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婚約
05.説明回的な?
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リーリヤは11歳の時、ディック・オークランス公爵の庶子として受け入れられ、公爵令嬢の地位を得た。
12歳の時の子?
と、怪しむ者もいたが、当時のディックは頻繁に王宮を抜け出し、花街周辺(を突き抜けるとリーリアの家に近かく、呪いが悪化した際に良く通っていた)に出入りしていたことを記憶していた者が多かった事から、
「戦場の悪魔付きは、その欲求が抑えられなかったのだろう」
そんな笑い者とされつつも、ディックはリーリヤを娘として受け入れたのだった。
リーリヤの家系は、生粋の魔法使いの家系。 その血には、当然ながらディックと同じ血等流れていないが、それは2人だけの秘密である。
秘密を守ろうとするなら、関わる人間は少ない方がいい。
リーリヤは幼い頃から曾祖母のお使いをし町の者達と交流を深めてきたため、その姿が周知されれば直ぐに大魔法薬師の孫とバレかねないと、ディックは直ぐにリーリヤを連れ南方の戦の絶えぬ僻地にあるオークランス領へと向かった。
ノッカラ国の国土の多くは、魔力の通り道である魔力脈が地中深く通っている。 そのため、大地や水に含まれる魔力は少なく、魔法の素質を持つ者は他国と比べて圧倒的に少ない。
魔法使いが魔法使いの家系にしか生まれないのは、リーリヤのように幼少期から魔法薬を飲ませ魔力量を増やすからに他ならない。
そして、ノッカラにとって一番の問題は、他国の民と比べても虚弱で死亡率が高いと言うこと。
それを補っていたのが、魔法薬師達であった。
彼等は独自の技術で魔力脈から魔力を取り出すことが出来るだけでなく、魔力を含まない植物本来の力に魔力を加える事で、効果の高い様々な魔法薬を作り出し、魔法使いの存在が無くとも魔法使いがいると同等の働きを可能としていた。
魔法薬の多くは、魔力を含まぬ植物を原料とするため、ノッカラの特産品として多くの富を生み出していたのだ。
だが、そんな魔法薬師達に人々は脅威を覚え、魔法薬師達の得る利益に嫉妬した。
「魔法薬師達が、貴族の地位と権力を奪おうとしている!!」
「その膨大な富を抱え込み国家転覆を考えている!!」
そんな噂を流しだした貴族は、拷問と甘言により、質の悪い魔法薬師達に自らの危険性を語らせ、
「同じ庶民なのに……」
そう嫉妬する者達は、魔法薬師の薬による被害をでっち上げた。
そして、国家レベルで魔法薬師狩りを行わせたのだ。
仇討を考えた魔法使い達の家族や弟子は返り討ちとなり、恐怖を覚えた者達は他国へと逃げ去り、今となっては魔法薬師の存在は公に確認されていない。
魔法薬師を失ったノッカラの現在。
日々衰退している。
各領主達……そして、巻き添えを食らった民たちは、悲惨な日々を送っていた。
魔法薬師として未登録だったリーリヤは、ディックに助けられ平和な日々を送っていた。 とは言え、他の魔法薬師と比べてと言う程度にだが……。
何しろ、ディックに与えられた南方の土地は酷い土地だった。
一面の岩の大地。
枯渇した魔力。
そこは、不毛の大地。
それでも、国境沿いの争いは日々激しく行われるのだから不思議である。
リーリヤはディックにこうお願いした。
「捕虜をね沢山欲しいの」
「何に使うんだ? 奴隷か?」
「違うよ。 ここの土地が欲しいから、交換する人質が欲しいの」
散歩がてらに作った地図をリーリヤが指させば、危ないからと散歩禁止にされてしまったが、ディックはリーリヤの望みをかなえた。
魔法薬師狩りを止められなかった彼の贖罪でもあった。
殺さぬ戦は、戦力を削ぎ取る事ができず不毛な戦いが続く。 だが、次々に土地を獲得すればリーリヤが喜ぶのだからとディックは戦った。
