3 / 3
古賀サクヤ終了のお知らせ
とりあえず私は悪くない。
しおりを挟む
これほど自分のことを呪ったことも無い。
どうして私は名前を聞いた時点で気が付かなかったのか。
思わず大声でその名前を叫んだ。
「あっっ!!!ルアーっ!!ルアー・ロゥ・タジリス!!」
この王国の第2王子の名前だ。
やっっっっちまっったああ!!!!!なんで気が付かなかったああ!!!
その王族であるルーの手を引いて衛兵から逃げ、ここまでやってのけた私は例え知らなかったとはいえすでに重罪人である。罪は軽くても終身刑。
さらに今、ルーは泣いている。騎士様が怒るのも当然だ。そもそもどんな者にも優しいというジル・リクラクインは子供が泣いているという事が許せないだろう。重ね重ね言うがルーは王族、つまり王子だ。この大大陸ディルネルトで1番の歴史と国土を持つタジリス王国の未来を担う王族の1人。それを連れ回して泣かした。どう考えたって私が生き残る方法はここから逃げるしかない。
私には私の旅の目的があり、こんな所で死ぬわけにも捕まるわけにも行かない。
そう、なん、だけど
「黙っていてすまない!しかし、逃げないでくれ!お主の名前を教えてくれないか?」
ルーは私の手をしっかり掴んで離してくれない。子供とはいえ力はある。振り払うにはルーを吹っ飛ばす他ない。しかし、私もこれ以上罪を重ねたくない。ルーはきっと私を助けてくれるつもりだろう。
しかし殺気丸出しの最良の騎士様は私をぶち殺す気満々だ。
「さ、サクヤ・・・です。」
「話し方は戻してくれないか?その方が私も嬉しい!」
私はルーと迫り来るジル・リクラクインを交互に見る。正直ルーの声は聞こえても内容は半分以上入ってきていなかった。
「え、ああ、うん?」
「お主の話をもっと聞きたいのだ!」
「あーあー。ルー。」
とにかく今は、
「話は、また後でなっ!!」
「離れろと聞こえないのか!極悪人!!斬り捨てる!!」
ルーの体は後ろに強く引っ張られその手は自然と離れていくルーと入れ替わるようにジル・リクラクインが私の前に立ち剣を向けてきた。
どうする?剣で勝てる相手か?
いや、ここでやりあって問題になりたくない。
しかし、死ぬわけにも行かない!!
飛んでくる刃を手首にある頑丈な魔道具で受け止めた。金属同士がぶつかり合う音がして、次にした音はピキピキっとなにかヒビの入る音だった。ヒビが入ったのは私の魔道具で、
あ、やばい。
そう思ったと同時に騎士の持つ剣を叩き落とす。
「しまった!」
騎士様が恨めしく私を見るが私はそれどころではない。
ゴトリと手首から魔道具が落ちる。ぐらりと目の前が揺らいで意識が遠のく。手首を抑えながら私はフラフラと後ろにさがり壁にぶつかる。
もうダメだと感じ取った。目の前が揺らぎ膝をつく、剣を拾ったジル・リクラクインが私に向かって腕を振り上げる。それをぼんやりと見つめる。
「殺すな!!」
意識を失いかけ最後に聞こえたルーの声にお礼を言い、私はそのまま意識を手放した。
全く散々な目にあっている訳だが、やっぱり私は何も悪くないと思う。
どうして私は名前を聞いた時点で気が付かなかったのか。
思わず大声でその名前を叫んだ。
「あっっ!!!ルアーっ!!ルアー・ロゥ・タジリス!!」
この王国の第2王子の名前だ。
やっっっっちまっったああ!!!!!なんで気が付かなかったああ!!!
