推しが同居人になりまして。

naomikoryo

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第27話:「意識しすぎてルームシェアが限界なんですが!!!!」

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推し(桐生隼人)に ガチ恋してしまった私。

 
 昨日までは「推しと暮らせるなんて最高!!!!!」とか浮かれていたのに、今では まともに隼人の顔を見れない。

 
 だって好きなんだもん!!!!!!!!!!

 
 朝起きて推しがいる。
 キッチンに立てば推しがいる。
 ソファに座れば推しがいる。
 

 ……恋した相手と同棲状態とか、どんな拷問ですか?????????

■ 逃げ腰すぎて怪しまれる
 朝。

 私は できるだけ隼人と目を合わせないように、必死に朝食を食べていた。

「……お前、なんか変じゃね?」

「へっ!? へ、変じゃないです!!!!!!!」

「いや、絶対変」

「変じゃないです!!!!!!!!!」

「お前、俺と目を合わせてねぇだろ」

「そ、そんなことないですよ!?!?!?」

「じゃあこっち見ろよ」

「えっ、いや、あの、その……」

「ほら」

「……」

「……」

 
 仕方なく、そろそろと視線を上げる。

  

 ――無理だ!!!!!!!!!!!!

■ 推しの顔、かっこよすぎ問題
 私は 一瞬目を合わせた瞬間に、心臓が爆発しそうになる。

 
 今までも隼人が かっこいい ことは知っていた。

 
 そりゃそうだ、俳優だし、テレビや映画で活躍してる人なんだから!!!

 
 でも、今は違う。

 

 好きになった状態で見る推しの顔、破壊力やばすぎる。
 

 隼人が普通にご飯を食べてるだけでカッコイイ。
 水を飲む仕草すらも色気がある。
 髪をかき上げるだけでしんどい。


 いや、これ日常生活続けられるの無理では???????????

 
「……お前、また変な顔してんな」

「してません!!!!!!!!」

「いや、してる」

「してません!!!!!!!」

「……まぁいいけど。ほら、皿片付けるぞ」

「ひゃああああ!!!!!!」

「なんで悲鳴あげんだよ」

「なんでもないです!!!!!!!!」

■ いつものことすら意識してしまう
 私は 今まで普通にできていた家事すら、意識しまくってしまう。

 
 隼人と並んで皿を洗うだけで、距離が近く感じる。
 同じ空間にいるだけで、心臓がうるさい。
 推しの香り(シャンプー? 柔軟剤??)が近くにあるだけで、呼吸が乱れる。

  

 いや、これどう考えても普通に暮らせないでは???????????

■ そして、決定的瞬間が訪れる
 昼。

 私はリビングでネームを描いていた。
 

「うーん……」

「……」

 隼人はソファでスマホを見ていた。

 
 そして、私が少し集中しすぎたせいで――
 

 ポトッ
 

「あっ」

 
 ペンが手から滑り落ち、テーブルの下に転がる。

「えええ、どこ行った……?」

「……」

 私は しゃがんでペンを探す。

 
 そして――
 

ゴツン!!!!

「いっっっっった!!!!!!」

「おい、大丈夫か」

「う、うわあああああ!!??」

 
 顔を上げた瞬間。

 
 私は 隼人の顔と、至近距離でぶつかる。

■ 推しの顔、近すぎ問題
「……お前」

「えっ、ちょ、えっ、ええええええ!!!!!」

「なんで叫ぶ」

「ちょ、近っ!!!! えっ、なにこれ!!!!」

「いや、ペン拾おうとしたら、お前も同じタイミングで……」

「えっ、いやいやいや!!!!!」

「……」

「ちょ、ちょっと待ってください!!!!!!」

「……なんで」

「いやいやいや、えっ、無理無理無理無理!!!!!!」

 
 私は 急いで後ずさる。

 
 でも、焦りすぎて――

 
ドン!!!!

「ぎゃああああ!!!!」

「おい、大丈夫か」

 
 バランスを崩して 後ろに倒れる私。
 

 その瞬間――


 

 推しの腕が、私を支えてくれた。

■ 「お前、最近変だぞ」
「……お前、マジで最近変だぞ」

「ひゃああああ!!!!!!」

「……」

「ちょ、近いです!!!!!!!!!」

「いや、お前が倒れたから支えただけだろ」

「えっ、いや、でも!!!!」

「お前、ほんとにどうしたんだよ」

「な、なんでもないです!!!!!!!!」

「……」

 
 隼人は じっと私を見つめる。

 
 私は 心臓が爆発しそうになる。
 

「……まぁ、お前がなんか隠してんのは分かるけどな」

「えっ」

「……そのうち、話す気になったら聞くわ」

「えっ、いやいやいや!!!!」

「……ほら、早くペン拾え」

「ひゃああああ!!!!」

■ もう、普通に暮らせる気がしない
 その日の夜。

 私は 完全に布団の中で悶絶していた。

「いやいやいや!!!!!!!!」


 無理では???????????

 
 推しに 「話す気になったら聞く」 とか言われたんですけど!?!?!?!?!?!?

 
 それって、私が何か隠してるのバレてるってことでは!?!?!?!?!?!?

 いや、もう本当に無理では????????????????????
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