異世界王道BL

西条ネア

文字の大きさ
28 / 31
療養

28話 お熱とグレードアップした過保護

しおりを挟む

「っん、、、」

次に目が覚めると窓の外の日は高くなっていた。
ベッド横の時計は、、、隣で寝ているセネスさんで見えない。

はぁ、と諦めてボーッと天井を見る。
あのお手紙のことも気掛かりだけど、前まではあんなに楽しみだった読書も今はそんなにやる気になれない。

「(なんだか、気力が湧かない、、、)」

そういえば僕、家出する前に何か辛いことがあった気がするんだけどな、、、

全く思い出せず、記憶を手繰ることもしんどくて考えるのをやめた。

こんなに何にも考えないなんて久しぶりだ。
施設にいた時は毎日思い悩んでいたのにな。

「、、、レイ。おはよう。」

セネスさんが目を覚ましたらしい。

「ぉ、、、、ぁょ、、、」

なんだかとても声が出にくかった。
寝る前は出てたのに、、、。
でも意味は伝わったらしい。

僕の頭を撫でながら僕の様子を観察しているのがわかる。
そんなに観察しても、僕自身足の痛みもあんまり感じてないのに、、、わかるのかな?


不思議に思いながらセネスさんをじぃっとみる。

「ッ可愛い顔して見つめるんじゃない。」
そう言って額にキスをしてくれた。
なんだかほわほわする、、、。
なんの気力も湧かなかったのに、怠さが少し和らいだ気がした。

「もうお昼だな。お腹は空いているか?」

「、、、ん、、、」

あんまり空いていない気がして首を傾げる。

「まぁ食べられるだけ食べておこう。」

そう言ってセネスさんはドミールさんに食事を頼んだ。


コンコンッ

「セネスティ様、レイ様のお食事を持って参りました。」

「あぁ、中に入れてくれ。」

ドミールさんがワゴンを持って部屋の中に入ってきてくれた。

とは言っても部屋の扉から僕たちのいるベッドまでは少し距離があるから僕たちの近くまで部屋の中でワゴンを押して持ってきてくれた。

「レイ、少し体を起こそう。ゆっくりでいいから。」

セネスさんが先に起き上がって僕の首に手を添えて体を起こすのを手伝ってくれる。
上半身が起き上がるとすかさず背中に大きめのクッションを入れてくれた。

「レイ、寒くはないか?肩から何か羽織るか?」

セネスさんが尋ねてくれるけど、自分ではよくわからなくてうまく返せない。

「、、、無理はしなくていいからな。少し食べておいた方がいい。」

そう言って少しお皿の中身をすくって差し出してくれる。

「、、、(はむっ)」

スプーンの中身はミルク粥だったらしい。
ミルクのほんのりとした甘味とバターのコクですごく美味しい。
そして何より、あたたかい。

3口程度食べるとすごくお腹が膨れるのを感じた。

じぃ、、、


僕はもう大丈夫だよという意味を込めてセネスさんを見つめる。

「、、、もういいのか?レイ。しんどいのか??」

眉を下げて心配してくれているセネスさんに大丈夫だと笑ってみせて僕はセネスさんに少しもたれる。

セネスさんはスプーンをドミールさんがおいてくれたワゴンの中に置きながら僕を支えてくれた。

「?!レイ、、、疲れたな、よく頑張った。君から甘えてきてくれるなんて。」

そう言って僕の唇の端っこにキスをして頭を撫でてくれる。

とろん、としている間にセネスさんが僕とベッドヘッドの間に座ってくれたみたいで僕はいつの間にか全てを預けていた。


しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました! 最終17位でした!応援ありがとうございます! あらすじ 魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】

晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。 発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。 そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。 第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。

処理中です...