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20.孤独に憂う
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私への接触がなぜ公爵家の謀反に繋がるのか? 令嬢自身が語ってはいたけれど、その渦中に自分が置かれる事で、私は混乱を覚えた。
「何が、あったんですか? 彼女は、ただ私の世話をやきたい、仲良くしたいと言っていただけですよね? 確かに鬱陶しくはありましたけど!」
「リエル、落ち着いてください」
そっと抱きしめられる腕に私はすがりつく。
「リエルが気に病むことなど、何もありませんよ。 彼女は自らが王家であると二心を抱いたのです。 ソレは国を混乱させる行為なのですから、罰を受けるのは当然です」
「でも!! 私がいなければ、彼女はそんなことを、んっぐ……」
唇が強引に塞がれ、舌が口内へと割りいってくる。 甘く優しく口内を撫でるように舐められる。 情欲を誘うには少しばかり足りない、どちらかと言うと親鳥が雛鳥に餌を与えるような感じの口づけだった。
「落ち着きましたか?」
「違った意味で、落ち着かなくなりそう」
ニッコリとゼルの口元が微笑んだ。
「私の幸福を否定するようなことは言わないでください」
甘く、だけど悲しい色を含んだ囁きに、私は少し胸が痛くなった。
「ごめんなさい」
「そこは、ゴメンナサイではなくて……私に対する愛を語ってくれると嬉しいのですが?」
「……ゼル」
「はい」
「お帰りなさい」
「ただいま」
「寂しかったよ」
不安と混乱で私の声は泣きそうな声になれば、ゼルは一度私を胸に抱き、くすぐるように、触れるだけの口づけを繰り返す。
「好きです」
ゼルは、切羽詰まった声で言葉にしながら、口づけの合間に少し深めの呼吸を繰り返していた。
「可愛い、私の大切な人」
長い指で私の頬をくすぐり、甘く囁く。
「ゼル様……昼間から人目をはばからずそのような行動はお控えください」
淡々とした口調で、横合いからメイド長アニーが言えば、いっきに頭が冷えたとばかりにゼルは大きな溜息をつき、私を渡すまいと隠すように抱きしめてくる。
「子供ですか……大人しくリエル様を下に降ろしなさいませ」
たじろぐゼルに、私は驚く。
「えっと、私は別に嫌ではないわ」
「そういう問題ではありません。 良識の問題なのです。 力があるからこそ、理性が大切なのですよ。 コレから共に生きるリエル様にも、ゼル様が力に溺れぬよう、心を律していただく必要がございます」
墓穴?
そして、私とゼルは忙しそうにしている王様と宰相さんを横目に、メイド長アニーの説教を受けた。
説教から解放され散歩を再開したのは1時間後のことである。 今度はゼルと2人きりでの散歩。 と言いたいところですが……実際には遠巻きに沢山の人が見ていることには気付くわけで落ち着かない。 それでも、さっきまでの機会があれば話しかけてやろう、接触してやろうと言う熱気が無い分、かなり気楽ではあるのですがね……。
「ゼル……」
「なんですか?」
「さっきの、公爵令嬢のようなことを考えている人って、別にもいるのかな?」
周囲の気配を思って私はゼルに聞く。
「そうですねぇ……彼女のように都合の良い言い訳を整えている人は、いないでしょうけど……私に王位を奪えと考えている人であれば、もっと大勢いるのではないでしょうか?」
そんなに素っ気なく言えるような内容なのだろうか?
「それって……」
「私は人に恐怖を与え、人の脅威となりますが、私自身が政治に介入することはありませんから。 私を王に据えれば、自らが国を操る真実の王となれる。 ぐらいに考えているのでしょうね」
コロコロと笑うようにゼルは言う。
「政治に介入しないの?」
「面倒ですから。 それに政治に参加しなくても、これでも結構色々な仕事を押し付けられているんですよ?」
拗ねたように言われれば、可愛いなんて思ってしまった。 会話の内容はアレなのに、不思議なものだ。 私にもこの力を持ち人達の鈍感さがうつったのでしょうか?
