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第一章
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元に戻って部室内は沈黙に包まれている。せっかくの誕生日パーティがすっかり台無しになっている。しかし、文芸部の女王は至って冷静だ。
「どういう意味なの?」
口火を切ったのは陽花だった。鼻筋の通った美形顔にいら立ちを露わにする。志麻が言っていたことを最後まで聞いた。実に人をばかにしていた。
来年の誕生日が命日になる?
「ばかばかしい」
陽花から純粋に侮蔑の言葉が止めることなく口に出した。幼なじみの陽花にしかできない発言だ。
バタンとPCを閉じて、腹立ち紛れに部室を出て行ってしまう。
こうして憎悪の種が五人に植え付けられた。誕生日に志麻から届いたのは感謝でもなく謎の予言だった。
しかし、一年経って予言は当たる。
深木志麻は死んだ。
二〇二三年六月六日。享年十八歳だった。
「どういう意味なの?」
口火を切ったのは陽花だった。鼻筋の通った美形顔にいら立ちを露わにする。志麻が言っていたことを最後まで聞いた。実に人をばかにしていた。
来年の誕生日が命日になる?
「ばかばかしい」
陽花から純粋に侮蔑の言葉が止めることなく口に出した。幼なじみの陽花にしかできない発言だ。
バタンとPCを閉じて、腹立ち紛れに部室を出て行ってしまう。
こうして憎悪の種が五人に植え付けられた。誕生日に志麻から届いたのは感謝でもなく謎の予言だった。
しかし、一年経って予言は当たる。
深木志麻は死んだ。
二〇二三年六月六日。享年十八歳だった。
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