人質交換で、良い土地Get。
土地を取られた国は、土地を取り戻そうと攻めてきて、再び土地を提供する。
そんな日々が続いた。
リーリヤが選ぶ土地は、面積こそ狭いが最良の土地である。 それを利用し少しずつ豊かな土地を増やしていった。 リーリヤはひっそりと魔力干渉し続け、天然の魔力肥料を作れるシステムを構築し、オークランス領の収益を高めていった。
その秘密に、多くの貴族・王族達は興味を持つのも当然だろう。
庶民の娘
悪魔の娘
そう馬鹿にしながらも、社交界デビューもしていないリーリヤを、独占しようと様々な貴族が接触してきた。
「全部無視!! 人を馬鹿にしておいてよく言うわ」
なんて思っていても、それを口にすればディックの評価を落とすからと、忙しいからと、未だ礼儀を知らないからと、それらしい言い訳を付け断っていた。
だが、流石に王妃様から気遣いのこもった手紙と共に招待をされれば断る事は難しかった。
『突然に公爵家の令嬢となった貴方には辛い事も多い世界でしょう。 留守がちな公爵とは違い、私であれば貴方の力になって差し上げる事も、社交界に必要な知識、礼儀を教えて差し上げる事ができます』
私は庶民として育ったから。
私の悪い噂で王妃様にご迷惑をかけたくないから。
そんな言い訳もつきかけた頃、
『陛下も殿下も、観劇を好まないのでご一緒してくれませんか?』
陛下と言う文字に、あぁこの人は陛下からの命令を受けているのかもしれない。 そう思えば王妃からの誘いのうちに出向くのが良いだろうと抵抗を諦め、リーリヤは王都へと出向いた。
そうして時の王妃に認められた私リーリヤ・オークランスは、王太子妃候補の1人となり王妃から直接教育を受ける事となった。
大魔法薬師が厳しく育てた娘であるリーリヤが、その聡明さにおいて貴族の娘に負ける等と言う事は無いが、1度たりと王太子妃の地位等望んだ事などなく、公爵様に恥をかかせない程度に手を抜いていた……つもりだった。
なのに、まさか王太子との婚約が決まるとは……。
12歳の時の子?
と、怪しむ者もいたが、当時のディックは頻繁に王宮を抜け出し、花街周辺(を突き抜けるとリーリアの家に近かく、呪いが悪化した際に良く通っていた)に出入りしていたことを記憶していた者が多かった事から、
「戦場の悪魔付きは、その欲求が抑えられなかったのだろう」
そんな笑い者とされつつも、ディックはリーリヤを娘として受け入れたのだった。
リーリヤの家系は、生粋の魔法使いの家系。 その血には、当然ながらディックと同じ血等流れていないが、それは2人だけの秘密である。
秘密を守ろうとするなら、関わる人間は少ない方がいい。
リーリヤは幼い頃から曾祖母のお使いをし町の者達と交流を深めてきたため、その姿が周知されれば直ぐに大魔法薬師の孫とバレかねないと、ディックは直ぐにリーリヤを連れ南方の戦の絶えぬ僻地にあるオークランス領へと向かった。
ノッカラ国の国土の多くは、魔力の通り道である魔力脈が地中深く通っている。 そのため、大地や水に含まれる魔力は少なく、魔法の素質を持つ者は他国と比べて圧倒的に少ない。
魔法使いが魔法使いの家系にしか生まれないのは、リーリヤのように幼少期から魔法薬を飲ませ魔力量を増やすからに他ならない。
そして、ノッカラにとって一番の問題は、他国の民と比べても虚弱で死亡率が高いと言うこと。
それを補っていたのが、魔法薬師達であった。
彼等は独自の技術で魔力脈から魔力を取り出すことが出来るだけでなく、魔力を含まない植物本来の力に魔力を加える事で、効果の高い様々な魔法薬を作り出し、魔法使いの存在が無くとも魔法使いがいると同等の働きを可能としていた。
魔法薬の多くは、魔力を含まぬ植物を原料とするため、ノッカラの特産品として多くの富を生み出していたのだ。