ゼルは私の歩調に合わせてユックリと歩いていた。
些細な心遣いが、ゼルの優しさを感じて嬉しい。
それでも、本当は運んだ方が早いとか思っているんだろうなぁ……とか思ってゼルを見上げれば、嬉しそうに口元が微笑んでいて、私も微笑み返す。
ゼルは、膨大な力を持つ割りに普通だ。
むしろ、王様の方が確実にオカシイ。
なんて、王様本人の前でいったことがある。
『大量の加護を持っていてマトモな訳ないだろう。 嫌われたくないからマトモを演じているだけだ』
脅かすように王様はニヤニヤ笑いながら、私に言っていたのだけど、少し鈍いところがあるようだけど、やっぱりゼルは普通だと私は思った。
王様は、ゼルの不在の間、いろんな話を聞かせてくれた。
それは、アニーも一緒で事あるごとにゼルの危険性を説いていた。
『それは、側によるなと言う事ですか?』
私が問えば、二人とも違うと言う。 ただ、事実を知って欲しいのだと。 ついさっきもそうだった。 二人での散歩を許可したアニーは、私とゼル、それぞれに念を押したのだ。
私には……、ゼルはさっきの人達よりもずっと恐ろしい存在なのだと。
ゼルには、私はあの程度で怯えるようなカヨワイ存在なのだと。
「ねぇ、ゼル」
「なんでしょうか?」
「もし、さっきの状況で、王様や他の人達がいなかったらゼルはどうしたの?」
「敵は排除します。 変に慈悲を見せても鬱陶しいだけですし、リエルに傷をつけられてもイヤですからね。 容赦をする気はありません。 それで……公爵令嬢は、公爵家に送り返します」
「思ったより普通だった……やっぱり従兄妹だと情もあるのかな?」
私が笑いながら言えば、穏やかにゼルは笑い返す。
「まさか、公爵はですね、とてもダイヤと言う鉱石が好きな方なんですよ」
「そうなの?」
突然に何の話なのだろうか? 私は首を傾げた。
「なので、彼女をダイヤに変質させて綺麗に飾りつけをし、公爵に送らせていただきます。 そうすれば、ソレを見るたびに私の大切なものに手を出すことの意味を知ることになるでしょう」
「ぇ……」
「どうかしましたか?」
穏やかな声と微笑み。 その瞳は相変わらずサングラスに隠され見えないけれど、だからこそ恐怖を感じた。 無邪気に生物をダイヤに変えることができるんだ。 凄いねと喜び、美しい生花の髪飾りをダイヤに変えて欲しい等と言えるはずがなかった。
そして、その後、豊穣の加護を持つ者と話をする機会を得たのですが……ゼルが気にかかって、豊穣と言う加護について詳しく聞くことも出来ず、今は王様の執務室へと戻ってきている。
「どうした? 疲れ切っているようだが? 鬱陶しければ離れるように言っていいんだぞ?」
私は、ソファに深く座るゼルに、人形のように抱きかかえられ、撫でられ、匂いをかがれ、懐かれており、ソレを見た王様が呆れ苦笑交じりにいったのだ。
ちなみに宰相さんは見えてないふりをしている。
「少し、くすぐったいだけだから、別に構わないのですが……」
「ですが?」
「楽しいのかな? と」
チラリとゼルを見れば、柔らかな声で彼は言う。
「幸せを嚙みしめています」
「誰かの不幸のもとで得る幸せは、いつかは破綻するぞ」
王様の言葉。
「なぜ、リエルが嫌がっていると言う前提でいうんですか! 陛下は意地悪だ……」
拗ねたような言いよう。
恐怖に近寄る事すら恐れられていたゼルを育てたのが王様とアニーなのだから、仕方がないと言えば仕方がないのかもしれないが、子供のような人間らしい様子に私は安堵を覚えた。
「リエル、好きですよ」
耳元に囁かれるのがくすぐったい。
「私も好きではあるのですが!!」
「ぇ、なぜ、そんな反応?」
「人前で恥ずかしいです」
「それは、人のいない場所に行きたいと言うお誘いですか?」
なんだかエア的な尻尾が見えたような気がした……。
「オマエは……そんなにまとわりついてはリエルも疲れるだろう。 騎士団でも鍛えてこい」
「戻ったらお休みしていいと言っていたではありませんか!!」
