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第76話『恋は、ここからだって』
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放課後の職員室。
夕日が差し込む中、
増渕先生の目の端から、ぽろりと涙が落ちた。
でも、それは静かで優しい涙だった。
増渕先生:「じゃあ、ちゃんと“恋”だったのね、私の気持ち……ふふ。
叶わなかったけど……あったかい気持ちが残ってるの、不思議ね」
マコト:「……先生、それで終わりにしちゃっていいんですか?」
増渕先生:「……えっ?」
マコト:「だって、その人、まだ“恋人”がいるって決まったわけじゃないですよね?
ただの予備校の先生で、教え子と面談してただけで……」
早紀:「そう。“諦める理由”には、なってない」
美穂:「それに、先生……朝の電車で一番輝いてたのは、
カフェラテ紳士じゃなくて、あんたの笑顔だったよ」
増渕先生:「……っ!」
マコト:「先生、オレたちの中で今、
“誰が一番青春してるか”って聞かれたら――満場一致で先生ですからね!?」
先生は、しばらく黙っていた。
でも――
次の瞬間、ぐいっと顔を上げて、
いつもの笑顔に“ほんの少しの決意”が混ざっていた。
増渕先生:「……よーしっ!!じゃあ明日からも、また早起きしなきゃねぇ~~っ♡」
マコト:「えっ!?えっ!?つまり……!!?」
増渕先生:「もちろん!もう一回会えるまで、通勤ラッシュの荒波にダイブですぅぅ!!」
早紀:「よし、来た。先生、完全に戻ってきた」
美穂:「恋する乙女の切り替え最速記録、ここに更新」
増渕先生:「でも……ありがとう、みんな。
“終わった恋”だって思ってたのに、
ちゃんと背中押してもらえたの、初めてかも……」
マコト:「えへへ、オレたち、“青春応援探偵団”ですから!」
早紀:「今作ったよね、その肩書き」
マコト:「だって、誰かの“本気の想い”を諦める理由にするなんて、
それこそ――オレららしくないっしょ?」
(先生が笑って、マコトたちも笑って――)
でも。
――誰にも見えないところで、
増渕先生の指が、スマホのスケジュール帳を開いていた。
そこには、こう入力されていた。
『明日も、電車の彼に会えるかもしれない日♡』
(つづく)
夕日が差し込む中、
増渕先生の目の端から、ぽろりと涙が落ちた。
でも、それは静かで優しい涙だった。
増渕先生:「じゃあ、ちゃんと“恋”だったのね、私の気持ち……ふふ。
叶わなかったけど……あったかい気持ちが残ってるの、不思議ね」
マコト:「……先生、それで終わりにしちゃっていいんですか?」
増渕先生:「……えっ?」
マコト:「だって、その人、まだ“恋人”がいるって決まったわけじゃないですよね?
ただの予備校の先生で、教え子と面談してただけで……」
早紀:「そう。“諦める理由”には、なってない」
美穂:「それに、先生……朝の電車で一番輝いてたのは、
カフェラテ紳士じゃなくて、あんたの笑顔だったよ」
増渕先生:「……っ!」
マコト:「先生、オレたちの中で今、
“誰が一番青春してるか”って聞かれたら――満場一致で先生ですからね!?」
先生は、しばらく黙っていた。
でも――
次の瞬間、ぐいっと顔を上げて、
いつもの笑顔に“ほんの少しの決意”が混ざっていた。
増渕先生:「……よーしっ!!じゃあ明日からも、また早起きしなきゃねぇ~~っ♡」
マコト:「えっ!?えっ!?つまり……!!?」
増渕先生:「もちろん!もう一回会えるまで、通勤ラッシュの荒波にダイブですぅぅ!!」
早紀:「よし、来た。先生、完全に戻ってきた」
美穂:「恋する乙女の切り替え最速記録、ここに更新」
増渕先生:「でも……ありがとう、みんな。
“終わった恋”だって思ってたのに、
ちゃんと背中押してもらえたの、初めてかも……」
マコト:「えへへ、オレたち、“青春応援探偵団”ですから!」
早紀:「今作ったよね、その肩書き」
マコト:「だって、誰かの“本気の想い”を諦める理由にするなんて、
それこそ――オレららしくないっしょ?」
(先生が笑って、マコトたちも笑って――)
でも。
――誰にも見えないところで、
増渕先生の指が、スマホのスケジュール帳を開いていた。
そこには、こう入力されていた。
『明日も、電車の彼に会えるかもしれない日♡』
(つづく)
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