ベア・キングダム

naomikoryo

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第三部:「ベア・キングダム」

第6話「連合軍の足音」

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朝の霧が薄まり、谷の上に低い風が走った。
風の底に、見慣れない金属の匂いが混じっていた。
乾いた鉄の粉。
油に浸した布。
遠くで揃えて叩いた靴底の音。

(来る。)

カケスが梢から急降下し、地面ぎりぎりで跳ね上がった。

「南の街道に旗が三。金糸の縁。歯車の印。それと、槲の葉の刺繍。」

リリが目を細め、口の中で繰り返す。

「金糸会。工匠ギルド。……槲の葉は、南辺の騎士団。」

フィンが尾を低く振り、谷の縁へ走る。

「東もだ。東の平原に、白い幔幕と祈りの歌。“聖具商”の隊列だ。」

フェンリュクが高空から影を薄くして降り、翼をたたんだ。

「北にも、動く影。ザルガスの旗ではない。だが、黒い骨の飾りをつけた小さな群れが、森の端を嗅いでいる。」

広場の白布は、まだ昨日の匂いを持っていた。
樹脂の輪は薄く、布は朝の光で透け、掟の線は黒く静かに残っている。
その前で、バルトは立ち、風の層を数えるように呼吸をした。

(線は、見られている。試される。)

カレド・ファーレンが関所から駆け戻り、外套の裾を掴んだまま台に上がる。
額の汗は抑えられているが、声は少し速い。

「リューネは“覚書”を送った。返答は“検討”。……だが、同時に商会連合は“通告”を出している。“掟は民の自由を制限する。通行の妨げは経済への敵対。”」

ミラ・オルドが紙束を開き、短く読み上げる。

「南辺騎士団は“保安”を名目に、商会の列に護衛を付けるとのこと。工匠ギルドは“橋を架ける”ための測量を開始。
聖具商は“巡礼路の安全確保”として別の旗を上げています。」

フィンが鼻で土を押し、低く言う。

「皆、同じだ。旗は違っても、足音は同じ。」

リリは布の前に立ち、吸い込む息を一度長くした。

「掟を広げる。森の“間”を、外にも知らせる。——でも、足りない。」

バルトは白布と土の線を見比べ、前脚で地に短い刻みを増やした。
見張り木の印。
火止めの帯。
水の喉。
その外側に、さらに薄い輪。

(“聞かせる輪”。掟の外へ、匂いを流す。)

その時、谷の外れに小さな馬車が現れた。
布で覆った天幕。
旗は立てない。
だが、車輪の縁は柔らかく処理され、音はほとんど立たない。
馬車から降りたのは、白い衣を纏った男と女。
胸の紋は、太陽と泉。
聖具商の使いだ。
男は両手を胸に当て、深く頭を下げた。

「“ベア・キングダム”に敬意を。私は聖具商連合のファルマ。巡礼の路の安全と、聖油の通行の許しを求めに参りました。」

ミラが一歩出て、目の高さを合わせるように会釈した。

「掟に従うなら、拒む理由はありません。油は“外で預ける”。火は“森で眠る”。それが条件です。」

ファルマは微笑み、頷いた。

「受け入れましょう。ただ一つ、お願いが。“病”が出た場合、聖油と薬を早く運ぶための“夜の道”を一本、細く許していただけませんか。」

リリは息を呑み、すぐに土の上の線を見た。
夜の道。
音は少なく、影は深く、巣は眠り、狐は狩り、梟は飛ぶ。

(夜は、森のものだ。——でも、病は、生き物を選ばない。)

バルトは前脚で土に小さな三角を描き、その頂点を白布の橋の先に合わせた。
リリが解釈を挟む。

「“夜の道”は一本だけ。“夜の印”を匂いでつける。梟の高さより下げない。音は“鼓動より遅く”。」

ファルマは胸に手を置き、深く頷いた。

「約束します。」

カレドが紙に“夜の道”の条を短く記す。
その筆致は迷いがない。

(通せるものは通す。守るために。)

空が高くなるにつれ、風の底に重さが増した。
フェンリュクが雲腹の下で翼を震わせ、低く鳴いた。

「南の列、三つが一つにまとまる。影の数、多い。」

フィンが谷の縁を舐めるように走り、戻る。

「南の旗、境まで一刻。東の旗、祈りの歌で足を合わせている。北の黒骨、森に入らず“見ている”。」

グロムが石塀の上で拳を握る。

「壁は低く、広く。でも、門は狭い。門番が要る。」

バルトは土の中央の点から、四方に短い線を伸ばした。
それは、谷の外れの見張り木、火止めの帯、水の溝、そして白布の掲示板へ向かう。

(“呼び線”。合図の立つ向き。)