「休みは明日からだ!! ほら、行ってこい!!」
そうして、王様はゼルを追い出し……私の憂いを聞きだした。 だけど……私の恐怖は理解されることは無かった。 それも、仕方がないのかもしれない、ゼルの最も身近な存在が王様なのだから。
私は孤独に憂う。
「何が、あったんですか? 彼女は、ただ私の世話をやきたい、仲良くしたいと言っていただけですよね? 確かに鬱陶しくはありましたけど!」
「リエル、落ち着いてください」
そっと抱きしめられる腕に私はすがりつく。
「リエルが気に病むことなど、何もありませんよ。 彼女は自らが王家であると二心を抱いたのです。 ソレは国を混乱させる行為なのですから、罰を受けるのは当然です」
「でも!! 私がいなければ、彼女はそんなことを、んっぐ……」
唇が強引に塞がれ、舌が口内へと割りいってくる。 甘く優しく口内を撫でるように舐められる。 情欲を誘うには少しばかり足りない、どちらかと言うと親鳥が雛鳥に餌を与えるような感じの口づけだった。
「落ち着きましたか?」
「違った意味で、落ち着かなくなりそう」
ニッコリとゼルの口元が微笑んだ。
「私の幸福を否定するようなことは言わないでください」
甘く、だけど悲しい色を含んだ囁きに、私は少し胸が痛くなった。
「ごめんなさい」
「そこは、ゴメンナサイではなくて……私に対する愛を語ってくれると嬉しいのですが?」
「……ゼル」
「はい」
「お帰りなさい」
「ただいま」
「寂しかったよ」
不安と混乱で私の声は泣きそうな声になれば、ゼルは一度私を胸に抱き、くすぐるように、触れるだけの口づけを繰り返す。
「好きです」
ゼルは、切羽詰まった声で言葉にしながら、口づけの合間に少し深めの呼吸を繰り返していた。
「可愛い、私の大切な人」
長い指で私の頬をくすぐり、甘く囁く。
「ゼル様……昼間から人目をはばからずそのような行動はお控えください」
淡々とした口調で、横合いからメイド長アニーが言えば、いっきに頭が冷えたとばかりにゼルは大きな溜息をつき、私を渡すまいと隠すように抱きしめてくる。
「子供ですか……大人しくリエル様を下に降ろしなさいませ」
たじろぐゼルに、私は驚く。
「えっと、私は別に嫌ではないわ」
「そういう問題ではありません。 良識の問題なのです。 力があるからこそ、理性が大切なのですよ。 コレから共に生きるリエル様にも、ゼル様が力に溺れぬよう、心を律していただく必要がございます」
墓穴?
そして、私とゼルは忙しそうにしている王様と宰相さんを横目に、メイド長アニーの説教を受けた。
説教から解放され散歩を再開したのは1時間後のことである。 今度はゼルと2人きりでの散歩。 と言いたいところですが……実際には遠巻きに沢山の人が見ていることには気付くわけで落ち着かない。 それでも、さっきまでの機会があれば話しかけてやろう、接触してやろうと言う熱気が無い分、かなり気楽ではあるのですがね……。
「ゼル……」
「なんですか?」
「さっきの、公爵令嬢のようなことを考えている人って、別にもいるのかな?」
周囲の気配を思って私はゼルに聞く。
「そうですねぇ……彼女のように都合の良い言い訳を整えている人は、いないでしょうけど……私に王位を奪えと考えている人であれば、もっと大勢いるのではないでしょうか?」
そんなに素っ気なく言えるような内容なのだろうか?
「それって……」
「私は人に恐怖を与え、人の脅威となりますが、私自身が政治に介入することはありませんから。 私を王に据えれば、自らが国を操る真実の王となれる。 ぐらいに考えているのでしょうね」
コロコロと笑うようにゼルは言う。
「政治に介入しないの?」
「面倒ですから。 それに政治に参加しなくても、これでも結構色々な仕事を押し付けられているんですよ?」
拗ねたように言われれば、可愛いなんて思ってしまった。 会話の内容はアレなのに、不思議なものだ。 私にもこの力を持ち人達の鈍感さがうつったのでしょうか?
