瑞樹と桜子2:新婚隣人の仕事対決

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第8章:夫との仕事観の違いに悩む!

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「さて! 次のテーマは**“夫との仕事観の違い”**よ!」

 瑞希が腕を組みながら、大げさに肩をすくめる。

「ねぇ、桜子……これ、絶対に愚痴大会になるやつじゃない?」

「まぁ、そうなるわよね」

 桜子も苦笑しながら、カップを手に取る。

「正直、恋愛でも仕事でもいろいろ語ってきたけど、“夫と仕事に対する価値観が違う”問題は、結婚後に直面する最大の課題の一つだと思うのよ」

「わかるぅぅぅ!」

 瑞希は力強く頷くと、深いため息をついた。

「で、どっちから語る?」

「……じゃあ、私からいくわ」

★桜子の“夫との価値観のズレ”
「私はね、結婚前から**“夫・圭介は仕事大好き人間”**だってことはわかってたの」

「おお、いわゆる**“仕事命”タイプ**ね」

「そう。でも、最初はそれを理解してたつもりだったのよ。“仕事を頑張ってる夫を支えよう”って思ってたし」

「ふむふむ」

「でも、いざ結婚して一緒に暮らし始めると……まぁ、びっくりしたわよね」

「え、何が?」

「夫が、朝6時に家を出て、夜11時に帰ってくる」

「……え?」

「で、帰ってくると、ご飯を食べながらパソコン開いてるの」

「……ん?」

「で、そのまま気づいたら寝落ちしてるの」

「……」

「で、朝起きたらまた会社に行くの」

「ちょっと待って!? それ、もはや家に“滞在”してるだけじゃん!?」

「そうなのよ!! 私、夫と一緒に住んでるはずなのに、家の中で“夫の目撃情報”が少ないの!!」

 桜子はテーブルをバン! と叩く。

「しかもね! 休みの日くらいゆっくりしようと思うじゃない? なのに、いきなりこう言うのよ!」

 桜子は夫・圭介の口調を真似て、低めの声で言う。

『ごめん、ちょっとメール返すだけだから』

「……あ、それ、ヤバいやつじゃない?」

「そう!! “ちょっとだけ”って言いながら、結局2時間くらいパソコンと向き合ってるの!!」

「あるあるすぎる!!!」

 瑞希がテーブルをバンバン叩きながら爆笑する。

「いやもう、私、仕事に理解ある妻でいたいとは思ってるのよ? でもさ、限度があるじゃない!!」

「わかる、わかるよ……!」

「で、ある日ついに私、キレたのよ」

「おお!? どうやって?」

「夜、また圭介が“ちょっとメール返すだけ”って言いながらパソコン開いた瞬間、私、Wi-Fiのルーター引っこ抜いた」

「強行手段!!」

「そしたら夫、めっちゃ焦って“え!? ちょっと、桜子!? Wi-Fi切れた!? なんで!?”って」

「そりゃ焦るわ!!」

「で、私、こう言ったの」

 桜子は腕を組み、冷たい目で言う。

『これは、あなたの“仕事と家庭のバランス”を考えるための時間です』

「……!!!」

「そしたら夫、めちゃくちゃシュンとしながら、“……ごめん、ちょっと休む”って」

「……うん、それは流石に反省するわ」

 瑞希は頷きながら、お茶を飲む。

「で、それから改善された?」

「うーん……多少はね。でも、今でも“ちょっとだけ”って言うから、私はいつも“ちょっとってどれくらい?”って聞き返すのよ」

「名探偵みたいな問い詰め方!!」

「だって、どうせ“ちょっと”じゃ済まないんだもん」

 二人は顔を見合わせ、爆笑する。

「さて、瑞希の夫はどうなの?」

「うち? うちは……逆!」

「え?」

★瑞希の“夫との価値観のズレ”
「翔太はね……家庭第一主義タイプなのよ!!」

「え、それはそれで良くない?」

「いや、確かに“夫が家庭を大事にしてくれる”っていうのはいいことなんだけど……」

「……けど?」

「私が仕事に集中してると、めっちゃ寂しがるのよ!!」

「……え?」

「例えばね? 私が家で仕事してるとするじゃん? そしたら翔太が近づいてきて——」

 瑞希は甘えた声を出しながら、夫・翔太のセリフを再現する。

『瑞希~、そろそろ休憩しない?』

「……えっ、可愛くない?」

「でしょ!? 最初は“かわいいな”って思ってたのよ!? でもね!!」

「うんうん」

「私が**“あと30分で終わるから”って言うと、『えぇ~、じゃあその間、何して待ってればいいの?』**って!!」

「えっ!?」

「いや、なんかしててよ!!! 30分も待てないのか!?!?」

「ちょっと待って、それはヤバい!!」

「でしょ!? しかも! 私が会議中だとわかってるのに、リビングに来て“ちょっとだけ話そ?”って……」

「会議中に!??」

「そう!!! 私、会議の合間にミュート外したら、“ねぇねぇ、お昼何食べる?”って!!!!」

「うわぁぁぁ!!! それはキツい!!」

「でしょ!? だから最近、会議中は**“立ち入り禁止ゾーン”**を作ったのよ」

「どうやって?」

「部屋の前に**『会議中につき話しかけ厳禁』**って紙を貼った」

「……かわいい対策!!!」

「でしょ!? そしたら、紙を見た翔太がしょんぼりしながら“そっか……じゃあ終わったら話そ……”って!」

「……いや、可愛いじゃん!!」

「もう! そういうとこなのよ!! 可愛いけど、仕事の邪魔!!」

 二人は大爆笑する。

「結局、夫と仕事観が合う夫婦なんているのかな?」

「いないんじゃない?」

「でも、こうして話せるだけで気が楽になるわ」

「それな!!」

 二人はカップを掲げ、コツンとぶつけた。

「さて、次は**“結局、仕事って何が一番大事なの?”**って話でもしようか!」

「おお、それは深いテーマ!」

 こうして、新婚隣人たちの“仕事バトル”は、いよいよクライマックスへ——。
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