転移魔法は最強の攻撃魔法である!!

yomuyomu

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第2部:交差する思惑

第12話:ゴブリンの巣穴と、非効率すぎる作戦会議。

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パーティに仮入隊してから三日後のことだった。相田宗一郎は、生まれて初めて、本物の「森」という場所に足を踏み入れていた。
陽菜の家の裏手に広がる、のどかな雑木林とはわけが違う。天を突くほどの巨木が、幾重にも緑の天井を作り、昼間だというのに太陽の光をほとんど地上に通さない。足元は、何百年も降り積もったであろう腐葉土が、ふかふかの絨毯のように堆積しており、一歩足を踏み出すたびに、湿った土と、きのこの胞子と、朽ちていく木の独特の匂いが混じり合って、むわりと立ち上る。
空気はひんやりと肌にまとわりつき、湿度が高いせいか、呼吸をするたびに肺がじっとりと重くなるような感覚があった。時折、どこか遠くで、獣の低い唸り声のようなものが響き、そのたびに風がざわりと木の葉を揺らす音が、まるで誰かの不気味な囁き声のように聞こえた。
「ひぅ……」
宗一郎の数歩後ろを歩いていた陽菜が、小さく悲鳴を上げて、彼の着物の裾をぎゅっと掴んだ。その指先が、かすかに震えている。彼女の存在だけが、この陰鬱な森の中で唯一の温かい光のように感じられた。
(いや、怖いのはわかるけど、裾を掴まれると歩きにくいんだが……)
などと、口が裂けても言える雰囲気ではない。宗一郎は、背中に感じる陽菜の体温と、手に伝わる震えに、自分まで緊張が伝播してくるのを感じながら、ただ黙って前を歩いた。
今日の依頼は、新人冒険者向けの定番中の定番、「ゴブリンの巣穴掃討」。お茶汲みと報告書の清書という、輝かしい初仕事を終えた宗一郎にとって、これがパーティとしての実質的な初陣となる。とはいえ、彼の役割は戦闘ではなく、後方での待機と、万が一の際の荷物運搬、そして戦闘後の記録、という名の書記係であると、朱鷺からにこやかに言い渡されていた。
(まあ、いいけどさ。戦闘なんて怖いし、血とか見たくないし。後方支援、大歓迎。でも、それって、パーティの一員って言えるのか?)
そんなやるせない思いが、腐葉土の匂いと共に、彼の心の中にじっとりと染み込んでいく。
「――この辺りです。斥候の報告によれば、あの岩陰の向こうに巣穴の入り口があるはず」
先頭を歩いていた朱鷺が、静かに足を止め、声を潜めた。彼女の声には、茶屋で団子を食べていた時のおっとりとした響きは微塵もない。それは、獲物を前にした狩人の、研ぎ澄まされた声だった。隣に立つ玄も、だらしなく酒を呷るいつもの姿はそこになく、その鋭い眼光は、森の闇の奥を射抜くように見据えている。
一行は、巨大な苔むした岩の陰に、音もなく身を隠した。岩の隙間から見ると、確かに、数十メートル先に、獣の巣穴のような黒々とした洞窟が、不気味な口を開けていた。
朱鷺は懐から一枚の、丁寧な筆致で描かれた羊皮紙を取り出し、地面に広げた。それは、彼女が組合の資料や斥候からの情報を基に、独自に作成した周辺の地形と、予測される巣穴の内部構造を記した見取り図だった。その精密さは、もはや芸術品の域に達している。
「さて、始めましょうか」
朱鷺は、完全にプロの顔つきで、そう切り出した。
「玄さん、風は北西から。湿度は高めです。火計を用いるなら、入り口ではなく、奥の通気口から仕掛けるのが効果的かと。煙で燻り出し、出てきたところを叩くのが定石ですが……」
「いや、姐さん。斥候の報告じゃ、入り口付近の警備は手薄だ。俺が先行して隊長格を叩けば、残りは烏合の衆。中の構造が不明な以上、下手に火を使えば、かえって奴らを奥に追い詰めることになる。一気に崩すべきだ」
二人は、実現可能なあらゆる戦術について、真剣に、そして熱を帯びて議論を交わし始めた。その姿は、まさしく歴戦の勇士そのものだった。
その、あまりにも真剣で、あまりにもプロフェッショナルな作戦会議が、まさか地獄の役員会議ばりに長引くことになるとは、この時の宗一郎は、まだ知る由もなかった。
