くロイの行動は止まってくれないのだからあとは目でそれを訴えるしかない。


「舌、出して」

「…っ…ん…む…ぁ」

「キス好き?」

「好き…ッぁ…好き」

「本当、可愛い。アヤ、愛してるよ」


キスの合間も愛撫をやめてくれない。
わずかな刺激だけで簡単に感じる身体にしたくせに、時間をかけていじめてくるロイの言葉に心が震える。


「イキそうだね。でも、まだ我慢して」

「………んっ…ぁ」

「コリコリしてるの気持ちいいね。腰も自分から振っちゃって、可愛いね。アヤ」


正しく洗脳なのだと思う。
ただ、それを拒否する感覚が沸いてこない。
肯定され、褒められ、与えられるロイのすべてが嬉しくて、心地よくて、望んでしまう。まだまだ足りないと欲しがってしまう。


「んー…ぅ…ぁ…ァッ」

「アヤ、いい子。見てごらん。ちゃんと根元から勃起できたよ。シャワーで流して見てみよっか……ふふ。イチゴみたいに尖って可愛い」

「にゃ…ぁ…ァッ」


もじもじと自分で果肉を広げ、花開く中心で芽吹かせた実。
そこに目をやると、ロイの言うとおり小さなイチゴみたいに赤く色づいた三角が視界に映った。


「…ろ…ロイ…っ…イキた…ぃ」

「うん、もうイキたいよね。でもダメ。今日はコレつけるから」

「やっ…な。ヤダっ!」

「だーめ」


腰を引けないようにグッと押さえつけられると同時に、クリトリスに感じた圧迫感とカチリと響いた小さな音。


「クリトリスリング。勃起した状態で根元にはめ込んで完成」


すぐ近くからロイの声が聞こえてくる。
アヤはあまりの刺激にがに股で天井を眺めていた。


「ちゃんと見せて、うん。可愛い」

「ぁ……ぅ…あ」

「自分で外したら次はスヲンに相談して永遠に外せないピアスつけるよ」


恐る恐るそこに触れようとした手が止まる。
むずむずした慣れない感覚に戸惑う現実よりも、妄想で針を貫通させられる方が怖くて震える。思わずロイの腕にすがりついて、その瞳をじっと覗き込んだ。


「どうしたの、アヤ。そんな顔して、もしかしてそっちの方がよかった?」

「…ぁ…違っ…」

「アヤは淫乱子猫ちゃんだから仕方ないか」

「違ぅ…ぁ…ヤッ」

「はいはい、逃げない逃げない。どうせ逃げられないってわかってて、そういうことするんだからアヤは。ほら、せっかくここまで来たんだし、奥までちゃんと綺麗にしよう?」


このままロイのペースに巻き込まれたら何をされるかわからない。そう思って逃げようとしたはずなのに、気付けばアヤはロイに深く突き刺されていた。


「アヤがおいでっていうから奥まで入っちゃった」

「ヒッ…ぅ…言ってな、にゃ…ぁ、ロイ、コンドームが…な…ッで」

「なんでだろうねぇ」

「ァッ…ひ…ぁ」

「アヤ、子宮口降りてきてる。クリトリス拘束されて感じちゃってるんだ。可愛い」

「ぅ…ァッ…あ、ふぁ」

「それとも生身のボクを覚えようとしてくれているのかな?」


言いながら腰を引き寄せて、強く打ち付けてくるロイの生身がキモチイイ。与えられる振動の連続が、呼吸の隙間に喘ぎ声を散らせていく。
それでも認めるには羞恥が邪魔する。


「違っ…ぁ…違う、ァッ」

「何が違うの?」

「感じ…て、な…~~っ」

「嘘はダメだよ。そんな声だして気持ちよくないなんて、アヤはボクに嘘つくの?」

「ち……ぅ、違ッ…ぁ」


変なリングに感じていないと伝えたいのに、いつの間にか複数あがった議題に論点がすり変わって伝わらない。もどかしさに混乱しながら繰り返される律動は、浴槽の壁に反響して、何を言っているのかわからなくなっていた。


「ほら、見て。こうして…こう…ボクのが出たり入ったりするたびに、何か言ってるでしょ」


ロイに先導されるまま見つめた先では、ゴムをまとわせていないロイが出たり入ったりしている。見せつけるようにゆっくり引き抜かれ、またゆっくり入ってくる。


「…ヒッ…ぅ…」

「アヤ。アヤのここは何て言ってるの?」

「~~~ッ気持ち…イッ…ァッ…いくッイクって言っ、ぅ…アァッ」

「そうだね」


うんうんと嬉しそうなロイに腰を突き上げられて感じない場所なんてどこにもない。
人工粘膜のない結合部がぬるぬるとうごめいて、より密着する気配に言い様のない感覚が神経を犯してくる。
ダメなのに、ダメじゃない。
もっと、もっと、もっと。ホシイ。


「ロイ…ッ…ろ、い」

「いつもより締まってるのにぬるぬる。そんなに気持ちいい?」

「……ァッ…気持ちイッ…あ…」

「偉いね、アヤ。自分からもっとおねだりして、気持ちいいところボクに教えて」

「ッぅ…ぁ…イクッぁい、それ…そ、こぉ」


腰がロイを咥えて離さない。痙攣した内部はもっと欲しいと涎を垂らして動いているのだから、コンドームをまとわないロイ自身に粘着性のある液体がまとわりついていく。


「アヤ、おいで。もっとこっちにおいで」

「ろ…ッい…ロイ…~~~ッ」


ぎゅっと抱きついて、ロイの名前だけを繰り返し呼ぶ。
浴槽はその声を反響させて淫らな遊戯の音を散らせ、ロイを求めて溺れていくアヤの熱を高め続けていた。
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