リリは赤いリボンを結び直し、村の広場へ走った。
村長は既に関所で兵と話している。
兵の列は槍を立てたまま、土の上の印に目を落としている。

「掟に従う護衛は、護衛です。掟を踏む護衛は、敵です。」

村長の声は掠れているが、硬い。
兵の若者が唾を飲み込み、槍の石突を土に軽く押しつけた。
リリは“火の前の掟”の札を掲げ、油瓶の預かり台へ向かった。
金糸会の先触れの男が腕を組み、口元に笑みを載せて近づく。

「油は預けよう。名も記そう。——が、足は速い。」

リリは札の下端を指で押し、短く答える。

「足は遅く。」

男の笑みが薄くなり、肩がわずかに揺れた。
フィンが背後の影で低く唸り、犬が一匹尻尾を下げた。

(言葉の綱引き。——引き過ぎるな。切れる。)

その時、聖具商とは別の一群が村の外に姿を見せた。
槲の葉の刺繍の旗。
南辺騎士団だ。
鎧は磨かれ、馬はよく手入れされ、行軍の律は正確。
先頭の騎士が兜を上げ、額の汗を拭って名乗る。

「南辺騎士団、第三槍隊。隊長、ローデリヒ。商隊の護衛に当たる。」

カレドが一歩出て、礼を返す。

「掟をお読みになったか。」

ローデリヒは掲示板へ馬を寄せ、白布に目を落とし、しばらく黙った。
やがて、兜を脇に抱え、静かに言う。

「悪くない。……が、我らの“盾”は速い。

遅く歩けば、後ろが詰まる。」
ミラが一歩踏み、布に指を置いた。

「詰まるなら、先に“細くなる”。盾を広げるのではなく、槍を地に置く。ここでは、速さが敵です。」

ローデリヒの目が少し柔らぎ、苦笑が浮かんだ。

「槍を地に置くのは、久しい。だが、掟には従おう。」

彼は手を上げ、部下に合図を送る。
槍が下がり、盾が腰へ戻る。
馬の歩はわずかに遅く、音は薄くなった。

(遅く。——それは、勝ちでも負けでもない。“在り方”。)

午後の陽が傾き始める頃、南の列が境に達した。
金糸会の荷車。
工匠ギルドの測量車。
南辺騎士団の細くなった護衛。
列は掟の橋へ差し掛かり、油瓶は関所で預けられ、火種は水に沈められる。
工匠ギルドの男たちは測量棒を立て、足元の長さを数え、しかし棒の先を雛の巣の高さより下げなかった。
ミラが“夜の道”の印を薄く塗り、フェンリュクが高空から影で新しい合図を置く。
フィンは地上で鼻をひくひくと動かし、匂いの道を補修する。
バルトは橋の起点に立ち、前脚で境の土を軽く押さえる。

(通せる。——今は。)

その時、北の風がひやりと変わった。
フェンリュクが一度翼を止め、低く鳴く。

「北の骨、動く。」

カケスが梢を渡り、息を切って降りる。

「黒い骨の飾り、谷の上の平たい岩で輪になった。……“叫び”の準備。」

フィンの毛が逆立ち、尾が水平になる。

「ザルガスの残滓が、呼ぶ。」

リリが顔を上げ、バルトを見る。
バルトは境から一歩退き、北へ首を向けた。

(南を通し、北を塞ぐ。——同時に。)

グロムが石塀から降り、無言で谷の北の縁へ向かう。
フェンリュクは一度高く舞い上がり、雲の腹を切り、北へ影を伸ばした。
ミラは紙を掴み、カレドに短く言う。

「南は私が。北は、王が。」

カレドは頷き、関所に残る。
リリは少し迷い、赤いリボンを指でつまんだ。
そして、北へ走る。

「私も。」

フィンが並び、低く笑う。

「孤立は慣れている、だったな。」

リリは笑みを返し、息を合わせる。

(孤立じゃない。今は、並んで走る。)

北の平たい岩へ向かう獣道は、苔と古い樹皮の匂いが濃い。
やがて、黒い骨の飾りが木々の間に吊られているのが見えた。
骨は細く、空洞を持ち、風に鳴る。
輪の中心に、灰を塗ったオークと小鬼が膝をつき、低く喉を鳴らしている。
その節が合うと、風の中から不快な共鳴が生まれる。
“叫び”。
周囲の獣の耳を痛め、走らせ、巣から飛び出させ、森の“間”を乱す。

(やめろ。)

バルトは岩に上がり、骨の輪の前に立った。
オークが顔を上げ、黒い目を細める。

「森の王。声を奪う。」

フィンが歯を見せ、低く唸る。

「奪うのは、お前らの方だ。」

オークは短く笑い、骨の輪に手を伸ばす。
風が鳴り、骨が鳴り、空気が震える。
その瞬間、フェンリュクの影が輪を切り、上空の風の層がひとつ裏返った。
共鳴が途切れ、骨の声が一瞬しぼむ。
バルトは前脚を伸ばし、骨の輪の紐を掴み、地面に叩きつけた。
骨が砕け、灰が舞い、オークがのけぞる。
小鬼が石を投げる。
フィンがその石を前脚で払う。
グロムの足が地を鳴らし、微震動が輪に残っていた音を散らす。
リリは走りながら“眠り草”の樹脂を薄く投げ、骨に触れた者の指から力を抜く。
“叫び”は潰え、風は再び梢の歌に戻る。
オークは唸り、小鬼は歯を鳴らし、黒い骨の飾りを拾い、森の奥へ退いた。
追わない。
追えば、北は根を覗かれる。
バルトは骨の破片を集め、湿った土に埋めた。