作戦会議は、終わる気配を見せなかった。
最初の十五分は、宗一郎も真剣に耳を傾けていた。「ゴブリンの士気」「地形の有利不利」「撤退経路の確保」「陽動のタイミング」。飛び交う専門用語の意味は半分も分からなかったが、これが一流の冒険者のやり方なのだと、感心すらしていた。隣の陽菜も、こくこくと頷きながら、真剣な表情で二人の議論を聞いていた。
しかし、三十分が経過する頃には、陽菜は完全に飽きて、足元の蟻の行列を目で追い始めた。時折、小さな木の枝で蟻の進路を邪魔しては、慌てふためく蟻の様子を、無邪気に観察している。
宗一郎も、集中力が限界に近づいていた。彼の脳裏に蘇るのは、現世での記憶。結論の出ないまま、深夜まで延々と続く会議。資料の些細な言い回しについて一時間も議論し、結局、一番声の大きい者の鶴の一声で全てがひっくり返る、あの不毛な時間。目の前で繰り広げられる光景が、それと酷似しているように思えてきた。
「ですが玄さん、強襲はリスクが高すぎます。もし、内部に我々の知らない隠し通路があった場合、挟撃される恐れがあります。やはり、まずは私が単独で潜入し、内部の構造を完全に把握してからでも遅くは……」
「姐さん、そいつはあんたのリスクが高すぎる。あんたに万が一のことがあったら、このパーティは終わりだ。ここは、俺の剣を信じてもらうしかねえ」
議論は、完全に平行線を辿っていた。どちらの意見も、一長- 短があり、決定打に欠ける。宗一郎は、そのやり取りを冷静に、しかし、だんだんと白けた気持ちで観察していた。
(長い。会議が、長い……)
(この人たち、すごく真剣だけど、もしかして、議論すること自体が好きなタイプじゃないか? 目的を達成するための手段を話し合ってるはずが、いつの間にか、議論で相手を言い負かすことが目的になってる。いるよな、こういう人……)
(そもそも、なんで、あんな狭い洞窟の中にいる、数で劣る敵を倒すのに、こんなに複雑な手順が必要なんだ?)
ぐぅぅぅ……。
その時、宗一郎の腹の虫が、盛大な抗議の声を上げた。幸い、朱鷺と玄の白熱した議論の声にかき消され、誰にも気づかれなかったようだ。宗一郎は、腹を押さえながら、冷や汗をかく。朝食は、陽菜が作ってくれたおにぎりを二つ食べただけだ。もう昼をとっくに過ぎている。
(腹、減ったな……)
(早く終わらせて、町に戻って、団子でも食べたい……)
(ゴブリンだって、生き物だよな? 生き物ってことは、飯も食うし、クソもするし、呼吸も、するよな?)
そこで、宗一郎の思考が、ぴたり、と止まった。
(……あれ?)
(呼吸、する……?)
(空気がなきゃ、死ぬ、よな?)
(もしかして、これ、ものすごく簡単なことなんじゃないか?)
彼の頭の中に、一つの、あまりにも単純で、あまりにも効率的で、そして、あまりにも突飛な解決策が、すとん、と音を立てて落ちてきた。
作戦会議は、開始から一時間近くが経過していた。ようやく、「まずは玄が陽動を仕掛け、その隙に朱鷺が潜入。内部の状況に応じて、火計と強襲を切り替える」という、玉虫色の結論にまとまりかけた、その時だった。
宗一郎は、おそるおそる、本当に申し訳なさそうに、挙手をした。それは、発言のタイミングを完全に逃した新入社員が、会議の最後に「あの、すみません……」と切り出す時の、あの絶望的な光景と全く同じだった。
「あの、すみません。ちょっと、いいですか?」
白熱していた二人の議論が、ぴたりと止まる。朱鷺と玄の視線が、一斉に宗一郎に突き刺さった。
「どうしました、宗一郎さん。何か懸念でも?」
朱鷺の、あくまで穏やかな声。だが、その瞳の奥には、「今さら何だ」という無言の圧力が、はっきりと見て取れた。
宗一郎は、最大限に恐縮しながら、しかし、腹の虫には勝てず、こう切り出した。
「いえ、懸念というか、本当に、その、素人の考えで大変恐縮なんですけど」
彼は、何度も何度も予防線を張りながら、自分の頭に浮かんだ、あまりにも単純な疑問を、そのまま口にした。
「あの洞窟の入り口を、そこの大きな岩とかで塞いで、さっき地図にあった、あの裏山のてっぺんにあるらしい空気穴も、同じように塞いで、それで」
