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同盟国交渉
1.本格再開
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スパゲティをたらふく胃に収めたリョウは、心地よい満腹感にもう少しの間浸っていたかったが、そんな時間はない。2人は急いで「ゴダード」を出た。1日で最も暑い時間帯のはずだったが、空はどんよりと暗く、空気は少しだけひんやりとしていた。リョウは胸いっぱいに雨の香りを吸い込んだ。満腹になったことで、リョウは体力と集中力を取り戻した。2人は数分でリョウのアパートに着いた。
「また、問題発生よ」
部屋に着いてすぐにジャニスが言った。
「今度は何だい」
「二台のパソコンを同時にネットに繋げない」
ジャニスはLANケーブルを手にとって顔をしかめた。リョウは笑った。
「大丈夫だよ。無線ルーターがある」
リョウはそう言って、部屋の片隅のルーターを指さした。
「速度は?」
このゲームをやる程度なら支障はないよ。回線が光だから」
リョウはパソコンのスリープを解除した。「シティ・ジャニス」は、「ゴダード」から部屋に戻るまでの10分程度の間に1年が過ぎていた。
「どう? 公害対策はうまくいってる?」
ジャニスは、ヨッシーのパソコンを立ち上げながら、リョウの画面を覗き込んだ。
「ああ、何とか方向修正はできたみたいだね」
リョウは街の人口や財政状況を示すデータに目を通して、少しだけ安心した。この1年間に、人口はほぼ横ばいだったが、公害地域からの移住はスムーズに進み、跡地への自動車工場誘致にも成功していた。移住完了と自動車工場完成までには、まだ数年、実際の時間だと20分か30分が必要だが、このままなら再び人口増のスキームに乗れそうだ。
「こっちは大丈夫。そっちはどうだい」
ジャニスは微笑んだ。
「さすがに皆も馬鹿じゃないわね。自分一人で『プレミアム』に立ち向かおうというドン・キ・ホーテはいないわ」
「それじゃ…」
「そう、『プレミアム』はあのままよ。人口も500万のまま。新規事業もほとんどないわね。オーナーは戦い疲れて休んでるんじゃない?」
「そうだったらラッキーだ。今のうちに同盟国を探さなきゃ。まずは、人口が50万以上のプレーヤーを探すことと、『シティ板』を覗くことだね」
「あと、カナにも連絡してみる。電話してみるね」
そういってジャニスは、バッグからスマホを取り出した。ジャニスのスマホケースは女性にありがちな華美な装飾が全くなく、いたってシンプル。それがジャニスらしかった。
「また、問題発生よ」
部屋に着いてすぐにジャニスが言った。
「今度は何だい」
「二台のパソコンを同時にネットに繋げない」
ジャニスはLANケーブルを手にとって顔をしかめた。リョウは笑った。
「大丈夫だよ。無線ルーターがある」
リョウはそう言って、部屋の片隅のルーターを指さした。
「速度は?」
このゲームをやる程度なら支障はないよ。回線が光だから」
リョウはパソコンのスリープを解除した。「シティ・ジャニス」は、「ゴダード」から部屋に戻るまでの10分程度の間に1年が過ぎていた。
「どう? 公害対策はうまくいってる?」
ジャニスは、ヨッシーのパソコンを立ち上げながら、リョウの画面を覗き込んだ。
「ああ、何とか方向修正はできたみたいだね」
リョウは街の人口や財政状況を示すデータに目を通して、少しだけ安心した。この1年間に、人口はほぼ横ばいだったが、公害地域からの移住はスムーズに進み、跡地への自動車工場誘致にも成功していた。移住完了と自動車工場完成までには、まだ数年、実際の時間だと20分か30分が必要だが、このままなら再び人口増のスキームに乗れそうだ。
「こっちは大丈夫。そっちはどうだい」
ジャニスは微笑んだ。
「さすがに皆も馬鹿じゃないわね。自分一人で『プレミアム』に立ち向かおうというドン・キ・ホーテはいないわ」
「それじゃ…」
「そう、『プレミアム』はあのままよ。人口も500万のまま。新規事業もほとんどないわね。オーナーは戦い疲れて休んでるんじゃない?」
「そうだったらラッキーだ。今のうちに同盟国を探さなきゃ。まずは、人口が50万以上のプレーヤーを探すことと、『シティ板』を覗くことだね」
「あと、カナにも連絡してみる。電話してみるね」
そういってジャニスは、バッグからスマホを取り出した。ジャニスのスマホケースは女性にありがちな華美な装飾が全くなく、いたってシンプル。それがジャニスらしかった。
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