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番外編⑮社会人編・第12話「風間晴翔、育児教室に参戦!赤ちゃん人形と“勝手にPK戦”」
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「では皆さん、今日は“赤ちゃんとの接し方入門”として、
人形を使った抱っこ・おむつ交換・沐浴の練習をしていきましょうね~」
日曜の午前、地域の保健センター。
プレパパ・プレママが10組ほど集まった、育児教室がスタートした。
もちろん、私・柚葉も参加。
そして――隣には、全力ジャージで気合いを入れてきた男がいた。
風間晴翔、26歳。
プロサッカー選手。夫。天然。
晴翔「……ねぇ柚葉さん、あの赤ちゃん人形……
“マジで魂入ってる感じしない?”」
柚葉「いきなり怖いからやめて。」
晴翔「でも見て、めっちゃリアル。
これ、将来の“うちのちっちゃいやつ”の練習だよね?
俺、もう名前つけた方がいい?」
柚葉「やめろ。混乱するから。」
講師「では、まず“抱っこの仕方”をやってみましょう~。
首をしっかり支えるのがポイントです」
隣のご夫婦が丁寧に人形を抱いているのを見て、
晴翔も慎重に手を伸ばした。
晴翔「よし、いくぞ。うちの……うちのベビーよ……!」
(その語りかけ方、シュート前のやつ。)
晴翔「だぁぁああっこぉぉぉお!!!」
柚葉「ちょっと落ち着いて!?そのテンションで抱くもんじゃない!!」
講師「はい、ちょっと力が入りすぎですね~。
赤ちゃんはふわっと……ふわっと、包み込むように……」
晴翔「ふわっとですね……
(よし、次からは“ふわっとパス”のイメージで……!)」
***
講師「次は、おむつ交換にチャレンジです。
このモデル人形は、“擬似おしっこ”機能がついてますので~」
晴翔「えっ!?リアル!?この人形、未来来てる!?」
柚葉「未来じゃない。現代の科学力。」
慣れない手つきで、晴翔が人形のおむつを脱がせる。
だが――その瞬間。
ピューーー!!!
人形の擬似おしっこが、勢いよく晴翔の胸に命中。
晴翔「うおぉおおお!!
来たぁぁあああ!!!噴水型シュートォォ!!」
柚葉「違う、実況しなくていい!!!てかシャツびしょびしょだよ!?」
講師「……これ、かなりよくあるハプニングなんですよ~(笑)」
***
講師「最後は“沐浴”体験です。
ベビーバスを使って、お湯の温度は40度前後。
そっと支えて入れてみましょう~」
柚葉「よし、晴翔。ここは慎重にね?」
晴翔「まかせて。風間家の風呂番長の名にかけて!」
(知らない称号きた……)
彼は真剣な顔で、ベビーバスに人形をそっと入れた。
そのとき――彼の目が光った。
晴翔「……ちょっと待って。
これ、浮かべると……人形が“サッカーボール”みたいに浮くよね?」
柚葉「は?」
晴翔「シュート……できるかな?」
柚葉「できないよ!!!やめろ!!この人形高いやつ!!」
だが彼は、すでに想像の中で人形相手にPK戦を始めていた。
晴翔「よーし、風間ベビー!いくぞ!構えた!ボールを止めるか、止められるか!!」
講師「すみません!そろそろ現実に戻ってくださーい!」
***
教室終了後。
周りの参加者から、
「風間選手、まさか育児教室でもエンタメ全開とは……」
「私たち、途中で笑いすぎて学べなかったです(笑)」
など、感想が殺到。
スタッフも記念写真を撮りまくり、
晴翔は満面の笑みでVサイン。
そして帰り道。
柚葉「……あんた、もうちょっと真面目にやってよね。」
晴翔「いや、俺は本気だったよ。
あのベビーパス(人形)は、俺にとって“未来からの試練”だった……!」
柚葉「“未来からの試練”はおむつ替えで飛んでこないよ。」
でも。
私はちょっと安心していた。
“父親になる”って、頭でわかってるのと、実感するのは違う。
だけど今日の彼は、ちゃんとその入り口に立ってた。
ふざけてるようで、でも確かに――一歩ずつ、パパになってる気がした。
晴翔「柚葉さん。
これから、俺もっと成長するからね。
“世界一笑える育児”してみせるよ。」
柚葉「……その意気やよし。」
次は、本物の赤ちゃんと向き合う日がやってくる。
けれどその日が、ちょっとだけ楽しみになった。
(だってこの人、きっと“泣く赤ちゃん相手にPK戦”とか始めそうだし。)
その時は私が全力で止める。
でもその全部が、私たちの家族の形になっていくんだと思う。
人形を使った抱っこ・おむつ交換・沐浴の練習をしていきましょうね~」
日曜の午前、地域の保健センター。
プレパパ・プレママが10組ほど集まった、育児教室がスタートした。
もちろん、私・柚葉も参加。
そして――隣には、全力ジャージで気合いを入れてきた男がいた。
風間晴翔、26歳。
プロサッカー選手。夫。天然。
晴翔「……ねぇ柚葉さん、あの赤ちゃん人形……
“マジで魂入ってる感じしない?”」
柚葉「いきなり怖いからやめて。」
晴翔「でも見て、めっちゃリアル。
これ、将来の“うちのちっちゃいやつ”の練習だよね?