彼は、一度言葉を切り、ごくりと唾を飲み込んだ。
「洞窟の中にある『空気』を、全部、この森の外のどこかに『転移』させたら、みんな窒息して、一瞬で終わりませんかね?」
宗一郎の言葉が終わった瞬間、森の時間が、止まった。
朱鷺は、完璧な笑顔を浮かべたまま、化石のように固まっている。その唇は、何かを言いかけた形のまま、微動だにしない。
玄は、無精髭をいじるために顎に伸ばしかけた指を、中空で止めたまま、口を半開きにしている。その目は、完全に焦点が合っていなかった。
陽菜でさえ、蟻いじりをやめ、ぽかんとした顔で宗一郎と、固まった二人を交互に見比べている。
風が、ざあっと木々の梢を揺らし、無数の木の葉が擦れ合う音だけが、気まずい沈黙の中を通り過ぎていく。それはまるで、世界がこの異常な事態に、どう反応していいか分からず、ただ戸惑っているようにも聞こえた。
二人の、時が止まったかのような沈黙は、宗一郎の心を容赦なく抉った。
(ああ、言わなきゃよかった……)
(絶対に、馬鹿なこと言うなって顔してる。素人が口出すなよって、思ってる。そうだ、俺はただの書記係だったんだ。でしゃばるべきじゃなかったんだ)
(もうだめだ。気まずい。気まずすぎる。転移でこの場から消え去りたい)
しかし、朱鷺と玄の脳内で起きていたのは、宗一郎の想像するような「呆れ」や「怒り」とは、全く質の異なる、壮絶なパラダイムシフトだった。
朱鷺の内心:
(空気、を……転移? 馬鹿な。そんなことが、可能なはずがない)
(洞窟内部の正確な体積も不明なまま、その空間を満たす、不定形で、不可視の『気体』を、一瞬にして、一滴残らず、別の場所へ移し替える? いったい、どれほどの魔力量と、どれほど精緻な空間認識能力があれば、そんな神の御業のようなことが可能になるというの?)
(彼は、自分が何を言っているのか、理解しているのかしら。これは、魔法というより、世界の理そのものを書き換えるに等しい行為。もし、本当にできるのだとしたら……この人は、一体……?)
玄の内心:
(……は? なんて言った、今、この坊主)
(『空気』を動かす? なんだそりゃ。空気なんざ、そこら中にあるもんだろうが。そんなもん、どうやって掴んで、どこに運ぶってんだ? そんなことできるなら、地面だって動かせるんじゃねえのか?)
(こいつ、自分で言ってて意味が分かってんのか? まるで、今日の晩飯の話でもするみたいに、とんでもねえこと言ってる自覚が、ねえのか? 頭のネジが何本か、ぶっ飛んでやがるのか? それとも……)
彼らが、何十年という歳月をかけて、血の滲むような努力の果てに築き上げてきた「戦闘」という名の常識。その、あまりにも巨大で、揺るぎないはずだった価値観の塔が、目の前の、人の良さそうな青年の、たった一言によって、根元から、音もなく、粉々に砕け散ったのだ。
数秒間の、しかし、永遠のようにも感じられた長い長い沈黙の後。
朱鷺と玄は、まるで示し合わせたかのように、ゆっくりと、本当にゆっくりと、顔を見合わせた。互いの瞳の中に、同じ色の感情が浮かんでいるのを、彼らは確認した。
それは、畏怖。
そして、純粋な、底知れないほどの、困惑。
二人は、再びゆっくりと、宗一郎の方へと顔を向けた。
その眼差しは、もはや、パーティに勧誘しようとしている相手に向けるものではなかった。
それは、目の前にいる、人の良さそうな、少し卑屈なだけの青年を、まるで初めて見る未知の生物でも観察するかのような、純粋な探求者のそれだった。
やがて、朱鷺が、凍りついた唇を、ようやく動かした。
「宗一郎さん。あなた、今、何と、おっしゃいましたか?」
その声は、もはやパーティリーダーの声ではなかった。
それは、自分たちの理解を遥かに超えた、巨大で、不可解で、そして、底知れなく魅力的な「謎」を前にした、一人の探求者の声色をしていた。
森の奥から、カラスが一羽、カー、と鳴いて飛び立っていく。その声だけが、やけに大きく、静まり返った森に響き渡った。
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