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前編
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騎士達は、血に染まった赤い部屋に残っていた。
崖上の別荘。
夏の暑い季節に訪れる家主は、寒い季節に訪れる事はない。
「なぁなぁ、何時良いところに行くんだ?」
血の部屋にあるながら、部屋の見分を続ける他の騎士に聞いた。
「行くわけ等ないでしょう」
1人の騎士が呆れて言えば、もう1人の騎士も言葉を続ける。
「こんな怪しい状況を前に、職務を放棄するのか!!」
「だって、良い店に行くって言ったじゃないか~。 それに今は休みだ」
「私達が共にいながらカミラが問題を起こせば一連托生とされ罪を問われますよ」
「それに、カミラの発言は明らかにおかしかった。 ご当主は護衛の者に奴隷商人を殺すように命じた。 なら死体は?」
「だからご当主が精霊の力でミンチにしたんだろう?」
「なぜ?」
「なぜって……そう言うのが好き?」
「あの可憐な当主がですか?」
「人は見た目通りとは限らないと言うじゃないか」
「はぁ……少しは頭を使って下さい。 肉はすりつぶしたからと言って血にはなりませんよ」
「それに……ほら、肉塊には獣の毛がついた皮膚と肉が」
「うえっ、そんなもの拾うなよ。 そんなもの獣人奴隷も一緒に殺しただけだろう」
「あの方は護衛の者達を大切にしていました。 自らの配下で無いとはいえ奴隷獣人を傷つけるでしょうか?」
「錯乱していたんだろう」
「錯乱していたのなら、夫を奪ったカミラが無傷で済むとは思えません」
「あぁ、なるほど……それもそう……えっと……で? 何が言いたいんだ?」
「馬鹿か、オマエは!! ようするにカミラが言っていた事は嘘だと言う事だ。 ココとかも怪しいだろう。 ほら……ココに重い4つ足の何かを引きずった跡がある」
「ははっはは、なんだよ、その言い方。 これは椅子だろう? 向こうの台所の椅子が1脚足りなかったのがココにあったんだろう」
「えぇ、その通り。 この後は、人が座ったままの重さの椅子を引きずった跡と考えるべきでしょう。 私達は災いをこの土地に連れて来たのかもしれません。 なら、放っておくべきではないでしょう」
「あぁ……俺達なりの答えが出たら、彼等と話し合おうじゃないか」
獣達は今も彼等を見ていた。
そこにいる者も、いない者も、主が戻ってきた時のために。
そして……主の帰りを待たぬ獣達もあった。
血の気が多い肉食の者達。
主に対する忠誠心が強い白狼のブラン等は、主を守れず、追う事が許されなかった事を嘆いていたし、奴隷商人の情報を主に伝えたフォンは今にも自死をしそうなほどに気を病んでいた。
「殺さずとも、捕まえ、閉じ込め、飢えさせるぐらいは良いのではないか?」
「そうだ……。 主のために捕らえよう」
ギラギラと瞳を光らせる肉食の獣達。
「匂いを終え、しぐさを見極めろ、隠れ家を探せ……相手が騎士だと言うならば、我らはただの獣になればいい」
「主を罠に嵌めた等許せるはずがない」
獣達は影に隠れて付け狙う。
血に染まりながら、カミラは笑いを堪えていた。
思っていた以上に全てが上手くいったと。
「カミラ様……いえ、奥様。 湯の準備が出来ました」
「うふふ、まだ、そう呼ぶのは早いわよ」
「湯に入る手伝いをいたしましょう」
「身体を洗う手伝いをいたしましょう」
「髪を洗う手伝いをいたしましょう」
侍女達が口々に声をかける。
「あぁ、なんと不憫な奥様……お可哀そうに」
「あらあら、まだ、そう呼ぶのは早いわ。 お風呂は一人で入ります。 あなた達は下がりなさい。 このように血まみれな身体を面倒見てもらうのは申し訳ないもの」
「そんな、私達は奥様にお仕えできる事が幸福なんです」
「ありがとう。 ですが、コレばかりはダメです。 ダメなのです……。 望まぬ死を与えられた者の血は怨念が宿ると言います。 私は騎士として戦場にも出ていた身、耐える事もできますが、あなた方のような可憐な女性達には辛いものです。 ですから、下がって居てください」
