10 / 36
前編
10
しおりを挟む
時は遡る。
私が海に落とされる前まで……。
獣人奴隷売買組織が数年ぶりに領内の貿易港で幅を利かせていると言う話だった。
彼等は、獣人が住まう大陸から獣人を買い取り、攫い、奴隷船でやってくる。 レイダー領には国内でも最大級の貿易港を抱え、北方の要とされているため、奴隷商人達はレイダー領に拠点を所有したがるし、かつては獣人奴隷の巨大売買組織の拠点が存在していた。
ホリーが初めて獣人奴隷だった黒虎のルカと白狼のブランを購入したのは、8年前、10歳の時。 その後も、気に入った子、役に立つ子を買い取っていたけれど、それでは奴隷となった者達が救われない事は理解していた。
だから……私は獣人達自身に獣人を救うために使った。 厳しい取り締まりを行い5年以上の間は奴隷売買の噂を耳にする事すらなかったのだ。
ブレンダが亡くなった事で、取り締まりが緩くなったと彼等は考え、そして行動したのでしょうか? そんな場所に、わざわざ私が出向いて行ったのは、当然、物見遊山等ではありません。
私が出向いた理由、それは裁判制度の簡略化。
奴隷売買を行っている者達は、膨大な金銭を左右できる者、権力を持つ者、人脈を持つ者な訳で、獣人差別が激しいこの国で、獣人達がそのような人達を処罰する事は出来ない。 すれば、相手の悪行に関係なく獣人が悪いと決めつけられる。
だから、私が出向き
『あなた、死刑ですわ』
と、直接命じなければいけない。 かなり横暴ですが、大きな権力と責任を負う公爵家当主の特権と言えるでしょう。
私が奴隷商人と思われる連中に捕まった理由……なんて事はありません。 最初から私と獣人達が出て来る事を配慮し計画が練られていたから。
今まで負けなしだったから……油断していましたわ。
今回のミス。
1、 獣人対策がなされていた。
主に匂いを混乱させ、獣人に対応できる身体能力を持つ者を配備、立体を使った逃亡ルートが予定されていた。 私を連れた者が通り過ぎた後に、巨大な荷運び用の木箱を使いルートを変更していた。
2、 子供の獣人が囮と人質に使われた。
そしてその子達は消耗品のように殺された。
3、 奴隷商人と思っていた相手が、国所属の騎士だった。
この場合、私個人の裁量で処分して良いのでしょうか? そんな迷いがあった。 殺して死体を隠してしまえばいいのよ。 等と言う割り切りが最初からあれば、乗り切れたかもしれません。
4、 そして……カミラがここまでの敵である事を想定していなかった。
「ようやく、話し合いの場をもって下さいましたね。 ありがとうございます。 どうしても、ホリー様が信用してくださらなかったから、すっごく急いで準備をしたんですよぉ~」
断崖絶壁、窓から下を覗き込めばすぐに海と言う部屋に、お茶会の準備がされている。
とは言え……私の身体は椅子にロープでくくられ自由は無く……部屋は獣人の子を殺した血で赤く染まっていた。
顔面に血を浴びながらも狂気じみた笑みを向けるカミラに、私は恐怖を覚える。
彼女は獣人の子供を人質に……いえ、殺す事で自らの力を見せつけて来たのです。 今、彼女が要求するのは、
・ラスティが当主になっても私が領地運営を取り仕切る事。
・公爵家が市場に流通させる魔鉱石の販売量の増加と独占。
・貿易港への取り締まりの撤廃。
「それは私に求める事ではなく、ラスティが当主になった際に求めればよろしいのではありませんか?」
会話は助けが来るまでの時間稼ぎ、血の嫌な臭いに耐えながら私は語る。
「あぁ、違いました。 今問うべきことは、このことをラスティは知っていますの?」
「私達はお互いの事を良く理解しておりますの。 良い所も、悪い所もぜ~んぶ。 能天気に正義を振りかざすあなたとは違いますのよ。 ちゃんと信頼しあい心を通わせていますのよ。 だけど……ねぇ、この状況なら、もう理解できますよね? あなたが築いてきたものは、もう全て終わり。 the end。 平和よオサラバ、闘争よこんにちは」
ニッコリと微笑みながらカミラは言う。
「ラスティの子を身籠るだけでは、済みませんでしたの?!」
「えぇ、残念ながら私に付き従う者達がいますの。 とても、とても、可哀そうな者達ですの。 優しい優しいホリー様。 住まう土地も家もなく、船で放浪するしかない私達をお助け下さいませ」
狂っている。
狂気に笑うカミラに背筋が凍る。
獣人の子供達を殺した血が、床も壁も赤く色づける中で……彼女は自らを赤く染める事を気にするどころか喜びながら、床に膝をつき、私に手を合わせて祈るようなポーズをとっていた。
手に赤く濡れた刃物をもったまま。
頭がオカシクなる。
どうすれば、この場が収まるのか想像もつかない。
参りましたと頭を下げれば良いと言うものではない事は分かる。 どうにかしないと……。
「なぁにぃ~、こんなに懇切丁寧に色々説明をしてさしあげていますのに、だんまりですの?」
「普通の人間が、こんなの耐えられるはずがない……私はあなたとは違うのよ」
「あら、褒めて頂きありがとうございます。 でも、ホリー様も謙遜なさる事はありませんわ。 あなたも十分に普通ではありませんから。 それに、これは私のせいではなくあなたのせい。 私は、ちゃ~んと宣言していましたよね? 信じて頂けなくて、私とても悲しかったのですよ?」
もし……彼女の背後にいるのが、他の公爵家の者だったなら?
