【R18】婚約者は私に興味がない【完結】

迷い人

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03.

20.王族の利益、子供達の失態 02

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「折り合いはつける。 だが、その言い方は止めろ。 また、犠牲に使うつもりか……」

「君の庇護下で管理すればいい。 やり過ぎないように見返す手伝いをすればいい。 上手く育てろ」

「言われずとも行うが……、どのような扱いをしていた? 無体な事をしていないだろうな。 ケガをした獣は手に負えるものではない」

「拘束し、鞭打ち、飯を抜かせる」

「ちょっと、待て」

「なんて事はしていないとも。 侯爵家の血統にそんな事をしたら、大惨事になりかねないからね」

 そう言って肩を竦める。

 貴族的素養とは、肉体的なチート。 既にそのギフトが表面化している以上、壊すか壊さないかは本人の意志、反省の度合いに頼る事になり余り意味がない。

 鞭打ち等の暴力的な罰則に関しては、そういう趣味を持つ者に任せている。 でなければ、精神的なストレスが大きくなり病に陥る。 とは言え暴力的な者に任せ、逆上されれば拘束を外し反撃にでるだろう。

 食事抜きは力を減退させるが、兼ね合いが難しい。 ギフトを維持するための食事を与えなければ、本人ではなくギフトの方が暴走しかねないからだ。

 ブラームは、空笑いをする。

「それに、スタール男爵家がいるのだから下手は出来ない。 金品だけでなく知恵も借りているからね。 とりあえず、懲罰房には入れてはあるが、罰らしい罰はあたえてはいない。 後は任せた」

「今、聞いたばかりだぞ。 外に出して平気か、調査し、馴染ませるための準備が必要だ」

 王太子の言動には、早く外に出してしまいたいと言う思いがありありと分かり、ブラームは逆に用心深い反応をする。

「で、坊ちゃん、嬢ちゃんたちの状況は?」

 コレは学園全体に向けた言葉。

「まぁ、何時もの恒例行事だ。 今回の生徒達はとりわけ若い子が多い事もあるせいか、生徒会に招いて使える子が殆どいない」

「あぁ……。 まぁ、何時ものだな……」

 災害時、民を避難させるために何かしているか? 冬の蓄えはどうしているのか? 年貢の徴収はどうしているか? ソレをどう有効活用しているのか? 他にも色々聞いて見て、新たな取り組みがあれば、他に汎用出来ないかと考える。

 美味しいお茶を淹れる者は多いが、ご機嫌取りにと持ち込む物の大半は、学園敷地内で手に入る物……王族による監修済みのものだ。 そこに個人のアイデア、何らかの理由が組み込まれていれば合格とされる。

 例えるならば、気温の変化への気遣いを加味する、精神状態に配慮した花を取り入れる、目に優しい美しいものを提案する等など。

 実際には難しい。

 学園に訪れるような貴族の子供であれば、家に使用人が居るのが当たり前。 配慮や気遣いは受ける側であって、提供する側ではない。 人の顔色を見るまでなれば、稀有な才能を持っていない限りは、多くの知識と経験を必要とする。

 だから、難しい。

 そして、難しいだけでなく、学園への入学から2か月ほどで、多くの人間が王族の前で大きな失態を行った。 それこそ生徒自身が許されたとしても、その失態は王族の前に顔をためらうには恥となる失態。

 王族の機嫌を取りたいがために、白状した一族の不正。

 ソレは王族にとって、国にとって最も大きな利益と言えるだろう。
 だが、それは生徒側からすれば失態でしかない。

 例え王族が許したと言ったとしても、無能と罵る側だった者が、罵られる者になるのだから……自分が嫌がらせを受ける側となるのでは? と、気がかりで仕方がないだろう。 今、学園内では、そんな者が多く存在している。
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