その王族であるルーの手を引いて衛兵から逃げ、ここまでやってのけた私は例え知らなかったとはいえすでに重罪人である。罪は軽くても終身刑。
さらに今、ルーは泣いている。騎士様が怒るのも当然だ。そもそもどんな者にも優しいというジル・リクラクインは子供が泣いているという事が許せないだろう。重ね重ね言うがルーは王族、つまり王子だ。この大大陸ディルネルトで1番の歴史と国土を持つタジリス王国の未来を担う王族の1人。それを連れ回して泣かした。どう考えたって私が生き残る方法はここから逃げるしかない。
私には私の旅の目的があり、こんな所で死ぬわけにも捕まるわけにも行かない。
そう、なん、だけど
「黙っていてすまない!しかし、逃げないでくれ!お主の名前を教えてくれないか?」
ルーは私の手をしっかり掴んで離してくれない。子供とはいえ力はある。振り払うにはルーを吹っ飛ばす他ない。しかし、私もこれ以上罪を重ねたくない。ルーはきっと私を助けてくれるつもりだろう。
しかし殺気丸出しの最良の騎士様は私をぶち殺す気満々だ。
「さ、サクヤ・・・です。」
「話し方は戻してくれないか?その方が私も嬉しい!」
私はルーと迫り来るジル・リクラクインを交互に見る。正直ルーの声は聞こえても内容は半分以上入ってきていなかった。
「え、ああ、うん?」
「お主の話をもっと聞きたいのだ!」
「あーあー。ルー。」
とにかく今は、
「話は、また後でなっ!!」
「離れろと聞こえないのか!極悪人!!斬り捨てる!!」
ルーの体は後ろに強く引っ張られその手は自然と離れていくルーと入れ替わるようにジル・リクラクインが私の前に立ち剣を向けてきた。
どうする?剣で勝てる相手か?
いや、ここでやりあって問題になりたくない。
しかし、死ぬわけにも行かない!!
飛んでくる刃を手首にある頑丈な魔道具で受け止めた。金属同士がぶつかり合う音がして、次にした音はピキピキっとなにかヒビの入る音だった。ヒビが入ったのは私の魔道具で、
あ、やばい。
そう思ったと同時に騎士の持つ剣を叩き落とす。
「しまった!」
騎士様が恨めしく私を見るが私はそれどころではない。
ゴトリと手首から魔道具が落ちる。ぐらりと目の前が揺らいで意識が遠のく。手首を抑えながら私はフラフラと後ろにさがり壁にぶつかる。
もうダメだと感じ取った。目の前が揺らぎ膝をつく、剣を拾ったジル・リクラクインが私に向かって腕を振り上げる。それをぼんやりと見つめる。
「殺すな!!」
意識を失いかけ最後に聞こえたルーの声にお礼を言い、私はそのまま意識を手放した。
全く散々な目にあっている訳だが、やっぱり私は何も悪くないと思う。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。
彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。
彼女は思った。
(今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。
今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません~死に戻った嫌われ令嬢は幸せになりたい~
桜百合
恋愛
旧題:もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません〜死に戻りの人生は別の誰かと〜
★第18回恋愛小説大賞で大賞を受賞しました。応援・投票してくださり、本当にありがとうございました!
10/24にレジーナブックス様より書籍が発売されました。
現在コミカライズも進行中です。
「もしも人生をやり直せるのなら……もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません」
コルドー公爵夫妻であるフローラとエドガーは、大恋愛の末に結ばれた相思相愛の二人であった。
しかしナターシャという子爵令嬢が現れた途端にエドガーは彼女を愛人として迎え、フローラの方には見向きもしなくなってしまう。
愛を失った人生を悲観したフローラは、ナターシャに毒を飲ませようとするが、逆に自分が毒を盛られて命を落とすことに。
だが死んだはずのフローラが目を覚ますとそこは実家の侯爵家。
どうやらエドガーと知り合う前に死に戻ったらしい。
もう二度とあのような辛い思いはしたくないフローラは、一度目の人生の失敗を生かしてエドガーとの結婚を避けようとする。
※完結したので感想欄を開けてます(お返事はゆっくりになるかもです…!)
独自の世界観ですので、設定など大目に見ていただけると助かります。
※誤字脱字報告もありがとうございます!
こちらでまとめてのお礼とさせていただきます。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】平民聖女の愛と夢
ここ
ファンタジー
ソフィは小さな村で暮らしていた。特技は治癒魔法。ところが、村人のマークの命を救えなかったことにより、村全体から、無視されるようになった。食料もない、お金もない、ソフィは仕方なく旅立った。冒険の旅に。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる