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過去編 家庭教師ジスラン5
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ジスランは家庭教師として週に二度ヴィレール邸に来訪しているが、次回の性教育は二週間後ということになった。
きちんと射精できたためしばらく夢精の心配がないことと、勉強に支障をきたしてはならないという理由からだ。
周囲に悟られないためにも間隔を明けた方がよいと話すジスランに、ルネも同意を示した。
講義を終えた後、すぐにルノーが自室を訪ねてきた。
どうだったという問いあらかじめ決めていた答えを返すと、ルノーはあからさまに安堵した表情を見せた。
嘘を吐くことに罪悪感がないわけではない。
だが、家族にもジスランにも余計な心配や迷惑をかけずに済むのなら、自身の罪悪感など些末なことだ。
ルノーへの対応は上手くいったものの、次の講義までの二週間、ルネは内心落ち着かない心地で過ごしていた。
感情が顔に出にくい性質のため、その胸中に気付く者がいなかったのは幸いと言える。
どちらかといえば淡白な性格のルネが気もそぞろでいたのは、ただ待つことしかできない状況がもどかしかったからだ。
少しでも知識を得ようと書庫を探し回ったが、それらしき書物は見当たらなかった。
幼い弟の目に触れぬようしまい込んであるか、そもそも蔵書にないのかもしれない。
正しい手法を身に付けるまで一人で触れてはいけないと言われているため、試してみることもできない。
同世代が普通にしていることができない情けなさと、ジスランに負担を強いていることへの心苦しさで、焦燥感が募っていく。
一つひとつゆっくり覚えていけばいいというジスランの言葉を胸中で繰り返し、逸る気持ちをどうにか抑え込んでいた。
いつもより長い二週間がようやく終わり、ルネはソファに座ってジスランの言葉を待った。
「今日も刺激を身体に覚えさせることから始めましょう」
ジスラン曰く、繰り返し刺激を覚えさせることで、想像だけで陰茎を興奮させることができるようになるという。
正しい理屈だと思うものの、想像より長丁場になりそうな言い回しに、ルネは僅かに顔を曇らせた。
「……ルネ様。気持ちが先走ってしまうのは仕方がないことです」
ルネの些細な表情の変化に気付いたのか、ジスランは少し眉尻を下げ、気遣わしげな瞳でルネを見つめた。
「ですが、陰茎は心理的な影響を受けやすい、非常に繊細な器官なのです。もどかしいとは思いますが、私を信じてはいただけないでしょうか」
ルネの尻の下には、前回同様ジスランの上着が敷かれている。
滑らかな肌触りの上等な衣服を、敷き布代わりに差し出してくれるジスランを疑うはずがない。
ジスランに迷惑を掛けないため、早く一人前になりたい。
その焦りこそが、ジスランを困らせているのかもしれない。
「……申し訳ありません。どうしても、焦燥感が募ってしまって」
「人の身体にはかなり個人差があります。十八歳になってから精通を迎える人もいるくらいですから、焦る必要はありません」
「そんなにも差が……」
ジスランの言葉に、胸に燻ぶっていた焦燥感が霧が晴れるように消えていった。
個人差があることは知っていたが、ルネの想像以上に幅があるようだ。
知識だけを求めたところで、身体が追いついていないのでは意味がない。
ジスランはルネの成長を見極めた上で指導してくれているのだから、誰かと比較して焦る必要などどこにもないのだ。
「先生、ありがとうございます。気持ちが落ち着きました」
「それはよかった。同じ男性として、ルネ様が焦る気持ちもとてもよく分かります。ですので、今日は体勢を変えて少し変化をつけてみましょう」
「はい」
ルネが頷くと、ジスランは安堵したように小さく息を吐き出した。
では始めましょうと優しい声で告げたジスランは、ソファに横たわるようルネに指示した。
言われるままソファに寝転がると、腰を屈めたジスランがこちらを覗き込んできた。
「胸に触れますので、服のボタンを外してよろしいでしょうか」
ルネは再び首を縦に振った。
ジスランは床に膝を付き、器用な手付きでベストとシャツのボタンを次々と外していった。
前回は服の中に手を入れられたため、胸部を晒すのはこれが初めてだ。
男同士であるとはいえ、慣れない状況に気恥ずかしさは拭えない。
