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03.快楽都市『デショワ』
17.それは私の憶測で…… 02
「理解者がいたので、孤独に落ちるなんて事はありませんでしたが、やはり気分の良いものではありませんでしたわ……。 なので、あの方と縁を切れるなら、追放万歳!! と言うのが本音でしたの」
「貴方の婚約者は、その母親ではなく当主だろ?」
「当たり前です。 おかしなことをおっしゃるのですね」
「なら、母親に言われて言う事をきくというのは、どうなんだ? そういう時は、本人同士の考えが一番大切だろう?」
「大丈夫ではないでしょうか? 偉い人に勧められた婚約で、私達自身は敵対関係にありましたから」
「はっ?! いっ? ではなく……。 その、えっと……だな、婚約者として側にいれば多少は情もあったのだろう?」
「だから!! 婚約はしていませんわ。 悪い方ではないのでしょうけど……その、ご当主様は、私の嫌いな女性にとても似ていらっしゃって……。 見た目が全てではない。 分かっていても、どうにも受け付けないと言いましょうか」
「えっと……。 なんか、外から良い匂いがするけど、屋台かな? ちょっと買ってきましょうかねぇ……」
そう言って逃げようとするサージュの腕をユーグはガッシリと捉えた。
「話は、終わっていないぞ。 ここまで聞いておいて放棄するのは無責任だろう……」
なんとも言えない気配、いや、明らかに八つ当たりと書かれたユーグの気配が、サージュに襲い掛かろうとしていた。
「ぁ~~、えっと……。 そうだ、そう言えば、どうして、君は、こんなところにいるんですか?」
「私の憶測でしかありませんが……」
私は説明した。
ラシェルの作り出す魔力糸、そしてソレを術式紋章にする事で、布製の魔法道具として使える。 それは魔道具に匹敵するアイテムでありながら、生産コストが恐ろしく低く、大きな利益を生み出していた。 男達が戦争に出向いている間の生活や、戦争物資の捻出をするだけの金銭を生み出すほどの。
世の中には、私を金の卵だと考える人がいるからでしょうか? だから私は殺されない。条件が揃えば手に入れよう。 そんな思いがあったのではないでしょうか? ここで、男性と行為をもってしまえば、少なくとも高位貴族家当主の正妻にはつけませんから。
貴族当主の正妻は、処女性ありき。 他の男に抱かれてしまえばユーグの正妻となる事はない。 なったとしても側室である。
そこに他の男と関係を持った私への絶対的な反発心と、彼を愛する女性が揃えば、私は完全に用なしとなり、行く先の無い私を拾う誰かは、私に多大なる恩義を売りつけ、私の能力を金銭にかえる……のかもしれない。
こんな感じで、
「えっと、あくまで私の憶測で、憶測なのです……おこら、ないで」
「貴方に、怒るわけないじゃないですかぁ~」
向けられる笑顔が怖いんですけど!!
「ぇっと、でも、怒ってます?」
「怒っているとするなら、貴方を虐めた奴に対して……なので、安心してください」
ふつふつとした沸騰寸前の気配を感じたり感じなかったりして、私はおろおろすれば、にっこりと黒髪の男性は笑って見せるが……。
怖い……。
サージュは苦笑しながら、話に割って入った。
「お嬢さんが怯えているじゃないですか、とりあえず気を静めて下さい。 と、言うか……。 カワイイ女の子を抱っこすると、怒りも収まると思うんですけど? どうでしょう?」
「ぇっ?」
提案に対し、私はドン引きって顔を反射的にしてしまいそうになる。 だが、ギリギリ耐えた!! だって、そもそも、私は性を売る店に商品としている訳で、目の前の人達はありえないほどの高い金銭を支払っていて……契約はそこで成立している訳で……。 そういう目的で、目的で、目的で……。
頭の中がぐるぐるぐるぐる。
「と、とりあえず、あ、握手から?」
いや、普通ならそんな事通用する訳ないのは分かってますよ? そう言う意味では奇跡ですよね?
