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第2章 ヒーロー視点

5.意味知ってて送ってるんだけどな

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「レーヴィ殿下、シャルロット様お久しぶりでございます。お2人のダンスはやはり素晴らしいものですね。シャルロット様よろしければ私とも踊っていただけませんか?」

はぁ…
シャルに好意を寄せ声をかけてくるものが多い…

「お久しぶりです。ハーバート様。シャルロットは…」
「んっん!お久しぶりですわハーバート様。是非お願い致しますわ。」

僕以外と踊るシャルを見たくなくて断ろうとしてるのにね。
本当に気がつく様子がない。

しまった!
シャルが離れたから僕が囲まれた…
シャル以外に興味もないし彼女らにも貴族社会の見極めが必要で下手に相手をするわけにもいかない…
でも…

「あなたがたには悪いが私は…」


「あら?お疲れですか殿下?」
「疲れたと言うよりも不満が大きいかな?」

結局あの言葉で大多数はひいてくれたがそれでも数人はそれでも!となりかわすのが大変だった。

「まぁ!あれだけ見る目麗しい令嬢に囲まれて不満とは…私が近くにいるとその不満は大きくなるのではなくて?そもそもお忙しいはず・・の殿下が私の主席するパーティー全て出るなどひま…失礼。時間が足りているのですか?」

あぁ演技はいったか。
シャルは婚約破棄をさせようという感じになる時無意識なのか髪を耳にかける。
それが合図のように雰囲気が変化する。
でもその仕草がとても色っぽいからこういうとこでやるのはやめて欲しい。
僕の前だけにしてくれないかな?

「あなたが離れると不満が大きくなるんだけどね。それからあなたが出席するものが多いからとても忙しいよ。」

シャルに悪い虫がつかないか不安しかないんだよね。
それに忙しいのは事実で仕事や進めなきゃいけないことを頑張ってはいるけどパーティーが多くて少し滞っているからシーズンが終わったらやばいだろうな…

「あら?私だって社交くらいはまともに出来ましてよ?それに公爵令嬢としてこのような場に出席する必要性がありますからね。」

どういう解釈でそうなったのか…
シャルが僕にとる態度を他の人にしてないのは知ってるよ。

「そうですね。あなたはそういう人だもんね。自分の立場を理解してこの数に出席しながら仕事をこなすのはさすがだね。」

公爵が娘が手伝ってくれたと嬉嬉として語ってくれた。
見せてもらったらある派閥から出されるものよりずっと立派なものだった。

「勝手に納得されるのは結構ですが不服に思うのでやめて頂きたいですわね。殿下よりお褒めの言葉を頂けるなんて光栄ですわね。」

国を揺るがす悪女のような笑みだけどとても綺麗。
彼女の美しさをより引き立てるよう…
でもやはりかわいく笑いかけて欲しいな。
それにそういった美しいドレスも似合うけど可愛らしいものを着てくれないのかな?
出かけた時に無意識だろうが目で追っていたものはそういったものだっのになぜ着ないんだろう?
絶対似合うだろうに。


***


今まで何度も出かけた時見ていたドレスやアクセサリーを買ってあげようとしたのに止められた。
それすらさせてくれないんだよね。
婚約者に対する予算があるからそれからと考えて断ってるのかもしれないけど僕の資材からだから気にしなくていいのに。
大臣は予算が余り過ぎると言っていたけどそれは孤児院への寄付なったし…
そういえば花やお菓子なんかを贈ったら普通に受け取ってくれたんだよね。
花もお菓子も意味まで考えてそれらを贈っているんだけど…
意味を知ってはいるんだろうね。
少し前だけど…”こういったものは勘違いされてしまう可能性がありますのでやめたほうがいいのではないですか?このお菓子の意味など永遠の愛を誓うですわよ。なんでしたらマシュマロにしてくださらないですか?”
って言われたからね。
絶対マシュマロなんて贈らないから。
嫌いの意味があるものを贈るわけない。

はぁ…
僕だって傷つかないわけじゃないんだけど…

「ウォルター…何を贈れば喜んでくれると思う?」
「殿下からでしたら大体のご令嬢はお喜びいなるのでは?」
「それじゃあ君の婚約者に花でも贈ろうか。」
「彼女は除いてください。」
「冗談だよ。そんな怒らないでくれ、ただでさえ鬼やら氷と言われてるんだから。」
「ちなみに本題は?」
「君の妹に何を贈れば喜んでもらえるかな?」

ウォルターはシャルの兄、彼に聞けばいいものが分かるかもしれない。

「あれは長く一緒にいるのにいまだによくわかりません…でも3日ほど前に花ですか?届きましたよ。」
「届いたんだ。赤色33、白色3、桃色21、緋色11、紅色24、黒色9で合計101本の薔薇。」
「まさかそれぞれの本数にも意味が…」
「あるよ。全部愛の意味。」
「それで…」
「ん?どうかした?」
「本数と色を見て少し取り乱してましたよ。」

?!
ガタッ!

「いっ…!」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫…大丈夫だけどそれ本当?」
「え、えぇ。届いたものを確認しながら”違います。そんなわけありません。きっと新手の嫌がらせです。そうに決まってます。”とか呟いてました。」
「違くないのに……ドレスとかを贈ってもいいと思う?」
「変な意味は…」
「今の状況であるわけないよ。出かけたときにシャルが眺めているけど買ってあげようとしたら断られるけど贈ればもらってくれるかなって思っただけ。着てくれると思う?」
「変にまじめですから着ると思いますよ。そういう性格ですから。」
「そうなんだよ。僕からって理由じゃないんだよね…」
「で、贈るんですか?」
「見てみたいから贈ろうかなぁ。」


***
ちゃんと薔薇の色と本数の意味は調べました。
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