日本と皇國の幻争正統記

坐久靈二

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第三章の登場人物・用語集

用語集

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⦿日本戦争

 西暦二〇二六年七月八日に日本国としんせいだいにっぽんこうこくの間で勃発した戦争。
 両国の間にある海域「皇海」上にて日本国のちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコとこうこくちようきゆうどうしんたい・ミロクサーヌれいしきの戦いのより戦端を開いた。


⦿新皇軍

 しんせいだいにっぽんこうこくの軍隊の通称。
 しん政府の時代に「皇軍」と称しており、ヤシマ政権時代からじんのうによる国家奪還を経て新たに当時の皇軍が結成された、という意味を持つ。


⦿金色の機体

 日本国産ちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコのこうこく側の呼称。


⦿づち幕府

 こうこく封建時代の政治体制。
 日本国でいうところの近江八幡市に戦国武将・ひろながが開いた。
 その後、日本と同じ様に開国を経てしん維新により大政奉還となったが、その年代は二〇年余り早い。


⦿とつきゆうどうしんたい・ツハヤムスビ

 こうこく最強のどうしんたい操縦士である遠征軍少佐・ひろあきらに与えられた特別機。
 通常のちようきゆうより更に巨大で、全高三十六米を誇り、量産機とは一線を画す武装と性能を誇る。
 機体の固有色は赤。


⦿しょうきゅうどうしんたい

 こうこくどうしんたいの等級で、羽虫程度のサイズのもの。
 殺傷能力があり、下手をすると大型の機体より厄介。


⦿ひのかみかい

 ちようきゆうどうしんたい・カムヤマトイワレヒコに備わった特殊回路で、機体の性能を大幅に向上させ、武装に必殺の威力を与える機能を持つ。
 発動時は機体が金色に一層激しく発光する。
 また、この状態で使用される切断ユニット及び光線砲は特殊な名前で呼ばれる。
 しんを著しく消耗する為、普通は常時発動できない。


⦿ふつのみたまのつるぎ

 ひのかみかい発動下に於ける切断ユニットの呼称。
 通常の武装では通らない頑強な装甲をも切断する。
 また、きよつきゆうどうしんたい・タカミムスビから得た剣に持ち替えてからは刀身から雷撃を放てるようになった。


⦿きんほう

 ひのかみかい発動下に於ける光線砲の呼称。
 通常の光線砲や切断ユニットよりも遥かに大きな破壊力を持つが、ふつのみたまのつるぎには劣る。


⦿まっきゅうどうしんたい

 マイクロ・ナノサイズのどうしんたい
 単体での殺傷能力は無いが、自己増殖する為、敵地に忍ばせておくと新種の病原体として機能する。


⦿そうがん

 とうえいがんとは逆に、服用した者のしんを消す薬。
 但し、とうえいがんを再服用すれば再びしんが使えるようになる為、専ら長期拘束の際に無力化する為に使用される。


⦿きよつきゆうどうしんたい・タカミムスビ

 こうこく軍最強のどうしんたい
 その性能はとつきゆうどうしんたい・ツハヤムスビをも上回るが、操縦に膨大なしんを必要とする為、皇族にしか扱えない。
 てんめいほうや雷を放つ剣など、極めて強力な多くの兵装を備えている他、きんほうをも弾く装甲を持つ。
 機体の固有色は青。


⦿ちようきゆうどうしんたい・スイゼイ

 日本国産のちようきゆうどうしんたいで、カムヤマトイワレヒコの後継機。
 カムヤマトイワレヒコの欠点であった、特定の操縦士に適合してしまう問題や、波動相殺機能を使用すると機体が発光する問題は解決しているが、性能は抑えられている。
 尚、スイゼイというのは通称であり、本来の名前はカムヌナカワミミというが、呼びにくさが作戦行動のネックとなる為、ほぼ通称で呼ばれる。


⦿てんめいほう

 きよつきゆうどうしんたい・タカミムスビの光線砲。
 発射の前に方針の中に巨大な圧力を生じさせ、中の物質を重力崩壊に導いて内部に極小のブラックホールを発生させる。
 これによって狙われた相手は超重力に囚われて動けなくなり、下手に脱出しようとすると動力が狂ってしまい、硫黄島防衛戦では実際にいつきゆうどうしんたいのブースターが焼け付いた。
 発射の瞬間だけは重力が解除される為、その瞬間を突けば脱出は可能だが、少しでもタイミングが早いと先述の現象が起きて機体が動かなくなる為、実行には神懸かった読みとジャストでタイミングを合わせる神業の操縦技術が必要となる。


