日本と皇國の幻争正統記

坐久靈二

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第三章の登場人物・用語集

登場人物 その五

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 こうこく貴族

⦿はた 

・生年月日:皇紀二六六二年(西暦二〇〇二年)五月十日(第三章開始時二十四歳)
・登場:第五話『かいしようしつ

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 男爵令嬢。
 さきもりわたるら拉致被害者をそうせんたいおおかみきばから逃がした恩人で、わたるどうしんたいの操縦を教えた人物。
 おおかみきばへは姉を探す為に潜入しており、どうしんたいの操縦技術はその為に国防軍へ入隊して身に付けた。
 その為、一応は国防軍の予備役少尉でもある。

 紆余曲折の果てに姉の居場所を突き止め、第二皇子・しやちかみの侍女となったが、そのしやちかみわたると戦うことになると知り、先んじてわたるを斃すべく単独で出撃。
 しかしわたるには全く歯が立たず、日本国の捕虜となった。
 その後、こうこくが革命動乱を経て停戦へと向かうと、表向き和平交渉特使として送り込まれる三人の新華族令嬢を先導する役目を期待されている。

 尚、姉とはまだ再会出来ていない。


⦿しきしま 

・生年月日:皇紀二六五八年(西暦一九九八年)九月二十八日(第三章開始時二十七歳)
・登場:第十二話『せいけつ

※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照

 りゆういんしらゆきと共に第一皇子・かみえいの近衛侍女を務める女剣士。
 正体ははたの姉・はたで、嘗てはそうせんたいおおかみきばの別働隊「じようさそり」に与していたが、現在ではその過去を心底悔やんでいる。
 こうこく全土の高校生を集めた全国高等學校剣術大会で優勝しており、しん抜きでも高い戦闘能力を誇る。

 戦時下にあっては日本国の間諜であったかけかつを粛正した。
 また、革命動乱にあってはそうせんたいおおかみきばを中心とする連合革命軍を相手にしんを失いながらも戦い抜いたが、皇族二人を死なせてしまった。

 その過去から、かみえいの恐ろしさを誰よりも能く知っており、彼の怒りを人一倍恐れている。
 妹とは後ろめたさから面会を拒んでいる。


⦿りゅういん しらゆき→「しんえいたいてんのう」の当該項目を参照


⦿かいいん ありきよ

・生年月日:皇紀二六六一年(西暦二〇〇一年)二月二日(第三章開始時二十五歳)
・登場:第三十八話『しん

※その他プロフィールについては第二章の当該項目を参照

 第二皇女・たつかみの侍従。
 臣籍降下した皇族の血を引く侯爵令息。
 開戦直前におとせいから不意打ちの矢を受けてしまったが、命に別状は無く、復帰後も変わらずたつかみに仕えている。

 たつかみには忠誠を超えた感情を抱いており、そんな心情から第二皇子・しやちかみもまた侍女のはたに特別な感情を抱いていると看破していた。

 革命動乱下にあって、主君のたつかみの命令で鎮圧に動き、賊から内務省を解放した。
 その後、議会を解放したかみえいに対し、現行法上は特赦の制度が無いということを奏上している。


⦿とおどう あや

・生年月日:皇紀二六〇八年(西暦一九四八年)九月十日(第三章開始時七十七歳)
・登場:第三十話『ろくせっ

※その他プロフィールについては第二章の当該項目を参照

 こうこく最高の貴族である摂関家の一角を担うとおどう公爵家の当主。
 当初はさきもりわたるら拉致被害者がそうせんたいおおかみきばに協力していると誤解し、敵対関係にあったが、誤解が解けてからは第二皇女・たつかみと共に帰国に協力した。

 革命動乱に於いては摂関家の当主として賊の鎮圧に参加。
 国会議事堂を解放すべく立入り、占拠していた多くの賊を討伐したが、しんを封じられて無力化される。
 しかしその後はかみえいによって解放された。

 その後、革命動乱で摂関家当主が不在となった旧領が陥落したことが叛乱軍を勢いづかせたという反省から、断絶していた摂関家のいちどう家とたかつがい家の再興を主導し、自身の家から嫡男の稿わら麿まろいちどう家を継がせる決定をした。
 とおどう家の跡目については、何やら考えがある様子である。