(声は、土へ。土は、静かに飲む。)

南の境では、別の緊張が走っていた。
金糸会の列のうち、ひとつが掟の橋を外れ、測量車の影に隠れて足を速めようとした。
ミラが笛を短く鳴らす。
フィンの置いた匂いの印が風に揺れ、犬が吠え、村の兵が槍の石突を軽く落とす。
ローデリヒが馬首を返し、列に横から入り、静かに手を上げた。

「掟。」

その一言で、列が戻る。
金糸会の男は舌打ちを飲み込み、荷の紐を締め直した。
フェンリュクが高空から、薄い影を橋に重ねる。
それは影というより、風向きの合図だ。
列は再び遅く、軽く、静かに動き始めた。

(通す。——通させないものは、通さない。)

夕暮れが近づく頃、南の列は境を抜け、外へ出た。
関所に預けられた油瓶は“名札”とともに並べられ、夜露を受ける。
聖具商のファルマは“夜の道”に小さな祈りを置き、工匠は測量棒を肩に担いで頭を下げ、ローデリヒは槍を高く掲げずに輪を描いて退いた。
金糸会の最後尾だけが一瞬布を振り、布の内側の“印”で何かを示したが、ミラはそれを見逃さず、紙に写し取った。

「印語。後で調べます。」

カレドは頷き、封蝋の筒に短い報告を差し入れる。

「今日、掟は通った。——明日はわからない。」

夜が落ちる前、谷の上に皆が集まった。
白布は広場に、土の線はここに。
フェンリュクは止まり石で翼を畳み、グロムは石塀に背をつけ、フィンは草に腹を下ろす。
ミラは紙束の端を整え、カレドは短剣を外して地に置いた。
リリは赤いリボンを解き、また結び、息を整えた。
バルトは皆を見渡し、前脚で土の中央の点を押す。
その周りに、短い線をいくつも置いていく。
南。
東。
北。
そして、谷。
線は交わらない。
だが、同じ中心から出ている。

(全部、守るのは愚か。全部、捨てるのも愚か。——選ぶ。)

フィンがゆっくりと頷き、目を細める。

「“場”が必要だ。全部の旗が入れない、狭く、深い場所。」

ミラが地図を広げ、指で示す。

「湿地帯の“馬の背”。両側が柔らかく、中央だけが固い。広く並べない。速く走れない。——“限定戦場”にできる。」

グロムが拳を握り、短く言う。

「石が浅い。でも、下に硬い根がある。壁にできる。」

フェンリュクが夜風の筋をなぞり、低く鳴く。

「上は狭い。影は細い。合図は一つ。」

リリは紙に“馬の背”と書き、掟の端に括弧で補足を添える。

「(ここで、止める。)」

カレドがゆっくりと呼吸し、バルトを見る。

「王よ。あなたが“場”を選べ。」

バルトは立ち上がり、南へ顔を向け、次に北を見て、最後に谷を振り返った。
胸の奥で、古い拍手の音が短く生まれ、消えた。

(舞台は選べない夜もあった。でも、今は、選べる。)

前脚が土に一本の長い線を引いた。
谷から“馬の背”へ。
その線は、細く、深く、まっすぐ。
誰も声を出さなかった。
だが、皆がその線を“見た”。

(来い。——ここで、決める。)

夜が落ち、星が増え、風が少し涼しくなった。
遠い街の雲の腹の光は薄れ、代わりに野営の灯が点々と現れた。
金糸会の幕。
南辺騎士団の火。
聖具商の静かな灯。
工匠の測量棒に結ばれた小さな布。
北では黒骨の飾りが風に鳴らず、沈黙だけが残った。
フェンリュクが止まり木で目を閉じ、フィンが欠伸を一つ噛み殺し、グロムが石の肩を回し、ミラがペン先を乾かし、カレドが短剣を鞘に収め、リリが布の匂いを確かめた。
バルトは土の線の上に立ち、息を吐いた。

(明日。“選んだ場”で、選び続ける。)

遠くで、雷ではない、乾いた金属の笑いが一瞬鳴った。
それは誰かの喉からではなく、旗の金具と風の噛み合う音だった。
風は返事をしない。
代わりに、白布が夜気に小さく鳴って、谷へその音を落とした。

(聞こえている。——線で、答える。)

夜は長くなる。
だが、足音は、もう、すぐそこまで来ていた。
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