ゼルは私の歩調に合わせてユックリと歩いていた。
些細な心遣いが、ゼルの優しさを感じて嬉しい。
それでも、本当は運んだ方が早いとか思っているんだろうなぁ……とか思ってゼルを見上げれば、嬉しそうに口元が微笑んでいて、私も微笑み返す。
ゼルは、膨大な力を持つ割りに普通だ。
むしろ、王様の方が確実にオカシイ。
なんて、王様本人の前でいったことがある。
『大量の加護を持っていてマトモな訳ないだろう。 嫌われたくないからマトモを演じているだけだ』
脅かすように王様はニヤニヤ笑いながら、私に言っていたのだけど、少し鈍いところがあるようだけど、やっぱりゼルは普通だと私は思った。
王様は、ゼルの不在の間、いろんな話を聞かせてくれた。
それは、アニーも一緒で事あるごとにゼルの危険性を説いていた。
『それは、側によるなと言う事ですか?』
私が問えば、二人とも違うと言う。 ただ、事実を知って欲しいのだと。 ついさっきもそうだった。 二人での散歩を許可したアニーは、私とゼル、それぞれに念を押したのだ。
私には……、ゼルはさっきの人達よりもずっと恐ろしい存在なのだと。
ゼルには、私はあの程度で怯えるようなカヨワイ存在なのだと。
「ねぇ、ゼル」
「なんでしょうか?」
「もし、さっきの状況で、王様や他の人達がいなかったらゼルはどうしたの?」
「敵は排除します。 変に慈悲を見せても鬱陶しいだけですし、リエルに傷をつけられてもイヤですからね。 容赦をする気はありません。 それで……公爵令嬢は、公爵家に送り返します」
「思ったより普通だった……やっぱり従兄妹だと情もあるのかな?」
私が笑いながら言えば、穏やかにゼルは笑い返す。
「まさか、公爵はですね、とてもダイヤと言う鉱石が好きな方なんですよ」
「そうなの?」
突然に何の話なのだろうか? 私は首を傾げた。
「なので、彼女をダイヤに変質させて綺麗に飾りつけをし、公爵に送らせていただきます。 そうすれば、ソレを見るたびに私の大切なものに手を出すことの意味を知ることになるでしょう」
「ぇ……」
「どうかしましたか?」
穏やかな声と微笑み。 その瞳は相変わらずサングラスに隠され見えないけれど、だからこそ恐怖を感じた。 無邪気に生物をダイヤに変えることができるんだ。 凄いねと喜び、美しい生花の髪飾りをダイヤに変えて欲しい等と言えるはずがなかった。
そして、その後、豊穣の加護を持つ者と話をする機会を得たのですが……ゼルが気にかかって、豊穣と言う加護について詳しく聞くことも出来ず、今は王様の執務室へと戻ってきている。
「どうした? 疲れ切っているようだが? 鬱陶しければ離れるように言っていいんだぞ?」
私は、ソファに深く座るゼルに、人形のように抱きかかえられ、撫でられ、匂いをかがれ、懐かれており、ソレを見た王様が呆れ苦笑交じりにいったのだ。
ちなみに宰相さんは見えてないふりをしている。
「少し、くすぐったいだけだから、別に構わないのですが……」
「ですが?」
「楽しいのかな? と」
チラリとゼルを見れば、柔らかな声で彼は言う。
「幸せを嚙みしめています」
「誰かの不幸のもとで得る幸せは、いつかは破綻するぞ」
王様の言葉。
「なぜ、リエルが嫌がっていると言う前提でいうんですか! 陛下は意地悪だ……」
拗ねたような言いよう。
恐怖に近寄る事すら恐れられていたゼルを育てたのが王様とアニーなのだから、仕方がないと言えば仕方がないのかもしれないが、子供のような人間らしい様子に私は安堵を覚えた。
「リエル、好きですよ」
耳元に囁かれるのがくすぐったい。
「私も好きではあるのですが!!」
「ぇ、なぜ、そんな反応?」
「人前で恥ずかしいです」
「それは、人のいない場所に行きたいと言うお誘いですか?」
なんだかエア的な尻尾が見えたような気がした……。
「オマエは……そんなにまとわりついてはリエルも疲れるだろう。 騎士団でも鍛えてこい」
「戻ったらお休みしていいと言っていたではありませんか!!」
「休みは明日からだ!! ほら、行ってこい!!」
そうして、王様はゼルを追い出し……私の憂いを聞きだした。 だけど……私の恐怖は理解されることは無かった。 それも、仕方がないのかもしれない、ゼルの最も身近な存在が王様なのだから。
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