【R18】双子の妹を愛するナルシストな婚約者は、大切な妹の代わりに婚約者である私を悪魔公の元に嫁入りさせる

迷い人

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24.公爵家の日常 その2

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 クルト・クヴァンツ公爵は、陰鬱で化け物のような容姿だ。

 若く年の近い侍女達が、言葉を変え、遠まわしにそう告げる。

「だから、ノエル様も怖いと思って良いのですよ」
「不気味だと思っても良いのですよ」
「外見は、あぁですが使用人には優しい方ですし」
「まぁ、お会いしたのは初めてですが」
「仕事に煩くないわよね」
「お給料も良いですし、お休みもくれます」

「「「えぇ、良い旦那様ですとも!!」」」

 奇妙な慰めだと思った。
 そして、それが少し、キモチ悪く感じたのは秘密。



『今後どうしたい?』

 クルト公爵に聞かれた言葉。

 妻にと求められたが、それは公爵だけを見て決めるものではなく、今、話しをしている侍女達も含めての話だと私は考えているのです。 だから……私は彼女達の言葉に耳を傾ける

 ここまでの印象。

・消極的な態度でいれば人が干渉しないと言う訳ではない。
・欲しいものがあるなら、積極的に手に入れに行く必要はない。
・要求を通そうとするなら邪魔を排除し、入念に段取りをたてる必要はない。

 何の話かっていうと、大したことはありません。
 辺境における衣食住の問題です。

 辺境とは、まったく価値観の違う環境と考えるべきかしら? それとも、積極的に私を構おうとするのは、今だけ?

 そんなことを考えながら、私は忙しそうにドレスを縫いなおす侍女達に声をかけた。

「私にも何かすることがないかしら?」

「そうですね。 以前は何をなさっておいででした?」

「何を? とは?」

「朝起きて、歯を磨き、着替えて、食事をして、その後です。 どこの家でも、自分の娘が嫁ぎ先で困らないように手に職をつけさせるもの。 という意味の『何を』ということです」

 なんか、スッゴク考えながらお姉さんっぽい侍女が、優しい口調で説明してくれた。

「経理関係のお手伝いとか、領地の人のケガや病の治療。 それに、私がいるところには、薬草が育ちやすいと言う性質があるらしくて、なるべく領地を巡るようにと言われていました」

 そう告げれば、侍女頭がお姉さん侍女にこう伝えていた。

『私は席を外しますので、お疲れであらせられるノエル様が無理をなさらないよう気を付けてくださいませ』

 と……。

 だけど、何もしていないと言うのも手元が寂しくて、私はお姉さん侍女の一人に刺繍を習いながら、考えごとをする。

 今までであれば、1人考えに耽っていた。

 必要以上に声をかけるものがいなかったから。

 辺境伯の領地に住まう子が、病気になりソレを治した時。 その時の親子がお礼にきたのだけれど、親子とは会う事が許されなかった。 私がまだ子供だから、付け入られ、利用されては大変だから。 そんな理由……、当然、領地を巡る時も必ず護衛がつき、周囲との距離を保たれていた。

 でも、それって……。
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