⦿原級どうしんたい・ウマシアシカビヒコヂ

 きよつきゆうどうしんたい・タカミムスビから放たれたきゅうどうしんたいてんめいほうを受けた際、そのしんを吸収して変形する機体。
 その姿はタカミムスビの色違いで、緑色をしている。
 また、てんめいほうを備えており、敵機を重力に捕えておいてタカミムスビに狙撃させることも出来る。
 欠点はタカミムスビと同時の遠隔操縦が極めて難しいことで、しやちかみですら自動操縦に頼っている。


⦿修身院

 こうこくに於いて、上級貴族が通う教育施設。
 初等部・中等部は皇族全員が、高等部には軍に入った第二皇子・しやちかみを除く五人が、だいがくには第二皇女・たつかみと第三皇子・みずちかみけんが通っている。


⦿特別警察特殊防衛課

 日本国政府が新たに創設した、しんによる有事に対応する為の治安組織。
 警察及び自衛隊と連携し、防衛作戦や警察活動に協力して自体の解決に任る。
 その際、自衛官や警察官と同等の存在としての権限を持って行動することが出来る。
 任期は一箇月であり、延長する際には再契約が必要。


⦿ちようきゆうどうしんたい・シキツヒコ

 日本国産ちようきゆうどうしんたいの三機種目で、スイゼイことカムヌナカワミミの後継機。


⦿ぜつきゆうどうしんたい・カムムスビ

 第一皇子・かみえいが生み出した、こうこくどうしんたい特別機の新型。
 機体性能自体は殆ど無く、造形美によって強大なしんのみを備えている。
 通常は張り子の虎だが、皇族が搭乗した際にのみ操縦者のしんを何倍にも増幅させて途轍もない脅威に変わる。
 第一皇女・かみせいが搭乗し、こうこくに上陸しようとする自衛隊の前に立ちはだかってカムヤマトイワレヒコを相打ちに追い込み、作戦を失敗に導いた。
 機体の固有色は紫。


⦿ちようきゆうどうしんたい・ガルバケーヌしき

 こうこくが動員した新型の汎用ちようきゆうどうしんたい
 機動力重視のミロクサーヌ型を発展させたミロクサーヌれいしきが馬力に不安を抱えていた為、火力重視のガルバケーヌ型を発展させた本機種がこれを克服した機体として導入された。


⦿真・八月革命

 自衛隊がこうこく上陸作戦に失敗したすぐ後にこうこく全土で起きた武装蜂起。
 それまでの戦争でこうこくの国力が削がれ、遂には底を打ったと判断されたことで生じた。


⦿連合革命軍

 そうせんたいおおかみきばが中心となり、こうこく全土の叛逆勢力が大同団結した勢力。


⦿じようさそり

 そうせんたいおおかみきばの中で精鋭を集めた別働隊。
 頭目で、しきしまことはたの元婚約者・ふみしゆりようДデーともほぼ対等だった。
 六年前の武装蜂起で壊滅したが、連合革命軍結成に当たって残党が招集された。


⦿椿つばきりゅうごうたいじゅつ

 どうじようふとしが身に付けている武術。
 じんのうの政権奪還に協力した武術家・椿つばきただゆきが扱い、その息子・はるあきが体系化した。


⦿の間

 皇宮宮殿の一室。
 皇子皇女を産み落とした人工母胎「聖宮」が備わっており、六人の皇族は全員此の部屋で誕生した。
 現在ではじんのうしんこうこく全土に送る巨大真珠型の装置が安置されている。


⦿しちようしゆう

 じようさそりの最高幹部。
 くさみつろうつくはつはたふみこんごうさとるとうきょうすけの七人から成っていたが、現在でははたふみが抜けて五人となっている。


⦿天空上映

 こうこくが国家の重要な広報を全世界の空に映像を映し音声を流すこと。


⦿八洲赤色革命軍

 そうせんたいおおかみきばとは別の叛逆組織。
 とうきようかみえいに襲い掛かった男やにのまえけんが所属している。
 連合革命軍に参加しているが、そうせんたいおおかみきばの軍門に降るつもりは無い。


⦿夢に見た人へ

 うることがカラオケで披露した歌謡バラード。
 珍しく、うるいるうるつるの両方が好きだったらしい。
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