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『逆襲のサンタクローサー』
しおりを挟む冬の冷たい夜風は何処か懐かしくなる感じがたまにする、いつかの風景が蘇る様なそんな。
「なんだか、この冬場の冷たい空気の感じがたまに、懐かしい感じがするんだよな、いつか何処かの思い出が蘇ってくる様なそんな」
「そうそうこの風の匂いも何処かで会った事がある様なそんな」ウエットスーツに水中眼鏡を身に付けた男はそんな事を想い、黄昏ながら歩いていた。
時刻は深夜の2時、周りを歩いていた人達は彼の姿を見て腰を抜かしかけていた、なんじゃあいつは?と。
(何故こんな状態かは、前回の話より)。
「そう言えばスーは大丈夫かな?後でメールしてみるか」
ようやく家路につく。
「ぅぅー冷えたなぁ、やっぱ家は落ち着く」
二階の子供達の部屋はざわついていた。
「やっぱり、その真っ黒の格好した、水中眼鏡を付けた男がサンタだったのかね?」冬馬君が言った。
何故にこの時期に水中眼鏡?と言うか何故水中眼鏡なんだ?
「サンタって知ってたイメージより随分不気味な感じだったんだね」大喜も謎のサンタ情報に興奮気味である
「さすがの私もあれ見た時ギョッとしたもん(既にあれ呼ばわり)変質者だと思った、あれは怖くて確保出来ないよ」
「サンタクロースはあの赤い帽子に定番のあの赤い服着てると思ったら、とんでもなかった。黒いウエットスーツに水中眼鏡つけてんだもん、世の中の勘違いには驚いたわ」きみ子は自身の見たサンタの正体に衝撃を受けていた。
「恐ろしい」多網の一言である。
「それにしても、この手紙の名前なんか気になるんだよなぁ」冬馬君は自分の手紙の署名欄に書かれた名前が異様に気になっていた サンタクローサー。
きみ子が身震いする「えっ?サンタクロースって名前は世の中の人の勘違いだったんだよ、本当の名前はサンタクローサー、なんか悪魔の化身みたいな名前だね」やばいサンタである。
サンタクローサーの信用度は地より低く這って飛んでいた。
その発言を下の階で耳を澄まし聴いていたサンタクローサー。
馬鹿な、、、子供達の憧れの対象サンタクローサーがどうしてこんな言われようなんだ?君達のプレゼント置いたのは、何を隠そうこのサンタクローサーなんだよ。
大喜が「でもこの事、大人達に報告した方が良いんじゃないの?謎の怪人サンタクローサーとか言う変質者が部屋に出たって」
すると多網が「そしたら調べるために警察がオモチャ取って、持っていかれちゃう」
せっかく貰ったオモチャを取り上げられるのは嫌な子供達。
「大人達には内緒にしようか」と、きみ子。
謎の怪人逮捕より、オモチャの誘惑が勝った。
下の階でサーは真剣に考えている。
どうしたらサンタクローサーの好感度が上がるかを。
サーはハッとした「そうだ顎髭が付いてなかったからいけなかったんだ、だから変だったんだよ」
しかし、これに顎髭がついたら、怪人から格上げして、もう大怪人レベルである。
サーは子供達に気に入られる為、台所にお菓子を用意して顎髭をくっつけた。
「このサンタクローサー子供達に好かれて見せる」
ウエットスーツに水中眼鏡に顎髭を装着した大怪人はお菓子を並べたキッチンでポーズを決めていた。
「私は世界中の子供達に愛されるサンタクローサーだよーーーーーーーッ!!」
きっと世界中の子は泣くだろう。
化け物ーーーーーーーッと。
キッチンではまさにホラー映画さながら、サンタクローサーがキッチンを真っ暗にして椅子に座ってスタンバッている。
私はサンタクローサーだよーーーーーーーッ!!
子供達は下の階から異様な気配を感じていた「ねぇなんか下から気配感じない?」冬馬君が言った。
「確かに何か居るよ絶対」きみ子が何故か鼻をクンクンさせながら言っている。
「でもオカシイみんな寝てるはず」多網が自身の顔に懐中電灯をあてながら囁く
「じゃあまさか」
サンタクローサー!?
