主人公終了お知らせ。

アジサイ。

文字の大きさ
1 / 3
古賀サクヤ終了のお知らせ

とりあえず説明させて

しおりを挟む


「貴様ぁあぁ!!王子を離せ!!罪は重いぞ!!」
私は剣を片手に凄い勢いでこちらに向かってくる騎士様の発言にぽかんと口を開いた。そして慌ててその子供を見る。どうやら私が助けた子供、貴族だと思っていたがそうではないらしい。
「お、・・・王子ぃ?!」
たまらずそう叫べば、子供はわたしを見て苦笑い。否定をしないと言うことはそういう事だ。
いや!!苦笑いしてる場合じゃねぇから!!お前はいいけど私はそんな場合じゃ無い!!

そして再び騎士を見て、体が完全に固まる。
「万死に値するッッッ!!」
ものすごい睨みが私に突き刺さる。呑気にも美丈夫が台無しだぞ☆なんて思いながらも、

古賀サクヤ終了のお知らせが頭の中に流れた。





ここで私は決して極悪人ではないことを皆様にお知らせしたい。
私の名前は古賀サクヤ、しがない旅人である。用心棒業を営みながらこの大大陸ディルネルトを旅している。そして朝早く、つまり今朝ここ、タジリス王国王都エタナートに着いたばかりだ。

大大陸ディルネルトとはこの世界で最も大きな大陸のことである。私の出身国はそのディルネルト大陸の極東、山脈を超え荒野を超えた先にある源東皇国という所である。旅立ちの際に女の一人旅は不用心であると胸元まで伸ばしていた髪を切り、男の旅装束を着て、用心棒業を中心に金を稼いで1年間旅をしてきた。驚く事にこれが結構稼げる。倒した相手が賞金首であったり、お礼にお金を貰ったり、守って欲しいと依頼があったり。まぁ、その分妬みや恨みもたくさん買っているのも事実だ。
タジリス王国はそんな私が旅に出て1年、4つ目に訪れた国である。このディルネルト大陸にて最も歴史深い王国で、軍事、文化、交易、ディルネルト大陸でも有数の優れている国。
その王国の王都エタナートに私は今朝着いたのだ。何度も言おう大事な事だ。

今朝たどり着いた。



城門を潜り私は驚いた。

「なんちゅー豊かな国だ。」

城門から王宮までの一本道いわいる大通りには溢れんばかりの人が通行し、客引きの声がやまない。端から店を見れば武器屋に飲み屋、馬小屋、換金屋、宿屋、魔道具専門屋、うはー、ギルドまであるわさすが大陸一の王都!なんでもあるな。この王都にいればなんでも揃うじゃん。見てくれだけじゃないって事か。
私はその中でも1つ果物屋に目をつけ生でもかじれる果実を1つ買う。店主は若い男で私はその男に金を渡しながら話しかける。
「ここはいつもこうなのか。」
「おっと!お客さん王都は初めてかい?あ!まった!旅人ってやつだねぇ?」
「・・・まぁ、そんなもんだ。さっきついたばかりでな宿も決めていないのさ」
果実をかじりながら話を続ける。店主はさすが出店の主というだけあってペラペラと話してくれた。

「今日はあれよ、ジル様が港の警備から帰ってくるからよ。いつもはやってねぇ店も開いてんだ。」

「ジル様?ジル・リクラクインの事か?」

「さすが旅人さん!物知りだねえ!!」
「ジル・リクラクインの名前を知らないなんてよっぽどの田舎者くらいだろう。」
ジル・リクラクインとはタジリス王国の最良の騎士と謳われ数々の魔物退治に弱き者を見捨てないその心意気、さらに国1番の美丈夫ときた、そんな完璧な騎士は本当に存在しているのだろうかと思ったが、大陸中にその名を轟かせ今タジリス王国と緊張関係にある国は彼の存在が恐ろしく手出しできないとまで言わせるらしい。
噂ではその人材を逃がさまいと王国に国境越えもそのうち禁止されるのではとまで言われる人物だ。
「一目ジル様を見ようと今日は物見が人一倍集まってんのさ、軽くお祭り騒ぎだな。」
店主は軽く笑いながら大通りの人を眺めている。
ふぅん?この王国の英雄は王ではなく騎士って事か。 
「これ、もう1つ買うよ。」
「はい!毎度あり!そうだ、にいちゃん。宿なら城門前より中心街の方が安いぜ?」
「そうなのか、助かったよ。ありがとう。また買いにこよう。」
「ご贔屓に~!」
私は果物屋を後にして店主に言われた通り中心街へと果物を齧りながら目指す。