「では、失礼いたします」
ジスランは断りを入れてからルネの顔の近くに両手を付いて、ソファに乗り上げた。
キシ、とソファが僅かに音を立てる。
覆い被さるような体勢に、ルネの羞恥はますます高まっていった。
「あっ……」
ジスランの右手が胸に触れた。
指の腹で優しく先端を撫でられるだけで、ぞくぞくする感覚がせり上がってくる。
ジスランは右手を動かしながらルネの表情を観察するようにじっと見ていたが、おもむろに頭をかがめた。
「やッ、ん……!」
反対側の胸にぬるりとした生温かいものが触れ、ルネはびくっと身体を反らせた。
「せ、先生! 何を……」
胸に舌を這わせるジスランに、ルネは激しく戸惑った。
「指とは違った刺激を覚えて頂く必要がありますので」
「で、でも……んっ」
ジスランの舌先がちろちろと胸の飾りをくすぐる。
胸を舐めながらも、ジスランの右手は止まることなく執拗に胸をまさぐり続けている。
途切れることない甘い痺れに、ルネの息が上がっていく。
「あ、……ん、せんせい……」
呼びかけに気付いたジスランは胸から舌を離し、身体を起こした。
「申し訳ありません。不快でしたか」
「い、いえ……嫌というより、恥ずかしいです」
「嫌でないならよかった。羞恥心は感度を高める効果がありますから、続けましょう」
ジスランはにこりと笑みを浮かべてから、再びルネの胸元に顔を埋めた。
粒立ってきた先端を吸われ、時折舌で転がされる。
唾液で湿ってきた胸にジスランの吐息がかかるたび、ぞくりと肌が粟立った。
「んっ、あ、……ふ」
右の胸は指先で器用に捏ねられ、きゅっと摘ままれては優しく擦られる。
左右で異なる刺激を与えられているうちに、いつのまにかルネの股間はすっかり硬く張り詰めていた。
「では、こちらもマッサージしていきましょう」
「はい、先生……」
胸への刺激で陰茎を興奮させ、ジスランの手で射精に導いてもらうという講義が、その後も三回ほど続いた。
ルネの体質を見極め、ゆっくり進めてくれているのだろう。
徐々に恥ずかしさも薄まり、身体も刺激に敏感になってきたように思う。
「ルネ様。今日は最初から最後までご自身でやってみましょうか」
従者のノアが退出し、気配が消えたのを確認したジスランは、いつも通り柔和な笑顔を浮かべながらそう言った。
「私一人で、ですか?」
きちんと射精できたためしばらく夢精の心配がないことと、勉強に支障をきたしてはならないという理由からだ。
周囲に悟られないためにも間隔を明けた方がよいと話すジスランに、ルネも同意を示した。
講義を終えた後、すぐにルノーが自室を訪ねてきた。
どうだったという問いあらかじめ決めていた答えを返すと、ルノーはあからさまに安堵した表情を見せた。
嘘を吐くことに罪悪感がないわけではない。
だが、家族にもジスランにも余計な心配や迷惑をかけずに済むのなら、自身の罪悪感など些末なことだ。
ルノーへの対応は上手くいったものの、次の講義までの二週間、ルネは内心落ち着かない心地で過ごしていた。
感情が顔に出にくい性質のため、その胸中に気付く者がいなかったのは幸いと言える。
どちらかといえば淡白な性格のルネが気もそぞろでいたのは、ただ待つことしかできない状況がもどかしかったからだ。
少しでも知識を得ようと書庫を探し回ったが、それらしき書物は見当たらなかった。
幼い弟の目に触れぬようしまい込んであるか、そもそも蔵書にないのかもしれない。
正しい手法を身に付けるまで一人で触れてはいけないと言われているため、試してみることもできない。
同世代が普通にしていることができない情けなさと、ジスランに負担を強いていることへの心苦しさで、焦燥感が募っていく。
一つひとつゆっくり覚えていけばいいというジスランの言葉を胸中で繰り返し、逸る気持ちをどうにか抑え込んでいた。
いつもより長い二週間がようやく終わり、ルネはソファに座ってジスランの言葉を待った。
「今日も刺激を身体に覚えさせることから始めましょう」
ジスラン曰く、繰り返し刺激を覚えさせることで、想像だけで陰茎を興奮させることができるようになるという。
正しい理屈だと思うものの、想像より長丁場になりそうな言い回しに、ルネは僅かに顔を曇らせた。
「……ルネ様。気持ちが先走ってしまうのは仕方がないことです」
ルネの些細な表情の変化に気付いたのか、ジスランは少し眉尻を下げ、気遣わしげな瞳でルネを見つめた。