⦿どう あきつら

・生年月日:皇紀二六一四年(西暦一九五四年)二月二十六日(第三章開始時六十二歳)
・登場:第三十話『ろくせっ

※その他プロフィールについては第二章の当該項目を参照

 こうこく最高の貴族である摂関家の一角を担うどう公爵家の当主。
 さきもりわたるら拉致被害者がそうせんたいおおかみきばに協力しているという建前で抹殺しようとした。
 抹殺に失敗した摂関家当主の中で生存したのはとおどうあやと彼のみ。
 その後、革命動乱の鎮圧に摂関家当主として参加した。


⦿きのえ くろ

・生年月日:皇紀二六三三年(西暦一九七三年)十一月十八日(第三章開始時五十二歳)
・身長:一八一センチ
・体重:八四キロ
・血液型:B
・一人称:わし
・趣味:競馬 (馬主として)
・登場:第六十二話『たんめいこい

 さきもりわたるら拉致被害者の抹殺を企てた元内閣総理大臣・きのえ夢黝亡き後に摂関家の筆頭・きのえ公爵家の当主を引き継いだ男。
 父程ではないが気性が激しく、貴族主義的な考えを持っている。
 自身の所有していたちようきゆうどうしんたい・ミロクサーヌ零式をはたに奪われことから、とおどうあやと共に首相官邸に乗り込んで抗議している。
 その際、父の叛意が疑われた反省から自身は私兵を軍縮しようとしていたと明かしている。
 その後、革命動乱の鎮圧に摂関家当主として参加した。

 また、革命動乱で断絶した摂関家の旧領が早々に陥落してしまった反省から、弟のくろたかつがい家を継がせている。


⦿殿でん ふるなり

・生年月日:皇紀二五八七年(西暦一九二七年)十一月八日(第三章開始時九十八歳)
・身長:一八四センチ
・体重:七八キロ
・血液型:A
・外見的特徴:和装
・一人称:それがし
・好きなもの:和菓子
・嫌いなもの:姉
・趣味:盆栽
・登場:第六十九話『かくめい

 さきもりわたるら拉致被害者の抹殺に参加して死亡した姉の殿でんふしの後を継いで、摂関家の一角を担う殿でん公爵家の当主となった男。
 姉や、延いては殿でん家そのものが嘗て国家への叛逆を幇助した過去を忌々しく思っている。
 例に漏れず、革命動乱の鎮圧に摂関家当主として参加した。

 動乱鎮圧後はおおかみきば残党の掃討に誰よりも積極的で、和平交渉特使の名目で討伐の為の戦力として三人の新華族令嬢を日本国に送り込もうと画策している。


⦿ ひろあきら→「こうこく軍人」の当該項目を参照


⦿ ひろおみ

・生年月日:皇紀二六三三年(西暦一九七三年)一月三十一日(第三章開始時五十三歳)
・身長:一七四センチ
・体重:七八キロ
・血液型:A
・一人称:わたし
・登場:第六十話『ないゆうがいかん
・退場:第七十三話『えんせん

 安槌幕府将軍家の嫡流である公爵家の当主で、ひろあきら少佐の父親。
 嫡男を無為に死なせた遠征軍に怒りを見せた。
 その後は出番がなかったものの、将軍家は革命動乱の折に皆殺しの憂き目に遭っており、その際に死亡したと思われる。


⦿ときかど 竜胆りんどう

・生年月日:皇紀二六六五年(西暦二〇〇五年)四月十日(第三章開始時二十一歳)
・身長:一六一センチ
・三位寸法:胸八六・胴五六・腰八七
・血液型:O
・外見的特徴:和装
・一人称:わたくし
・好きなもの:非日常の恋愛
・嫌いなもの:現状維持
・特技:書道
・趣味:読書
・登場:第七十話『たそがれどきてんくうささげるさん
・退場:第七十一話『そうじん

 第三皇子・みずちかみけんの侍女。
 主君のみずちかみとは男女の仲でもあったが、彼女の中では気持ちが冷めており、既にそうせんたいおおかみきばしゆりようДデーことどうじようふとしと通じていた。
 革命動乱を機に二人の皇族をどうじように差し出し、自らの本心を打ち明けたものの、肝心のどうじようからは捨て駒としか思われておらず、それを察した彼女は第一皇子・かみえいの特赦を求めるも、彼に会う前にその近衛侍女であるりゆういんしらゆきに斬り捨てられた。


⦿ごく やす→「こうこく政府関係者」の当該項目を参照
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