差し出した手に、黒髪の男性の手が重ねられた。
ただ、それで終わるわけも無かったと言うか、言うか……。 私は徐々に追い詰められることになるのだ。
「貴方の婚約者は、その母親ではなく当主だろ?」
「当たり前です。 おかしなことをおっしゃるのですね」
「なら、母親に言われて言う事をきくというのは、どうなんだ? そういう時は、本人同士の考えが一番大切だろう?」
「大丈夫ではないでしょうか? 偉い人に勧められた婚約で、私達自身は敵対関係にありましたから」
「はっ?! いっ? ではなく……。 その、えっと……だな、婚約者として側にいれば多少は情もあったのだろう?」
「だから!! 婚約はしていませんわ。 悪い方ではないのでしょうけど……その、ご当主様は、私の嫌いな女性にとても似ていらっしゃって……。 見た目が全てではない。 分かっていても、どうにも受け付けないと言いましょうか」
「えっと……。 なんか、外から良い匂いがするけど、屋台かな? ちょっと買ってきましょうかねぇ……」
そう言って逃げようとするサージュの腕をユーグはガッシリと捉えた。
「話は、終わっていないぞ。 ここまで聞いておいて放棄するのは無責任だろう……」
なんとも言えない気配、いや、明らかに八つ当たりと書かれたユーグの気配が、サージュに襲い掛かろうとしていた。
「ぁ~~、えっと……。 そうだ、そう言えば、どうして、君は、こんなところにいるんですか?」
「私の憶測でしかありませんが……」
私は説明した。
ラシェルの作り出す魔力糸、そしてソレを術式紋章にする事で、布製の魔法道具として使える。 それは魔道具に匹敵するアイテムでありながら、生産コストが恐ろしく低く、大きな利益を生み出していた。 男達が戦争に出向いている間の生活や、戦争物資の捻出をするだけの金銭を生み出すほどの。
世の中には、私を金の卵だと考える人がいるからでしょうか? だから私は殺されない。条件が揃えば手に入れよう。 そんな思いがあったのではないでしょうか? ここで、男性と行為をもってしまえば、少なくとも高位貴族家当主の正妻にはつけませんから。
貴族当主の正妻は、処女性ありき。 他の男に抱かれてしまえばユーグの正妻となる事はない。 なったとしても側室である。
そこに他の男と関係を持った私への絶対的な反発心と、彼を愛する女性が揃えば、私は完全に用なしとなり、行く先の無い私を拾う誰かは、私に多大なる恩義を売りつけ、私の能力を金銭にかえる……のかもしれない。
こんな感じで、
「えっと、あくまで私の憶測で、憶測なのです……おこら、ないで」
「貴方に、怒るわけないじゃないですかぁ~」
向けられる笑顔が怖いんですけど!!
「ぇっと、でも、怒ってます?」
「怒っているとするなら、貴方を虐めた奴に対して……なので、安心してください」
ふつふつとした沸騰寸前の気配を感じたり感じなかったりして、私はおろおろすれば、にっこりと黒髪の男性は笑って見せるが……。
怖い……。
サージュは苦笑しながら、話に割って入った。
「お嬢さんが怯えているじゃないですか、とりあえず気を静めて下さい。 と、言うか……。 カワイイ女の子を抱っこすると、怒りも収まると思うんですけど? どうでしょう?」
「ぇっ?」
提案に対し、私はドン引きって顔を反射的にしてしまいそうになる。 だが、ギリギリ耐えた!! だって、そもそも、私は性を売る店に商品としている訳で、目の前の人達はありえないほどの高い金銭を支払っていて……契約はそこで成立している訳で……。 そういう目的で、目的で、目的で……。
頭の中がぐるぐるぐるぐる。
「と、とりあえず、あ、握手から?」
いや、普通ならそんな事通用する訳ないのは分かってますよ? そう言う意味では奇跡ですよね?
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ただ、それで終わるわけも無かったと言うか、言うか……。 私は徐々に追い詰められることになるのだ。
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