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3話
しおりを挟むその日から私は決めた。
お婆ちゃんの飼い猫になるって。
たまには野良猫みたいに外に出ていくけど、必ずお婆ちゃんの所へと戻ってくる。
チリーン。
私の首輪に付いてる鈴がなる。
「クロ、おいで」
ニャー、と鳴くと私はピョンっとお婆ちゃんが寝ているベットに乗り移る。
お婆ちゃんはもうずっと寝たっきりになっていて、大好きな膝の上で過ごせないけど、こうやって隣でゴロリっと横になってお婆ちゃんに頭を撫でらるのが今、私が1番好きだ。
ずっとこの日が続けばいいと思った。
でもある日……。
バタバタとお婆ちゃんの家族が忙しなくなった。
そしてどこはかに出掛けてしまった。
この光景は見たことある。
あの時と一緒だ……お爺ちゃんがいなくなってしまった時と。
まさかお婆ちゃんも……?
私はお婆ちゃんのいる部屋へと向かい入ったけどそこにお婆ちゃんはいなかった。
家の中探したけど見つからなかった。
少し経ってお婆ちゃんの家族が帰って来たけど泣いていた。
すぐに女の人が私に近づくと泣きながら言った。
「お婆ちゃん……死んじゃった、クロ」
死んじゃった……? それってお爺ちゃんみたいにもう2度とお婆ちゃんに会えない事?
そう私は気づいたのは少し経ったときだった。
やっぱりお爺ちゃんの時と同じように私と同じ毛色の服を来て皆、泣いていた。
(お婆ちゃん……お爺ちゃんの所に行っちゃったんだね)
私は隠れて泣き続けた。
ポロポロと涙が止まらなかった。
お婆ちゃんの家族に心配されるくらいご飯も食べなかった。
このままお婆ちゃんとお爺ちゃんの所に行けるかな……。
そんな事考えながら私はお婆ちゃんとお爺ちゃんと出会った事を思い出しながら眠りについた。
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