日本と皇國の幻争正統記

坐久靈二

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第三章の登場人物・用語集

登場人物 その一

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 主要人物

⦿さきもり わたる

・生年月日:西暦二〇〇四年(皇紀二六六四年)十一月十九日(第三章開始時二十一歳)
・登場:第一話『ごうりん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 ごく普通の大学生。
 そうせんたいおおかみきばしんせいだいにつぽんこうこくへ拉致されたことをきつかけに、しんと呼ばれる超常的な力とそれを用いた巨大ロボット兵器・どうしんたいの操縦技術を身に付けた。
 帰国直前に日本とこうこくが開戦する情勢となり、幼馴染のうることが日本を守る為に独りじんのうとの決死の戦いに向かってしまうが、ことを日本国産ちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコで救出する為に再びこうこくに乗り込んだ。
 結果、ことの救出に成功し晴れて彼女と付き合い始めることとなったが、これを切掛にカムヤマトイワレヒコ唯一の操縦士となってしまい、日本とこうこくの戦争に駆り出されることとなった。
 自衛隊と共同の作戦により、銀座防衛戦でこうこく最強の操縦士・ひろあきらの駆るとつきゆうどうしんたい・ツハヤムスビを、硫黄島防衛戦で第二皇子・しやちかみの駆るきよつきゆうどうしんたい・タカミムスビを撃破したことにより、日本国にとって欠かせない戦力となる。

 その力を見込まれ、有事にしんに関する治安維持と自衛隊の指揮下で会戦を行う政府直下の組織「特別警察特殊防衛課」の一員となり、戦争を終わらせる為にとうきよう上陸作戦に参加。
 しかしその途上、ミッドウェー島上空で第一皇女・かみせいの駆るぜつきゆうどうしんたい・カムムスビと相打ちとなり、カムヤマトイワレヒコを喪ってしまう。

 その後こうこくで革命動乱が起こり、停戦の道筋が立ったこと、カムヤマトイワレヒコが喪われたことから、自衛隊の国防作戦からは手を引くこととなり、日本国へ逃亡したそうせんたいおおかみきばを掃討するという新たな任務の為に帰国。
 また、退院したことと初めてのデートを楽しんだ。
 その際、初夜を迎えたがあまりの体験に記憶が飛んでしまっている。

 ことのドSぶりに時々振り回されるが、本人にMっ気がある為に結構楽しんでいる。
 ただ、交際し始めてから見せることの大胆さには喜びながらも若干戸惑っている様子。


⦿うる こと

・生年月日:西暦二〇〇四年(皇紀二六六四年)六月二十八日(第三章開始時二十二歳)
・登場:第一話『ごうりん

※その他プロフィールについては第一章及び第二章の当該項目を参照

 さきもりわたるの幼馴染の美女。
 生身の時点で常軌を逸した戦闘能力を持ち、ちようきゆうどうしんたいですらも素手で解体してしまう。

 こうこくへ航達を救出する為に乗り込んだが、日本とこうこくが開戦する情勢となった為、日本を守る為にじんのうを暗殺する使命へと向かった。
 じんのうとの戦いではそれまで使うことのなかったじゆつしきしんを解禁し、更には捨て身の切り札まで駆使して全身全霊で挑んだが、単独では全く歯が立たず絶望。
 しかし、陰ながら応援に駆け付けていたくもたかが新たな力に覚醒し、融合したことで飛躍的に力を上げ、どうにかじんのうを戦闘不能に追い込んだ。
 戦いへ向かう際、わたるへの未練を振り切る為に手酷く痛め付けて退路を断ったが、わたるはそれでも彼女を救出。
 使命から解放された彼女はわたるからの告白を受け容れ、交際を始める。

 その後、わたるこうこくとの戦闘から手を引くまでは入院していたが、入院中はわたるとのデートを楽しみにしていたらしく、退院後のデートは二人切りの時間を思い切り楽しんだ。
 また、わたるに対する態度は大胆かつ積極的、そして挑発的に変化している。

 うる家はかなりの金持ちで、和風豪邸住まい。
 彼女自身もわたるに大学合格祝いでオートバイをプレゼントしたりしている。
 ただ、父と祖父が他界してからは一人暮らしでそれまでの手入れを維持することは出来なくなっており、庭の竹を撤去している。