俺、もう名前つけた方がいい?」
柚葉「やめろ。混乱するから。」
講師「では、まず“抱っこの仕方”をやってみましょう~。
首をしっかり支えるのがポイントです」
隣のご夫婦が丁寧に人形を抱いているのを見て、
晴翔も慎重に手を伸ばした。
晴翔「よし、いくぞ。うちの……うちのベビーよ……!」
(その語りかけ方、シュート前のやつ。)
晴翔「だぁぁああっこぉぉぉお!!!」
柚葉「ちょっと落ち着いて!?そのテンションで抱くもんじゃない!!」
講師「はい、ちょっと力が入りすぎですね~。
赤ちゃんはふわっと……ふわっと、包み込むように……」
晴翔「ふわっとですね……
(よし、次からは“ふわっとパス”のイメージで……!)」
***
講師「次は、おむつ交換にチャレンジです。
このモデル人形は、“擬似おしっこ”機能がついてますので~」
晴翔「えっ!?リアル!?この人形、未来来てる!?」
柚葉「未来じゃない。現代の科学力。」
慣れない手つきで、晴翔が人形のおむつを脱がせる。
だが――その瞬間。
ピューーー!!!
人形の擬似おしっこが、勢いよく晴翔の胸に命中。
晴翔「うおぉおおお!!
来たぁぁあああ!!!噴水型シュートォォ!!」
柚葉「違う、実況しなくていい!!!てかシャツびしょびしょだよ!?」
講師「……これ、かなりよくあるハプニングなんですよ~(笑)」
***
講師「最後は“沐浴”体験です。
ベビーバスを使って、お湯の温度は40度前後。
そっと支えて入れてみましょう~」
柚葉「よし、晴翔。ここは慎重にね?」
晴翔「まかせて。風間家の風呂番長の名にかけて!」
(知らない称号きた……)
彼は真剣な顔で、ベビーバスに人形をそっと入れた。
そのとき――彼の目が光った。
晴翔「……ちょっと待って。
これ、浮かべると……人形が“サッカーボール”みたいに浮くよね?」
柚葉「は?」
晴翔「シュート……できるかな?」
柚葉「できないよ!!!やめろ!!この人形高いやつ!!」
だが彼は、すでに想像の中で人形相手にPK戦を始めていた。
晴翔「よーし、風間ベビー!いくぞ!構えた!ボールを止めるか、止められるか!!」
講師「すみません!そろそろ現実に戻ってくださーい!」
***
教室終了後。
周りの参加者から、
「風間選手、まさか育児教室でもエンタメ全開とは……」
「私たち、途中で笑いすぎて学べなかったです(笑)」
など、感想が殺到。
スタッフも記念写真を撮りまくり、
晴翔は満面の笑みでVサイン。
そして帰り道。
柚葉「……あんた、もうちょっと真面目にやってよね。」
晴翔「いや、俺は本気だったよ。
あのベビーパス(人形)は、俺にとって“未来からの試練”だった……!」
柚葉「“未来からの試練”はおむつ替えで飛んでこないよ。」
でも。
私はちょっと安心していた。
“父親になる”って、頭でわかってるのと、実感するのは違う。
だけど今日の彼は、ちゃんとその入り口に立ってた。
ふざけてるようで、でも確かに――一歩ずつ、パパになってる気がした。
晴翔「柚葉さん。
これから、俺もっと成長するからね。
“世界一笑える育児”してみせるよ。」
柚葉「……その意気やよし。」
次は、本物の赤ちゃんと向き合う日がやってくる。
けれどその日が、ちょっとだけ楽しみになった。
(だってこの人、きっと“泣く赤ちゃん相手にPK戦”とか始めそうだし。)
その時は私が全力で止める。
でもその全部が、私たちの家族の形になっていくんだと思う。
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