呪われた狼皇子と出来損ないの侯爵令嬢

迷い人

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06.

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 低く、切羽詰まったような男の声。

 アイシャが視線を向ければ全裸の男性が覆いかぶさっていて慌てて逃げようとするが、その体は容易に押さえつけられた。

「俺の妻に必要なのは、俺が愛しているかどうかだ……他は何もいらない……」

 射るような視線と共に言われた言葉は、どこか泣きそうな感じがしてアイシャは戸惑う。 戸惑わずにいられなかった。

「あの……」

 何を言えば良いのか分からず、だからと言って無言でいる事もできず、口を開けば、唇が塞がれ、舌先が入り込んでくる。 乱暴に組み敷いているにもかかわらず、その口づけは甘く優しく刺激してくる。

 唾液を絡めるように舐められ、吸われれば、唇に牙があたる。 大きな手は、乳房を包み込み優しく刺激をしてきた。

「んっ、ぁ、どうしてこんなことを……」

「優しくしようとした。 優しくしてきたつもりだった。 でも、分かってくれなかったのはアイシャじゃないか!!」

 甘えるような、責めるような、どこか子供のような言葉を大人の男性に言わせたと思えば、罪悪感で胸が痛くなる。

「ごめんなさい」

「そんな言葉を聞きたかったんじゃない」

 そうして、優しく甘く唇が触れられた。

 舌で散々愛撫してきた身体を、今度は大きな手で同じように撫でてくる。 そのくすぐったさに逃げようとすれば、左手で、腕で、シッカリと抱きしめられ、包み込まれるように感じる肌が温かくて心地よく感じた。

「ぁ、」

「どうした?」

 耳元で甘く低く囁く声にゾクっとして、シーツを握りこめば、

「そんなに逃げたくなるほど嫌か?」

「ちがっ、気持ちよくて、どうすればいいのか……」

 言えば、キョトンと金色の瞳が見つめてきて、今も残されている尻尾の部分だけがブンブンと感情豊かに喜んでいて、私は思わず笑ってしまえば、マキシ皇子もまた困った様子で笑ってしまう。

「困らなくていい、任せてくれれば……許してくれれば、俺が良くするから」

 首筋から鎖骨にかけて、舌が這う。

 背を撫で、腋を撫で、腰を撫で、お腹を撫でられ、乳房が手の平で撫でられ、包み込まれ、硬くなっている先端が指先でつままれ軽く引っ張られた。

「んっゃぁあ、だめぇ、お願いもっと優しくしてぇ……」

「十分に優しいだろ?」

 先端を指の腹で押さえつけるように撫でられれば、アイシャの甘く高い声が響く。 その声を楽しむようにつままれ、捻られ、撫でられる。

「んっ、ゃっ、ぁんっ」

「いや? 辞めて欲しい?」

 手を離し、身体が離されれば、それはとても切なくて、縋りつくように両手を伸ばした。

「いやぁ~」

「嫌ばっかりだなぁ」

 笑いながら、右手で乳房を、乳首を弄り、反対の胸にチュッと口づけ、舌先でちろちろと舐め、チュッと吸い上げ、唾液を絡める。 左右の胸を交互に違った刺激が与えられ、お腹の中がジンジンとしてくる。

「狼さん、お腹の奥がジンジンしちゃうの」

 訴えられて、狼さんの動きが止まった。

「狼さん?」

「仕方のない子だ……」

 呆れたような声に、不安で顔をあげれば、ニヤリと笑う口元と目が楽しそうで、尻尾もゆらゆらと揺れていた。 両足の間に指先が触れれば、それだけで奥がきゅっと締め付けられたような感じになる。

「あぁ、こんなに濡らして」

「ごめんなさい」

「いや、嬉しい。 俺は喜んでいるんだ」

 ぬちゅりと音をたてながら、指が中にはいっていけば、肉の壁を押し広げる圧迫感が、苦痛のようで快楽のようで、

「キツイか?」

 キツイと訴えて止められてしまうのは切ないだろうと思えば、首を横に振っていた。 敏感な蕾も撫で触れられれば、頭の中が真っ白になり、中から熱いものがトロリと溢れるのが分かった。

「ぁっ、」

 飲み込まれた快楽の声を奪うかのように唇が奪われ舌が入り込む。 ピチャピチャと口内が、秘部が音を立てれば、狼さんは指を増やし、ユックリと中を押し広げ、肉の壁を刺激し、撫でていき、少しずつ指は速度を増して中を抜き差しし始めた。

「ぁ、ぁあ、んっ」

 指の動きにあわせ、甘い声が漏れ出てしまう。

 ぐちゅぐちゅに濡れるアイシャの中に入れられる指が、もう1本増やされ中を押し広げ、熱い液を掻きだし、水音をかき鳴らされる。 アイシャの首筋に舌が這い、甘く牙が当てられ、吸い上げられた。

「アイシャ」

「なっ、に、」

「熱……」

 心配そうな瞳で見つめられる。 荒い呼吸が、熱い身体が、愛撫によるものか、興奮状態による熱なのか分からないまま、このまま辞められるのは切なかった。

「狼さんが熱くしたの。 だから、もっと、沢山して」

「いけない子だ」

 甘く優しい口づけがされ、熱が溢れる陰部に、硬く大きさを増したものが押し当てられ、一気に容赦なく中をこすり、押し広げ押し入ってくる、奥まで強引に突きたてられた痛みに、アイシャが悲鳴をあげそうになるのを、狼さんは腕に噛みつかせ声を耐えさせた。

「んっ、ふぅっ」

 飲み込まれた声。

 噛みついてしまった罪悪感から、アイシャはマキシの腕を舐める。 その手がアイシャの髪を撫で、強く抱きしめ、奥をぐりぐりと刺激し押し付けていく。

「ぁっんんっ、気持ちいいよぉ」

 甘く熱に浮かされた目でアイシャがマキシを見つめれば、愛おしそうに目元に口づけ、そして中をかき混ぜるように熱を持った肉の棒が出し入れされる。

 ぐちゅぐちゅと水音が響き、肉を打つ音が響き渡る。

「ぁ、あっ、んっ」

 規則正しい呼吸の乱れに甘い声も乱れだし、アイシャは眩暈のような追い込まれた感覚に身体が持っていかれ、中を擦る熱を締め付けしぼりとるように痙攣が繰り返された。

「くっ……」

 眉間を寄せ、その刺激を耐えきったマキシは、達したばかりの身体に容赦なく刺激を与え、肉を打ち、押し付け、こね回す。 アイシャにとっては初めて与えられる未知の快楽、終わることなく与えられる快楽に身体は反応し、休むまもなく与えられる快楽は、少し前よりも今が気持ちよく、それが延々と与えられるようで、無意識で腰を押し当てるように腰を浮かし揺すっていた。

「ぁ、あ、んん、狼さん、狼さん、気持ちい、気持ちいいの」

「あぁ、俺も気持ちい。 中が熱くて……もう耐えられそうにない」

「んんっ、ぁ、私も、気持ち良くて壊れちゃう、ぁ、ダメ、もう」

「俺も」

 全ての快楽を与えるかのように、口づけられ、胸が揉まれ、先端が摘ままれ、奥深くに激しく打ちつけられ、熱い熱が注がれた。 アイシャは絶頂を迎え、弓反りになった身体中に快楽と言う電気が走ったかのような感覚に襲われたアイシャの中は、マキシの精を最後の一滴まで絞り取ろうとするかのように痙攣し、そしてアイシャはマキシの腕の中で意識を手離した。
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