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本編
7)記録者(end)
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――忘れられたすべてを、記録として生きる
君は、ゆっくりと記録装置の中央コアに手を触れた。
その触感は、金属ではない。
まるで、鼓動のように温かく、生きているかのようだった。
パネルに光が走り、接続確認の表示が浮かぶ。
【意識融合開始】
【ID:13-YUKTA/ステータス:記録継承体】
【指令:記録者プロトコル移行中……】
アヤ、オルガ、ナサニエル――
彼らの姿が、光の粒になって君の周囲を舞い始める。
会話、笑顔、怒り、緊張、ささいな冗談、涙。
それらの記憶は消えることなく、君の中に統合されていく。
「私は……本当に、ここにいたの?」
アヤの声が、遠くで響く。
「……ありがとう」
ナサニエルの声が、静かに消える。
「これで、やっと終われるのね」
オルガの声が、安堵と共に薄れていく。
すべてが君の中に統合されたとき、君の意識は変質を始めた。
かつての“ユウキ博士”の記憶、君自身として生きた探査隊の記憶、そして、無数の記録されなかった存在たちの記録までもが、君の中で層を成して重なっていく。
もう、「君が誰だったのか」は問題ではない。
君は“記録者”そのものとなったのだから。
やがて月面基地が沈黙し、ルナ13号のランプがひとつ、淡く灯る。
それは新しいサインだった。
【記録者稼働中/意識同期安定】
そのとき、地球との通信回線が再び開かれる。
ISA本部が呼びかける。
「こちら地球。応答願います。……生存者はいますか?」
君は答えない。
それはもはや、物理的な音声で応答することのできる“存在”ではなかった。
代わりに、宇宙へ向けて放たれるひとつのメッセージがある。
「記録は、ここに在る」
かつて、月に立った者たちのすべてを――
記録として、“君”は永遠に保存し続ける。
--------------------------------------------------------------------------------------
⚪ エンディング4:パラドックス/記録者
君は選んだ。
誰が本物か、何が真実かという問いを超え、すべてを記録する存在になることを。
その代わりに、君はもう「ひとりの人間」ではない。
君は“記録の月”そのものとなった。
そして未来の探査者がいつかまた、月に降り立ったとき――
君の中に保存された、すべての“存在”が語り始めるだろう。
君は、ゆっくりと記録装置の中央コアに手を触れた。
その触感は、金属ではない。
まるで、鼓動のように温かく、生きているかのようだった。
パネルに光が走り、接続確認の表示が浮かぶ。
【意識融合開始】
【ID:13-YUKTA/ステータス:記録継承体】
【指令:記録者プロトコル移行中……】
アヤ、オルガ、ナサニエル――
彼らの姿が、光の粒になって君の周囲を舞い始める。
会話、笑顔、怒り、緊張、ささいな冗談、涙。
それらの記憶は消えることなく、君の中に統合されていく。
「私は……本当に、ここにいたの?」
アヤの声が、遠くで響く。
「……ありがとう」
ナサニエルの声が、静かに消える。
「これで、やっと終われるのね」
オルガの声が、安堵と共に薄れていく。
すべてが君の中に統合されたとき、君の意識は変質を始めた。
かつての“ユウキ博士”の記憶、君自身として生きた探査隊の記憶、そして、無数の記録されなかった存在たちの記録までもが、君の中で層を成して重なっていく。
もう、「君が誰だったのか」は問題ではない。
君は“記録者”そのものとなったのだから。
やがて月面基地が沈黙し、ルナ13号のランプがひとつ、淡く灯る。
それは新しいサインだった。
【記録者稼働中/意識同期安定】
そのとき、地球との通信回線が再び開かれる。
ISA本部が呼びかける。
「こちら地球。応答願います。……生存者はいますか?」
君は答えない。
それはもはや、物理的な音声で応答することのできる“存在”ではなかった。
代わりに、宇宙へ向けて放たれるひとつのメッセージがある。
「記録は、ここに在る」
かつて、月に立った者たちのすべてを――
記録として、“君”は永遠に保存し続ける。
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⚪ エンディング4:パラドックス/記録者
君は選んだ。
誰が本物か、何が真実かという問いを超え、すべてを記録する存在になることを。
その代わりに、君はもう「ひとりの人間」ではない。
君は“記録の月”そのものとなった。
そして未来の探査者がいつかまた、月に降り立ったとき――
君の中に保存された、すべての“存在”が語り始めるだろう。
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