だが、そんな魔法薬師達に人々は脅威を覚え、魔法薬師達の得る利益に嫉妬した。
「魔法薬師達が、貴族の地位と権力を奪おうとしている!!」
「その膨大な富を抱え込み国家転覆を考えている!!」
そんな噂を流しだした貴族は、拷問と甘言により、質の悪い魔法薬師達に自らの危険性を語らせ、
「同じ庶民なのに……」
そう嫉妬する者達は、魔法薬師の薬による被害をでっち上げた。
そして、国家レベルで魔法薬師狩りを行わせたのだ。
仇討を考えた魔法使い達の家族や弟子は返り討ちとなり、恐怖を覚えた者達は他国へと逃げ去り、今となっては魔法薬師の存在は公に確認されていない。
魔法薬師を失ったノッカラの現在。
日々衰退している。
各領主達……そして、巻き添えを食らった民たちは、悲惨な日々を送っていた。
魔法薬師として未登録だったリーリヤは、ディックに助けられ平和な日々を送っていた。 とは言え、他の魔法薬師と比べてと言う程度にだが……。
何しろ、ディックに与えられた南方の土地は酷い土地だった。
一面の岩の大地。
枯渇した魔力。
そこは、不毛の大地。
それでも、国境沿いの争いは日々激しく行われるのだから不思議である。
リーリヤはディックにこうお願いした。
「捕虜をね沢山欲しいの」
「何に使うんだ? 奴隷か?」
「違うよ。 ここの土地が欲しいから、交換する人質が欲しいの」
散歩がてらに作った地図をリーリヤが指させば、危ないからと散歩禁止にされてしまったが、ディックはリーリヤの望みをかなえた。
魔法薬師狩りを止められなかった彼の贖罪でもあった。
殺さぬ戦は、戦力を削ぎ取る事ができず不毛な戦いが続く。 だが、次々に土地を獲得すればリーリヤが喜ぶのだからとディックは戦った。
人質交換で、良い土地Get。
土地を取られた国は、土地を取り戻そうと攻めてきて、再び土地を提供する。
そんな日々が続いた。
リーリヤが選ぶ土地は、面積こそ狭いが最良の土地である。 それを利用し少しずつ豊かな土地を増やしていった。 リーリヤはひっそりと魔力干渉し続け、天然の魔力肥料を作れるシステムを構築し、オークランス領の収益を高めていった。
その秘密に、多くの貴族・王族達は興味を持つのも当然だろう。
庶民の娘
悪魔の娘
そう馬鹿にしながらも、社交界デビューもしていないリーリヤを、独占しようと様々な貴族が接触してきた。
「全部無視!! 人を馬鹿にしておいてよく言うわ」
なんて思っていても、それを口にすればディックの評価を落とすからと、忙しいからと、未だ礼儀を知らないからと、それらしい言い訳を付け断っていた。
だが、流石に王妃様から気遣いのこもった手紙と共に招待をされれば断る事は難しかった。
『突然に公爵家の令嬢となった貴方には辛い事も多い世界でしょう。 留守がちな公爵とは違い、私であれば貴方の力になって差し上げる事も、社交界に必要な知識、礼儀を教えて差し上げる事ができます』
私は庶民として育ったから。
私の悪い噂で王妃様にご迷惑をかけたくないから。
そんな言い訳もつきかけた頃、
『陛下も殿下も、観劇を好まないのでご一緒してくれませんか?』
陛下と言う文字に、あぁこの人は陛下からの命令を受けているのかもしれない。 そう思えば王妃からの誘いのうちに出向くのが良いだろうと抵抗を諦め、リーリヤは王都へと出向いた。
そうして時の王妃に認められた私リーリヤ・オークランスは、王太子妃候補の1人となり王妃から直接教育を受ける事となった。
大魔法薬師が厳しく育てた娘であるリーリヤが、その聡明さにおいて貴族の娘に負ける等と言う事は無いが、1度たりと王太子妃の地位等望んだ事などなく、公爵様に恥をかかせない程度に手を抜いていた……つもりだった。
なのに、まさか王太子との婚約が決まるとは……。
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