経済こそ上手く回っていても、人同士の繋がりが破綻気味であるレイダー公爵領が、他の公爵家に適うだろうか? いえ……適う訳がない。 その場合は、神殿か王家のどちらかを味方につける必要があるのだけど、どちらにしても事前許可が必要となる。
どう、しましょう。
いえ、今は理屈よりも逃げる事が重要ですのよ!! 私は自分に言い聞かせる。
「ちょっと!! 私の話を聞いていますの?!」
そう言ってカミラは私のお腹に蹴りを入れ、私は椅子事ひっくり返る。
「お腹の子に悪いわよ」
「あら……こんなの何時まで本気にしている訳? ばかねぇ~。 子供が出来ました責任を取ってくださいなんて言うのは、何よりも先に調べて置く必要があるでしょう? でも、まぁ……そうねぇ……あなたに巻き込まれた結果、私は腹の子も失ったと言うのが丁度良いわよね。 あぁ、もういいわ。 ホリー様、死んでくださいませ」
カミラは女性としては大きな身体をしており、その力も強かった。
椅子ごと私の身体を引きずり……海に面するバルコニーへと私を引きずり運ぶ。
「ちょっと、誰か手伝ってよ!!」
「マジ、落とすんですか? サメがうようよといる海に落としたりしたら、死んじゃいますよ? それに、ただ殺すなんて勿体なくはないですか? もっと有効利用できると思うんですけどねぇ~」
「余計な事を話されても不味いでしょうが」
そうして、私は海におとされた。
彼女は知らない。
レイダー領に住まう精霊が与える加護が『水』であることを……。
そして、私は水の中に落とされた後に、私を拘束する縄を外し、逃げ出す……つもりが……余りの水の冷たさと、疲弊した体力のせいで、意識を保つ事が出来ず……、他人の力を借りて助けられる事になるのだった。
私が海に落とされる前まで……。
獣人奴隷売買組織が数年ぶりに領内の貿易港で幅を利かせていると言う話だった。
彼等は、獣人が住まう大陸から獣人を買い取り、攫い、奴隷船でやってくる。 レイダー領には国内でも最大級の貿易港を抱え、北方の要とされているため、奴隷商人達はレイダー領に拠点を所有したがるし、かつては獣人奴隷の巨大売買組織の拠点が存在していた。
ホリーが初めて獣人奴隷だった黒虎のルカと白狼のブランを購入したのは、8年前、10歳の時。 その後も、気に入った子、役に立つ子を買い取っていたけれど、それでは奴隷となった者達が救われない事は理解していた。
だから……私は獣人達自身に獣人を救うために使った。 厳しい取り締まりを行い5年以上の間は奴隷売買の噂を耳にする事すらなかったのだ。
ブレンダが亡くなった事で、取り締まりが緩くなったと彼等は考え、そして行動したのでしょうか? そんな場所に、わざわざ私が出向いて行ったのは、当然、物見遊山等ではありません。
私が出向いた理由、それは裁判制度の簡略化。
奴隷売買を行っている者達は、膨大な金銭を左右できる者、権力を持つ者、人脈を持つ者な訳で、獣人差別が激しいこの国で、獣人達がそのような人達を処罰する事は出来ない。 すれば、相手の悪行に関係なく獣人が悪いと決めつけられる。
だから、私が出向き
『あなた、死刑ですわ』
と、直接命じなければいけない。 かなり横暴ですが、大きな権力と責任を負う公爵家当主の特権と言えるでしょう。
私が奴隷商人と思われる連中に捕まった理由……なんて事はありません。 最初から私と獣人達が出て来る事を配慮し計画が練られていたから。
今まで負けなしだったから……油断していましたわ。
今回のミス。
1、 獣人対策がなされていた。