子供達は怖くなり一斉に布団に潜り込む ブルブル ブルブル
「でもさ、もしそのサンタクローサーとか言う奴を僕等が捕まえたら明日のニュースはきっと、子供達のお手柄、ついにサンタクロースの正体を掴むってなるよ」大喜が目を輝かす。
ブシュー 興奮して屁をぶっこいた多網、きみ子。
有名人になれる!!
「サンタクローサー捕まえる」
「オーーーーッ」
恐る恐る捕まえる為に下に降りて行く子供達
「なんか絶対に下に居るね」冬馬君が息を飲む。
「うん、得体の知れない者がいる」大喜が頷く
「みんな、本当に危ないと思ったら叫んでね、私が目にしたのは本当にヤバいオーラをかもしだしてたからさ」
きみ子のその発言に皆は息を飲んだ。子供達は下の階に降りて気配のする台所に向かっていた。
「真っ暗だね、怖いね」冬馬君が震えながら突然叫んだ「誰かいる」
ヒイイィィィーーーーッ焦った多網が電気をつけた。
パチッ
「ギョーーーーッ」電気の付いた瞬間子供達は一斉に叫びだす「なんじゃーあいつはーーーーーっ」
「ぎゃあああああっ」その声に驚きサンタクローサー
も叫んでしまう。
「あっ、なんだみんなか」
ナフキンまで付けて、顎髭にウエットスーツの水中眼鏡男は叫ぶ「メリークリスマサーーー」まさに悪夢である。
「ぎょわあああああああおいやーーわーーーあっ」
「みんな怖がらないで世界中のアイドル サンタクローサーだよ」
アイドルではない、悪魔である。
「なんじゃーーこの生物はーーー」大喜がひっくり返る。
冬馬君も「ヌオオおおおおワーワー変質者が多網のうちの台所に座ってるーーっ」
「みんな僕と一緒にテーブルを囲もう!楽しいよ」
貴様なんかと囲むかーーーーーっ!!
子供達はあまりの恐怖に一気に、二階にかけあがって行く。あれがサンタクロースの正体なら来年は来なくて良いよーっ。
「まっ、まってみんな僕は」サーは自分の正体を明かそうとしたがこらえた「サンタクローサーだよーーーーーーーッ」
「ヒィィーーーーッ」
もはやその名前を聞いて立ち止まる者はいない。
口裂け女も真っ青になるだろう程に自身の名前を轟かせた、サンタクローサーと言う大怪人。
一夜にして怪物達の仲間入りである。
部屋に逃げ込みドアを閉めた子供達
「多網鍵かけて、はやく」きみ子が凄まじい夜叉の様な顔で叫ぶ(これも結構恐い)。
内から外の化け物姿に、多網がテンパり鍵を中々かけられない(夜叉は内、サンタクローサーは外)節分か!
扉を必死に開け様とする、もう姿を隠すつもりは全くない自己主張の強いサンタクロース。その名もサンタクローサー!!
「ぎゃあああっ、入ってくるつもりだよ」
ガチャ
「あっ」
多網が鍵かけに成功
「みんな怖がらなくて良いよ、私はサンタクローサーだから」なんの説得力もない名前である。
「多網絶対開けちゃダメだよ罠だよ」冬馬君も大喜も必死である。
みんなは身体を寄せ合わせ布団にもぐっている。
「ヒィィーーーーッ」
ガチャ ガチャ
「開けてよー、怖くないよー」
そんな攻防がしばらく続くが、眠くなってきたサーは部屋に戻って行った。
シーーーンッ
「静かになったね」子供達は顔を見合わせる
「でも絶対に開けたら立ってるパターンだよ」サンタクローサー、もはやトラウマものである。
その日は、朝まで子供達は鍵をかけっぱなしだったそうな。
翌朝、サーからサンタクローサーは、サンタクロースから頼まれた自分だったと聞かされ、ようやく安心した子供達
だが子供達は思った
サンタさん、あなたは頼む人間を絶対に間違えた と。
こうしてクリスマスの珍事は幕を閉じた。
めでたし めでたし
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