「まぁ、なんとお優しい」
そう口々に侍女達は語りだす。
カミラは浴室に入り、腕についた血に口づける。
僅かに顔をしかめ、そして恍惚を表す。
「やはり獣の血は臭い。 だけど生命力あふれた獣の血がこれほどまで肌に良いものだったとは知りませんでしたわ。 やせ細った醜い獣の子供ですら、こんなに力があるのなら……きっと……」
想像するのはホリーに付き従う獣達だった。
獰猛で美しい獣。
「私が、公爵家の女主人となった日には、まずは彼等を選別しなければいけませんわね。 装飾とするもの、糧とするもの」
カミラはウットリとした表情を浮かべた。
湯から出れば、大勢の侍女がカミラを気遣っていた。
なのに……カミラが夫として求める人はいない……。
「ラスティ様はドチラに?」
「お疲れでしょうから、ユックリと休ませてやって欲しいと。 子が流れてしまっては、身体もシバラクは不自由だろうから、医者を手配をしてくると」
「あぁ、では、ラスティ様にはこのようにお伝えくださいませ。 出産を控え主治医がコチラに来てくださるようお願いしてあります。 その方に見て頂きますからご安心下さいと、お伝えください。 それよりもラスティ様は優先する事があるはずですわ。 当主となられたラスティ様が本宅の仕事場まで通うのは手間でしょう? ねぇ、そう伝えて頂戴」
「直ぐにお伝えしましょう」
「カミラ様も本宅に移動されるのですか?」
「えぇ、きっと彼はそう望むわ」
「私達は……」
「私はこれからもカミラ様にお使いしたいです」
「今まで通りお世話役を勤めさせていただきたいです……」
「えぇ、当然ですわ。 あなた達は知らぬ土地に来て不安な私を必死に支えてくれた者達、これからも良く私に仕えてくださいませ」
だが、それは思う通りにはならなかった。
精霊の試練を受けた主の不在に反応し、屋敷から内部の人を追い出し、全ての出入り口を閉ざしてしまっていた。
「これは……、やはり……彼女は生きている……のだな……」
ラスティは扉に縋るように安堵の表情を見せた。
「あり得ませんわ!! だって、彼女はあの高さから飛び降りたのよ!!」
カミラの声は明らかな不満。
「カミラ、おまえだって知っているはずだ。 戦場で、王の側で力を振るう精霊の加護を受けた者達の力を。 ホリーが、そう簡単に死ぬわけはないんだ」
「なぜ……」
「どうかしたのか?」
「なぜ!! あなたはあの女が生きている事を喜んでいますの?! 彼女は私を殺そうとしたのに!! なぜ!! ラスティ様、彼女をそんな風に優しく呼ぶの!! ……子のいなくなった私は……もう、用なしだとでもおっしゃるのですか!!」
カミラはラスティの背に縋りつき……カミラの悲痛な叫びを聞いた使用人達はラスティを視線で責めた。
カミラと言う恋人を伴い帰ってきた時には祝福した同じ視線で責めていた。
カミラが嘆く。
その声に心が騒ぐ。
声にならない声で、私を愛して、愛するのよ。
そんな声が聞こえる気がする。
甘い甘い香りと共に。
甘い……その香りは心を揺さぶり、脳を蕩けさせる。
まるで、腐敗した果実のような甘い匂いに脳が痺れる。
「ラスティ様、愛しています……。 あなたが私を愛してくれると言うなら、これから公爵家の頂点に立つ苦労を支え共に歩く事を誓いましょう」
「ホリーは、当主は……まだ、生きている。 私にはわかるんだ」
ホリーの顔を見たその瞬間……
母を奪われたと言う恨み言は消えた。
あの時、私と彼女の間を走る一陣の風が……幼い恨みごとを奪っていった。
「カミラ……確かに、おまえに恋心を寄せた事もあった。 他の男に微笑みかければ、他の男に抱かれている所を想像すれば、胸が焼かれるように苦しかった……だから……誰の子か分からなくとも構わないと思った。 だが、もう、おまえはいい。 私は、運命の相手を見つけた。 出会っていたんだ」