 超の付く健啖家だが大好物のあんぱんだけは一個で満足する。
 趣味の神社巡りは父親の影響を受けたもの。

 嘗ては人間を破壊して楽しむ恐ろしい少女だった過去を持ち、本人はその時期の自分を「邪悪なけだもの」と自嘲している。
 今はかなり丸くなったが、それでもわたるを振り周り足り負かしたりして楽しむドSな性格。


⦿⦿


 拉致被害者

⦿あぶ しん

・生年月日:西暦二〇〇五年(皇紀二六六五年)九月十七日(第三章開始時二十歳)
・登場:第四話『じん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばに拉致された一人。
 拉致される際、一緒に旅行を楽しんでいた家族を皆殺しにされている。
 監禁されていた旅館「こうてんかん」ではわたると相部屋だった。

 わたると同じくしんを身に付けており、銀座防衛戦では白兵となったのひろあきらと死闘を繰り広げた。
 わたると共に「特別警察特殊防衛課」の一員となったが、銀座防衛戦以降は戦いに駆り出されていない。
 特別警察特殊防衛課の身分証を渡された際、父親が警察官だったこともあってか、一人喜んでいた。
 しかし、公転館で仲間として過ごした内通者・椿つばきようの挙動には思う処がある様子。


⦿ずみ ふた

・生年月日:西暦二〇〇五年(皇紀二六六五年)一月十日(第三章開始時二十一歳)
・登場:第二話『かんだんしょう

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 さきもりわたる及びうることの高校時代の友人で、そうせんたいおおかみきばによる拉致被害者の一人。
 あぶしんらと共に銀座防衛戦に駆り出されたが、思う様な戦果が出せず、一人ホテルで政府の管理下に置かれる生活に嫌気が差してしまった。
 その為、わたるの進言で一足先に前線から銃後に回り、一時的にすめらぎかなの秘書となった。
 また、他の拉致被害者が契約を更新するタイミングでとうえいがんの服用をやめ、一足先に完全に自由の身となっている。

 こうてんかんではおおかみきばの内通者・椿つばきようと相部屋で、心を通わせ合った。
 また、わたることの中学時代の友人であるけんしんとは犬猿の仲だった。


⦿まゆづき 

・生年月日:西暦一九九六年(皇紀二六五六年)九月七日(第三章開始時二十九歳)
・登場:第四話『じん

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばに拉致された一人。
 表に出すことは無かったが、近親愛・小児性愛・死体性愛を抱えて思い悩んでいた。
 しかし、帰国までの道程の中で折野菱やくもの言葉を貰い、克服している。
 みずちかみけんの見目形に死んだ恋人・ありあけたかの面影を見出して困惑したが、その後彼とは特に何も起きていない。

 帰国後は銀座防衛戦に駆り出され、「特別警察特殊防衛課」として契約している。


⦿雲野くもの 

・生年月日:西暦二〇〇八年(皇紀二六六八年)四月四日(第三章開始時十八歳)
・登場:第十九話『あくはな

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 そうせんたいおおかみきばの研究施設「くも研究所」に囚われて実験台となっていた少女。
 双子の兄・くもたか共々、本来は日本国の人間ではないが、日本ともこうこくとも異なる世界線の日本からおおかみきばに攫われたのでこうこく臣民ともいえず、さきもりわたる達と同じく拉致被害者として扱う。
 兄はことの決死戦に密かに随行し、彼女と融合して死力を尽くしたことで長い眠りに就いた。

 そんな兄同様、自分もわたる達の役に立ちたいと願って兄と同じ力を会得。
 さきもりわたると共にちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコに搭乗し、とうきよう上陸作戦に参加した。
 しかしその途上、ミッドウェー島上空で第一皇女・かみせいの駆るぜつきゆうどうしんたい・カムムスビと交戦になり、兄と同じ様にわたると融合。
 死力を尽くしてなんとか相打ちに持ち込み、その後は兄と同じ様に長い眠りに就いた。
 現在は護衛艦で帰国し、退院したうることと入れ替わりで入院して兄と同じ病室で眠り続けている。
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