「ですが、陰茎は心理的な影響を受けやすい、非常に繊細な器官なのです。もどかしいとは思いますが、私を信じてはいただけないでしょうか」
ルネの尻の下には、前回同様ジスランの上着が敷かれている。
滑らかな肌触りの上等な衣服を、敷き布代わりに差し出してくれるジスランを疑うはずがない。
ジスランに迷惑を掛けないため、早く一人前になりたい。
その焦りこそが、ジスランを困らせているのかもしれない。
「……申し訳ありません。どうしても、焦燥感が募ってしまって」
「人の身体にはかなり個人差があります。十八歳になってから精通を迎える人もいるくらいですから、焦る必要はありません」
「そんなにも差が……」
ジスランの言葉に、胸に燻ぶっていた焦燥感が霧が晴れるように消えていった。
個人差があることは知っていたが、ルネの想像以上に幅があるようだ。
知識だけを求めたところで、身体が追いついていないのでは意味がない。
ジスランはルネの成長を見極めた上で指導してくれているのだから、誰かと比較して焦る必要などどこにもないのだ。
「先生、ありがとうございます。気持ちが落ち着きました」
「それはよかった。同じ男性として、ルネ様が焦る気持ちもとてもよく分かります。ですので、今日は体勢を変えて少し変化をつけてみましょう」
「はい」
ルネが頷くと、ジスランは安堵したように小さく息を吐き出した。
では始めましょうと優しい声で告げたジスランは、ソファに横たわるようルネに指示した。
言われるままソファに寝転がると、腰を屈めたジスランがこちらを覗き込んできた。
「胸に触れますので、服のボタンを外してよろしいでしょうか」
ルネは再び首を縦に振った。
ジスランは床に膝を付き、器用な手付きでベストとシャツのボタンを次々と外していった。
前回は服の中に手を入れられたため、胸部を晒すのはこれが初めてだ。
男同士であるとはいえ、慣れない状況に気恥ずかしさは拭えない。
「では、失礼いたします」
ジスランは断りを入れてからルネの顔の近くに両手を付いて、ソファに乗り上げた。
キシ、とソファが僅かに音を立てる。
覆い被さるような体勢に、ルネの羞恥はますます高まっていった。
「あっ……」
ジスランの右手が胸に触れた。
指の腹で優しく先端を撫でられるだけで、ぞくぞくする感覚がせり上がってくる。
ジスランは右手を動かしながらルネの表情を観察するようにじっと見ていたが、おもむろに頭をかがめた。
「やッ、ん……!」
反対側の胸にぬるりとした生温かいものが触れ、ルネはびくっと身体を反らせた。
「せ、先生! 何を……」
胸に舌を這わせるジスランに、ルネは激しく戸惑った。
「指とは違った刺激を覚えて頂く必要がありますので」
「で、でも……んっ」
ジスランの舌先がちろちろと胸の飾りをくすぐる。
胸を舐めながらも、ジスランの右手は止まることなく執拗に胸をまさぐり続けている。
途切れることない甘い痺れに、ルネの息が上がっていく。
「あ、……ん、せんせい……」
呼びかけに気付いたジスランは胸から舌を離し、身体を起こした。
「申し訳ありません。不快でしたか」
「い、いえ……嫌というより、恥ずかしいです」
「嫌でないならよかった。羞恥心は感度を高める効果がありますから、続けましょう」
ジスランはにこりと笑みを浮かべてから、再びルネの胸元に顔を埋めた。
粒立ってきた先端を吸われ、時折舌で転がされる。
唾液で湿ってきた胸にジスランの吐息がかかるたび、ぞくりと肌が粟立った。
「んっ、あ、……ふ」
右の胸は指先で器用に捏ねられ、きゅっと摘ままれては優しく擦られる。
左右で異なる刺激を与えられているうちに、いつのまにかルネの股間はすっかり硬く張り詰めていた。
「では、こちらもマッサージしていきましょう」
「はい、先生……」
胸への刺激で陰茎を興奮させ、ジスランの手で射精に導いてもらうという講義が、その後も三回ほど続いた。
ルネの体質を見極め、ゆっくり進めてくれているのだろう。
徐々に恥ずかしさも薄まり、身体も刺激に敏感になってきたように思う。
「ルネ様。今日は最初から最後までご自身でやってみましょうか」
従者のノアが退出し、気配が消えたのを確認したジスランは、いつも通り柔和な笑顔を浮かべながらそう言った。
「私一人で、ですか?」
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