そう背を向けたまま語るラスティの背に縋りつくカミラの顔が醜く歪み、その表情が鬼のごとき怨念に満ちている事を……ラスティは気づいていなかった。
崖上の別荘。
夏の暑い季節に訪れる家主は、寒い季節に訪れる事はない。
「なぁなぁ、何時良いところに行くんだ?」
血の部屋にあるながら、部屋の見分を続ける他の騎士に聞いた。
「行くわけ等ないでしょう」
1人の騎士が呆れて言えば、もう1人の騎士も言葉を続ける。
「こんな怪しい状況を前に、職務を放棄するのか!!」
「だって、良い店に行くって言ったじゃないか~。 それに今は休みだ」
「私達が共にいながらカミラが問題を起こせば一連托生とされ罪を問われますよ」
「それに、カミラの発言は明らかにおかしかった。 ご当主は護衛の者に奴隷商人を殺すように命じた。 なら死体は?」
「だからご当主が精霊の力でミンチにしたんだろう?」
「なぜ?」
「なぜって……そう言うのが好き?」
「あの可憐な当主がですか?」
「人は見た目通りとは限らないと言うじゃないか」
「はぁ……少しは頭を使って下さい。 肉はすりつぶしたからと言って血にはなりませんよ」
「それに……ほら、肉塊には獣の毛がついた皮膚と肉が」
「うえっ、そんなもの拾うなよ。 そんなもの獣人奴隷も一緒に殺しただけだろう」
「あの方は護衛の者達を大切にしていました。 自らの配下で無いとはいえ奴隷獣人を傷つけるでしょうか?」
「錯乱していたんだろう」
「錯乱していたのなら、夫を奪ったカミラが無傷で済むとは思えません」
「あぁ、なるほど……それもそう……えっと……で? 何が言いたいんだ?」
「馬鹿か、オマエは!! ようするにカミラが言っていた事は嘘だと言う事だ。 ココとかも怪しいだろう。 ほら……ココに重い4つ足の何かを引きずった跡がある」
「ははっはは、なんだよ、その言い方。 これは椅子だろう? 向こうの台所の椅子が1脚足りなかったのがココにあったんだろう」
「えぇ、その通り。 この後は、人が座ったままの重さの椅子を引きずった跡と考えるべきでしょう。 私達は災いをこの土地に連れて来たのかもしれません。 なら、放っておくべきではないでしょう」
「あぁ……俺達なりの答えが出たら、彼等と話し合おうじゃないか」
獣達は今も彼等を見ていた。
そこにいる者も、いない者も、主が戻ってきた時のために。
そして……主の帰りを待たぬ獣達もあった。
血の気が多い肉食の者達。
主に対する忠誠心が強い白狼のブラン等は、主を守れず、追う事が許されなかった事を嘆いていたし、奴隷商人の情報を主に伝えたフォンは今にも自死をしそうなほどに気を病んでいた。
「殺さずとも、捕まえ、閉じ込め、飢えさせるぐらいは良いのではないか?」
「そうだ……。 主のために捕らえよう」
ギラギラと瞳を光らせる肉食の獣達。
「匂いを終え、しぐさを見極めろ、隠れ家を探せ……相手が騎士だと言うならば、我らはただの獣になればいい」
「主を罠に嵌めた等許せるはずがない」
獣達は影に隠れて付け狙う。
血に染まりながら、カミラは笑いを堪えていた。
思っていた以上に全てが上手くいったと。
「カミラ様……いえ、奥様。 湯の準備が出来ました」
「うふふ、まだ、そう呼ぶのは早いわよ」
「湯に入る手伝いをいたしましょう」
「身体を洗う手伝いをいたしましょう」
「髪を洗う手伝いをいたしましょう」
侍女達が口々に声をかける。
「あぁ、なんと不憫な奥様……お可哀そうに」
「あらあら、まだ、そう呼ぶのは早いわ。 お風呂は一人で入ります。 あなた達は下がりなさい。 このように血まみれな身体を面倒見てもらうのは申し訳ないもの」
「そんな、私達は奥様にお仕えできる事が幸福なんです」
「ありがとう。 ですが、コレばかりはダメです。 ダメなのです……。 望まぬ死を与えられた者の血は怨念が宿ると言います。 私は騎士として戦場にも出ていた身、耐える事もできますが、あなた方のような可憐な女性達には辛いものです。 ですから、下がって居てください」
「まぁ、なんとお優しい」
そう口々に侍女達は語りだす。
カミラは浴室に入り、腕についた血に口づける。
