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第一章 ムーン・ブル編
第65話 予感
平穏な俺は、クローゼットから椅子2脚とテーブルを用意する。元気な様子のケリーと向き合う形で着席する。
「宿のサービスも、タッチパネルから確認できるんですよ」
笑顔のケリーは、右手をタッチパネルに伸ばして話した。右手をテーブル上に移動させると同時にタッチパネルもテーブル上に移動する。
「こっちの森の宿のサービス一覧を押すと項目を確認できます。項目を押すと内容を確認できます」
「カッコいい」
「えっ?」
楽し気な様子のケリーは、サービス一覧を右の人差し指で押して話した。衝撃な俺は、思わずケリーの動作に見惚れて声を漏らしていた。人差し指を項目に移すケリーは、ピクリと反応する同時に声を疑問に漏らした。キョトンとする顔を俺に向ける。
「凄いな。手でパネルを動かすこともできるのか」
「そんな。このくらいは、直ぐにできるようになりますよ」
感動な俺は、ケリーを憧れの眼差しで見つめて話した。頬を赤く染めるケリーは、両手を前方に突き出して謙遜して話した。
「そうなのか? それなら楽しみだ」
「あとで、やり方をお話ししますね」
期待な俺は、目をやや見開くあとに俺も色々やれるようになりたいと話した。頬の赤いケリーは、笑顔で話した。
「続きですけど、項目の内容を上から順番に説明しますね」
「おっとそうだった」
平穏な様子のケリーは、明るく話した。失念な俺は、気持ちを切り替えて話した。
「フロントは、今は押しませんが、押すと一階の電話に繋がります。分からないことがある時には、遠慮せずに押してください。ついでですが、掃除が必要な時もフロントから電話してください。料理は、押して、この中から注文できます。注文した物は、あそこの転送機能付きのクローゼットの前にワゴンに載せた状態で届きます」
「ん?」
「ワゴンやお皿などを返却したい時は、同じ位置に戻したあとにこの返却のボタンを押してください。ドリンクも」
「ちょっと待ってくれ」
「はい」
明るい様子のケリーは、身振り手振りを交えながら料理を押して話した。違和感な俺は、思わずクローゼットの前方を確認したあとに首を傾けて声を疑問に漏らしていた。引き続きな様子のケリーは、返却を右の人差し指で示して話していた。困惑な俺は、右の手の平を見せて話した。話し中のケリーは、背筋を伸ばして返事を戻した。
「あそこに料理が転送されるのか?」
「はい」
「そうか」
「はい」
「そうか…」
「続けますね」
「はい」
冷静な俺は、クローゼットの前方を右の人差し指で示して疑問に尋ねた。背筋の伸びているケリーは、笑顔で返事を戻した。慎重な俺は、人差し指を戻して話した。笑顔のケリーは、益々の笑顔で話した。困惑な俺は、視線を落として話した。益々の笑顔のケリーは明るく話し、益々の困惑な俺は思わずテーブル上のどこかを見つめて返事を戻していた。
「ドリンクも同じです。デリバリーは、配達については料理やドリンクと同じですが、返却は使えないので注意してください。人を届けるサービスも使えないのでお願いします。宿のサービスはこんな感じです」
「人を届けるサービスが使えないってことは、探せば使えるのがあるってことか?」
「はい。大きな宿だとありますよ。お父さんが、うちは宿の値段も売りだからそこまでの機能は付けないんだよ、って言ってました」
明るい様子のケリーは、笑顔で話した。漠然な俺は、思わず眉をひそめて疑問に尋ねていた。笑顔のケリーは、クラカの物まねをして返事を戻した。
「似てるな~」
「いひ~」
感心な俺は、頬を緩めて話した。楽し気な様子のケリーは、得意な表情で話した。
「色々分かったよ。ありがとう」
「どういたしまして」
感謝な俺は、笑みを見せて話した。得意な様子のケリーも、笑みを見せて話した。
「ふう~」
休憩な俺は、思わず背もたれにもたれて息を吐き出しながら声を漏らしていた。顔をクローゼットに向ける。
(それにしても、転送機能付きのクローゼットか…。ドラえもんの押し入れより凄いな)
平穏な俺は、思わずドラえもんを思い出して頬を緩めて思考していた。しばしクローゼットを見つめる。
(もしかすると、この世界、ドラえもんを越えるかもな)
予感な俺は、思わず不敵な笑みを浮かべてこの世界はドラえもんの更に未来の世界かもしれないと思考していた。
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