主に匂いを混乱させ、獣人に対応できる身体能力を持つ者を配備、立体を使った逃亡ルートが予定されていた。 私を連れた者が通り過ぎた後に、巨大な荷運び用の木箱を使いルートを変更していた。
2、 子供の獣人が囮と人質に使われた。
そしてその子達は消耗品のように殺された。
3、 奴隷商人と思っていた相手が、国所属の騎士だった。
この場合、私個人の裁量で処分して良いのでしょうか? そんな迷いがあった。 殺して死体を隠してしまえばいいのよ。 等と言う割り切りが最初からあれば、乗り切れたかもしれません。
4、 そして……カミラがここまでの敵である事を想定していなかった。
「ようやく、話し合いの場をもって下さいましたね。 ありがとうございます。 どうしても、ホリー様が信用してくださらなかったから、すっごく急いで準備をしたんですよぉ~」
断崖絶壁、窓から下を覗き込めばすぐに海と言う部屋に、お茶会の準備がされている。
とは言え……私の身体は椅子にロープでくくられ自由は無く……部屋は獣人の子を殺した血で赤く染まっていた。
顔面に血を浴びながらも狂気じみた笑みを向けるカミラに、私は恐怖を覚える。
彼女は獣人の子供を人質に……いえ、殺す事で自らの力を見せつけて来たのです。 今、彼女が要求するのは、
・ラスティが当主になっても私が領地運営を取り仕切る事。
・公爵家が市場に流通させる魔鉱石の販売量の増加と独占。
・貿易港への取り締まりの撤廃。
「それは私に求める事ではなく、ラスティが当主になった際に求めればよろしいのではありませんか?」
会話は助けが来るまでの時間稼ぎ、血の嫌な臭いに耐えながら私は語る。
「あぁ、違いました。 今問うべきことは、このことをラスティは知っていますの?」
「私達はお互いの事を良く理解しておりますの。 良い所も、悪い所もぜ~んぶ。 能天気に正義を振りかざすあなたとは違いますのよ。 ちゃんと信頼しあい心を通わせていますのよ。 だけど……ねぇ、この状況なら、もう理解できますよね? あなたが築いてきたものは、もう全て終わり。 the end。 平和よオサラバ、闘争よこんにちは」
ニッコリと微笑みながらカミラは言う。
「ラスティの子を身籠るだけでは、済みませんでしたの?!」
「えぇ、残念ながら私に付き従う者達がいますの。 とても、とても、可哀そうな者達ですの。 優しい優しいホリー様。 住まう土地も家もなく、船で放浪するしかない私達をお助け下さいませ」
狂っている。
狂気に笑うカミラに背筋が凍る。
獣人の子供達を殺した血が、床も壁も赤く色づける中で……彼女は自らを赤く染める事を気にするどころか喜びながら、床に膝をつき、私に手を合わせて祈るようなポーズをとっていた。
手に赤く濡れた刃物をもったまま。
頭がオカシクなる。
どうすれば、この場が収まるのか想像もつかない。
参りましたと頭を下げれば良いと言うものではない事は分かる。 どうにかしないと……。
「なぁにぃ~、こんなに懇切丁寧に色々説明をしてさしあげていますのに、だんまりですの?」
「普通の人間が、こんなの耐えられるはずがない……私はあなたとは違うのよ」
「あら、褒めて頂きありがとうございます。 でも、ホリー様も謙遜なさる事はありませんわ。 あなたも十分に普通ではありませんから。 それに、これは私のせいではなくあなたのせい。 私は、ちゃ~んと宣言していましたよね? 信じて頂けなくて、私とても悲しかったのですよ?」
もし……彼女の背後にいるのが、他の公爵家の者だったなら?