僅かに顔をしかめ、そして恍惚を表す。
「やはり獣の血は臭い。 だけど生命力あふれた獣の血がこれほどまで肌に良いものだったとは知りませんでしたわ。 やせ細った醜い獣の子供ですら、こんなに力があるのなら……きっと……」
想像するのはホリーに付き従う獣達だった。
獰猛で美しい獣。
「私が、公爵家の女主人となった日には、まずは彼等を選別しなければいけませんわね。 装飾とするもの、糧とするもの」
カミラはウットリとした表情を浮かべた。
湯から出れば、大勢の侍女がカミラを気遣っていた。
なのに……カミラが夫として求める人はいない……。
「ラスティ様はドチラに?」
「お疲れでしょうから、ユックリと休ませてやって欲しいと。 子が流れてしまっては、身体もシバラクは不自由だろうから、医者を手配をしてくると」
「あぁ、では、ラスティ様にはこのようにお伝えくださいませ。 出産を控え主治医がコチラに来てくださるようお願いしてあります。 その方に見て頂きますからご安心下さいと、お伝えください。 それよりもラスティ様は優先する事があるはずですわ。 当主となられたラスティ様が本宅の仕事場まで通うのは手間でしょう? ねぇ、そう伝えて頂戴」
「直ぐにお伝えしましょう」
「カミラ様も本宅に移動されるのですか?」
「えぇ、きっと彼はそう望むわ」
「私達は……」
「私はこれからもカミラ様にお使いしたいです」
「今まで通りお世話役を勤めさせていただきたいです……」
「えぇ、当然ですわ。 あなた達は知らぬ土地に来て不安な私を必死に支えてくれた者達、これからも良く私に仕えてくださいませ」
だが、それは思う通りにはならなかった。
精霊の試練を受けた主の不在に反応し、屋敷から内部の人を追い出し、全ての出入り口を閉ざしてしまっていた。
「これは……、やはり……彼女は生きている……のだな……」
ラスティは扉に縋るように安堵の表情を見せた。
「あり得ませんわ!! だって、彼女はあの高さから飛び降りたのよ!!」
カミラの声は明らかな不満。
「カミラ、おまえだって知っているはずだ。 戦場で、王の側で力を振るう精霊の加護を受けた者達の力を。 ホリーが、そう簡単に死ぬわけはないんだ」
「なぜ……」
「どうかしたのか?」
「なぜ!! あなたはあの女が生きている事を喜んでいますの?! 彼女は私を殺そうとしたのに!! なぜ!! ラスティ様、彼女をそんな風に優しく呼ぶの!! ……子のいなくなった私は……もう、用なしだとでもおっしゃるのですか!!」
カミラはラスティの背に縋りつき……カミラの悲痛な叫びを聞いた使用人達はラスティを視線で責めた。
カミラと言う恋人を伴い帰ってきた時には祝福した同じ視線で責めていた。
カミラが嘆く。
その声に心が騒ぐ。
声にならない声で、私を愛して、愛するのよ。
そんな声が聞こえる気がする。
甘い甘い香りと共に。
甘い……その香りは心を揺さぶり、脳を蕩けさせる。
まるで、腐敗した果実のような甘い匂いに脳が痺れる。
「ラスティ様、愛しています……。 あなたが私を愛してくれると言うなら、これから公爵家の頂点に立つ苦労を支え共に歩く事を誓いましょう」
「ホリーは、当主は……まだ、生きている。 私にはわかるんだ」
ホリーの顔を見たその瞬間……
母を奪われたと言う恨み言は消えた。
あの時、私と彼女の間を走る一陣の風が……幼い恨みごとを奪っていった。
「カミラ……確かに、おまえに恋心を寄せた事もあった。 他の男に微笑みかければ、他の男に抱かれている所を想像すれば、胸が焼かれるように苦しかった……だから……誰の子か分からなくとも構わないと思った。 だが、もう、おまえはいい。 私は、運命の相手を見つけた。 出会っていたんだ」
そう背を向けたまま語るラスティの背に縋りつくカミラの顔が醜く歪み、その表情が鬼のごとき怨念に満ちている事を……ラスティは気づいていなかった。
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