無事に宿を見つけた私は予約をして王都散策へと足を向ける。果物以外は食べていないからお腹がすいた。
賑わう大通りの横道をぬけて私は人通りの少ない裏通りを歩く。大通りの店で食事を済ませてもいいが、混んでいるだろうしこういう時は裏通りの出店で済ませた方が良いだろう。
私の横を小さなものが通り過ぎる。あぁ、子供か。銀髪の髪を輝かせ、小綺麗な服を着た子供が走っていく。私は違和感を感じて思わず足を止めた。その違和感に気がついたのは私だけではないはずだ。

あの子供、こんな裏通りに来るような子供ではない。

身なりからして貴族であるのは確定だ。
そしてその子供はすぐに絡まれた。それはそうだ。身ぐるみはがして奴隷として売ればなかなか良い値で売れるだろうし、服も一泊一食くらいの金にはなるだろう。私にはある考えが浮かんだ。
あれ、助けて家に帰したらお礼金とかもらえんじゃね?
そう考えてすぐに私はフードを深くかぶり直して走り出し、男達と少年の間に割って入った。まるで正義の味方の登場だ。

「その辺にしたらどうだ。子供相手にみっともない。」

「あぁん?!」

悪いなこの少年貰っていくぞ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」

歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。 「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは 泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析 能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り 続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。 婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」

どうも、偽聖女です。ピースピースv(・ε・v)

東稔 雨紗霧
ファンタジー
「よくも今まで俺達を騙してくれたな、この偽聖女が!」 学園の中庭で魔力で三本の箒を操りながら日課の奉仕活動をしていると急にそう声高に罵倒された。 何事かと振り返ると一人の女性を背に隠し、第四王子、騎士見習い、伯爵家の三男坊がおり、口々にわたしを責め立ててくる。 一応弁明しておくけれども、わたしは今まで自分が聖女様だなんて我が敬愛する神の御名に誓って一言も言ってないし彼らが勝手にそう言っていただけだ。 否定しても「謙遜するな」とか「卑下するな」とか「控え目で素晴らしいな」とか言って話を聞こうともしないし本当にいい迷惑だった。

公爵家の家政を10年回した私が出ていったら、3ヶ月で領地が破綻しました

歩人
ファンタジー
エレナは公爵家に嫁いで10年、夫は愛人に入れ込み、義母には「家政婦代わり」と 罵られた。だが領地の財務も、商会との交渉も、使用人の管理も、全部エレナが やっていた。ある日、義母から「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われ、 エレナは静かに離縁届を出した。「では、代わりの方にお任せください」 辺境の町で小さな商会を開いたエレナ。10年間の実務経験は伊達ではなかった。 商会はたちまち繁盛する。一方、エレナがいなくなった公爵家は3ヶ月で経営破綻。 元夫が「戻ってこい」と泣きつくが—— 「お断りです。あと、10年分の未払い給金を請求いたしますね」

聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~

白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。 王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。 彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。 #表紙絵は、もふ様に描いていただきました。 #エブリスタにて連載しました。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

夫より強い妻は邪魔だそうです【第一部完】

小平ニコ
ファンタジー
「ソフィア、お前とは離縁する。書類はこちらで作っておいたから、サインだけしてくれ」 夫のアランはそう言って私に離婚届を突き付けた。名門剣術道場の師範代であるアランは女性蔑視的な傾向があり、女の私が自分より強いのが相当に気に入らなかったようだ。 この日を待ち望んでいた私は喜んで離婚届にサインし、美しき従者シエルと旅に出る。道中で遭遇する悪党どもを成敗しながら、シエルの故郷である魔法王国トアイトンに到達し、そこでのんびりとした日々を送る私。 そんな時、アランの父から手紙が届いた。手紙の内容は、アランからの一方的な離縁に対する謝罪と、もうひとつ。私がいなくなった後にアランと再婚した女性によって、道場が大変なことになっているから戻って来てくれないかという予想だにしないものだった……

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

地味で結婚できないと言われた私が、婚約破棄の席で全員に勝った話

といとい
ファンタジー
「地味で結婚できない」と蔑まれてきた伯爵令嬢クラリス・アーデン。公の場で婚約者から一方的に婚約破棄を言い渡され、妹との比較で笑い者にされるが、クラリスは静かに反撃を始める――。周到に集めた証拠と知略を武器に、貴族社会の表と裏を暴き、見下してきた者たちを鮮やかに逆転。冷静さと気品で場を支配する姿に、やがて誰もが喝采を送る。痛快“ざまぁ”逆転劇!

処理中です...