推しが同居人になりまして。

naomikoryo

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第35話:「えっ、これ、勝ちルートでは!?!?!?」

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推し(桐生隼人)に ガチ恋してしまったオタクの末路――。

 
 ついに私は 自爆的に告白し、ルームシェア崩壊を覚悟した。

 
 でも、隼人の答えは――

 
「俺も、お前のこと、少しは気になってるのかもな」

 
「だから、もう逃げんなよ」

 
 そして、最終的に……

 
「俺は別に、お前がこのままいてもいいと思ってる」

 
「お前は?」

  

 ……逃げたくないです。
 

 ここにいたいです。

  

 ……えっ、これ、まさかの勝ちルートでは!?!?!?!?!?!?!?!?!?

■ でも、これってどういう関係……?
 私は 状況を整理しようとする。
 

 (現状まとめ)

◆ 私、隼人にガチ恋してた(バレた)
◆ 隼人、まさかの「気になってる」発言
◆ ルームシェア続行決定
◆つまり、どういう関係!?!?!?!?!?

 
「……」

「……」

「……あの」

「ん?」

「これって……どういう関係になるんですか?」

「……さぁな」

「さぁなじゃない!!!!!」

「……お前はどう思ってんの?」

「えっ」

「俺にどうしてほしいんだよ」

「えっ、えっ、えっ」

「……」

「えええええええええ!!!!!!!!!!」

■ 推しに「どうしてほしい?」と聞かれる事件
「えっ、えっ、えっ、えええええ!!!!!」

「お前、さっきから同じことしか言ってねぇな」

「いやいやいやいや!!!!!」

「……」

「ちょ、ちょっと待ってください!!!!!」

「……待ってる」

「いや、そういう意味じゃなくて!!!!」

「……」

「えっ、だって、そんなの……!!!!」

「そんなの?」

「推しに!!!!!」

「……」

「『俺にどうしてほしい?』って聞かれる世界線、予定にないんですが!!!!!」

「……ぶっ」

「笑わないでください!!!!!」

「いや、お前ほんとに面白いな」

「面白くないです!!!!!!」

■ 「お前が決めろよ」って、そんなの無理では!?
「で?」

「えっ」

「どうしたいんだよ」

「えっ、えっ」

「お前が決めろよ」

「無理無理無理無理!!!!!!!!!」

「なんで」

「無理に決まってるじゃないですか!!!!!」

「なんで」

「いや、だって!!!!!」

「……」

「私、ずっと隼人さんを『推し』として見てたのに!!!!!」

「……」

「そんな人に『どうしてほしい?』って聞かれるとか!!!!」

「……」

「そんなの、無理に決まってるじゃないですか!!!!!!」

「……そっか」

「えっ」
 

 隼人は 少し考え込むように視線を落とし、それから――

 
「じゃあ、俺が決めるわ」

「えっ」

■ えっ、推しが決めるんですか!?!?
「えっ、えっ、えっ!?!?!?!?」

「お前、俺に決めてほしいんだろ」

「い、いや、あの、えっ!?!?!?!?」

「……じゃあ、そうする」

「えっ、ちょ、待って、えっ」

「もう逃げんなよ」

「いや、待っ――」
 

そして、次の瞬間――
 

推しの手が、私の頬に触れた。

「――!?」

■ 推しの顔が近い事件発生
「ちょ、ちょっと!!!!!!!!」

「……」

「えっ、えっ、えっ、えええええ!!!!!!」

「……お前、ほんとに顔赤くなるんだな」

「無理無理無理無理!!!!!!!!」

「……まぁ、そんなとこも悪くねぇけど」

「えっ、ちょっ、待って!!!!!」

「……ほら、目閉じろ」

「えっ、いや、えっ、えええええええ!!!!!!!」

「……しねぇの?」

「む、無理無理無理無理!!!!!!」

「……そっか」

「……」

「……まぁ、焦らなくていいけどな」

「えっ」

「ゆっくり考えろよ」

「……」

「……でも、もう逃げんな」

「…………」

「……分かったか?」

「………………はい」

 

――あれ、これ、ほんとに勝ちルートでは!?!?!?!?!?!?!?
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