経済こそ上手く回っていても、人同士の繋がりが破綻気味であるレイダー公爵領が、他の公爵家に適うだろうか? いえ……適う訳がない。 その場合は、神殿か王家のどちらかを味方につける必要があるのだけど、どちらにしても事前許可が必要となる。
どう、しましょう。
いえ、今は理屈よりも逃げる事が重要ですのよ!! 私は自分に言い聞かせる。
「ちょっと!! 私の話を聞いていますの?!」
そう言ってカミラは私のお腹に蹴りを入れ、私は椅子事ひっくり返る。
「お腹の子に悪いわよ」
「あら……こんなの何時まで本気にしている訳? ばかねぇ~。 子供が出来ました責任を取ってくださいなんて言うのは、何よりも先に調べて置く必要があるでしょう? でも、まぁ……そうねぇ……あなたに巻き込まれた結果、私は腹の子も失ったと言うのが丁度良いわよね。 あぁ、もういいわ。 ホリー様、死んでくださいませ」
カミラは女性としては大きな身体をしており、その力も強かった。
椅子ごと私の身体を引きずり……海に面するバルコニーへと私を引きずり運ぶ。
「ちょっと、誰か手伝ってよ!!」
「マジ、落とすんですか? サメがうようよといる海に落としたりしたら、死んじゃいますよ? それに、ただ殺すなんて勿体なくはないですか? もっと有効利用できると思うんですけどねぇ~」
「余計な事を話されても不味いでしょうが」
そうして、私は海におとされた。
彼女は知らない。
レイダー領に住まう精霊が与える加護が『水』であることを……。
そして、私は水の中に落とされた後に、私を拘束する縄を外し、逃げ出す……つもりが……余りの水の冷たさと、疲弊した体力のせいで、意識を保つ事が出来ず……、他人の力を借りて助けられる事になるのだった。
28
あなたにおすすめの小説
王子様への置き手紙
あおた卵
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
能力持ちの若き夫人は、冷遇夫から去る
基本二度寝
恋愛
「婚姻は王命だ。私に愛されようなんて思うな」
若き宰相次官のボルスターは、薄い夜着を纏って寝台に腰掛けている今日妻になったばかりのクエッカに向かって言い放った。
実力でその立場までのし上がったボルスターには敵が多かった。
一目惚れをしたクエッカに想いを伝えたかったが、政敵から彼女がボルスターの弱点になる事を悟られるわけには行かない。
巻き込みたくない気持ちとそれでも一緒にいたいという欲望が鬩ぎ合っていた。
ボルスターは国王陛下に願い、その令嬢との婚姻を王命という形にしてもらうことで、彼女との婚姻はあくまで命令で、本意ではないという態度を取ることで、ボルスターはめでたく彼女を手中に収めた。
けれど。
「旦那様。お久しぶりです。離縁してください」
結婚から半年後に、ボルスターは離縁を突きつけられたのだった。
※復縁、元サヤ無しです。
※時系列と視点がコロコロゴロゴロ変わるのでタイトル入れました
※えろありです
※ボルスター主人公のつもりが、端役になってます(どうしてだ)
※タイトル変更→旧題:黒い結婚
【完結】夫が私に魅了魔法をかけていたらしい
綺咲 潔
恋愛
公爵令嬢のエリーゼと公爵のラディリアスは2年前に結婚して以降、まるで絵に描いたように幸せな結婚生活を送っている。
そのはずなのだが……最近、何だかラディリアスの様子がおかしい。
気になったエリーゼがその原因を探ってみると、そこには女の影が――?
そんな折、エリーゼはラディリアスに呼び出され、思いもよらぬ告白をされる。
「君が僕を好いてくれているのは、魅了魔法の効果だ。つまり……本当の君は僕のことを好きじゃない」
私が夫を愛するこの気持ちは偽り?
それとも……。
*全17話で完結予定。
【完結】愛する人はあの人の代わりに私を抱く
紬あおい
恋愛
年上の優しい婚約者は、叶わなかった過去の恋人の代わりに私を抱く。気付かない振りが我慢の限界を超えた時、私は………そして、愛する婚約者や家族達は………悔いのない人生を送れましたか?
愛しい人、あなたは王女様と幸せになってください
無憂
恋愛
クロエの婚約者は銀の髪の美貌の騎士リュシアン。彼はレティシア王女とは幼馴染で、今は護衛騎士だ。二人は愛し合い、クロエは二人を引き裂くお邪魔虫だと噂されている。王女のそばを離れないリュシアンとは、ここ数年、ろくな会話もない。愛されない日々に疲れたクロエは、婚約を破棄することを決意し、リュシアンに通告したのだが――
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる