【R18】十六歳の誕生日、許嫁のハイスペお兄さんを私から解放します。

どん丸

文字の大きさ
14 / 15
十六歳の誕生日

十六歳の誕生日⑩

しおりを挟む
「……無理矢理してごめん。痛かったでしょ?」
「ン……もう、いじわるしないでね」
「…………それは、するかも」
「えっ」
「だって、菖蒲がかわいいから」
「なっ、あ、あ!そ、そういえば、慧君、中にっ……!」

 はっとして顔を青ざめる私に、慧君は罰が悪そうに顔を逸らした。

「……………だって、菖蒲が俺から逃げようとするから」
「だからって、あ、赤ちゃん、できちゃうっ!」
「俺との赤ちゃん、嫌?」
「や、やじゃないけどっ、私まだ十六歳だよっ⁉︎」
「…………やじゃないの?」
「大人になったらねっ!」
「アフターピルは飲ませたよ。絶対じゃないけど、できるだけ掻き出しておいたし、多分、大丈夫。もちろんもしもの時は俺がちゃんと育てる」
「そ、そうなの……」
「うん。だから、高校卒業したら、結婚してくれる?」
「へあ」
「俺の本当の許嫁になって」

 突然の言葉に私の頭はショートするが、慧君の顔は至って真剣だ。
 でも、これって。
 プロポーズってやつで。

「わ、わたし、まだ進路決めてなくて」
「うん」
「だ、大学は行きたい」
「うん」
「だから、えっと」
「……子供は菖蒲が大学卒業するまで我慢する」
「へあ」
「でも、入籍は高校卒業したらすぐ。ね」
「あ…………」
「……おねがい、断らないで」

 私より八歳も上なのに、迷子みたいな顔してる慧君がどうしようもなく愛おしくて、私はつい、自分から慧君に触れるだけのキスを送ってしまった。

「…………私のこと嫌になってやっぱりやめましたとか言われても、地獄の果てまで追ってくよ」
「……それは俺の役目だと思ってた」

 気が抜けたように笑う慧君を見て、やっぱり、私は彼を誰にも渡したくないと、この顔を見るのは私だけであってほしいと願った。

「慧君。私をお嫁さんにしてください」
「……うん。もう絶対、離してなんかやらないから」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

お義父さん、好き。

うみ
恋愛
お義父さんの子を孕みたい……。義理の父を好きになって、愛してしまった。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

田舎の幼馴染に囲い込まれた

兎角
恋愛
25.10/21 殴り書きの続き更新 都会に飛び出した田舎娘が渋々帰郷した田舎のムチムチ幼馴染に囲い込まれてズブズブになる予定 ※殴り書きなので改行などない状態です…そのうち直します。

若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~

雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」 夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。 そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。 全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

【完結】女当主は義弟の手で花開く

はるみさ
恋愛
シャノンは若干25歳でありながら、プレスコット伯爵家の女当主。男勝りな彼女は、由緒ある伯爵家の当主として男性と互角に渡り合っていた。しかし、そんな彼女には結婚という大きな悩みが。伯爵家の血筋を残すためにも結婚しなくてはと思うが、全く相手が見つからない。途方に暮れていたその時……「義姉さん、それ僕でいいんじゃない?」昔拾ってあげた血の繋がりのない美しく成長した義弟からまさかの提案……!? 恋に臆病な姉と、一途に義姉を想い続けてきた義弟の大人の恋物語。 ※他サイトにも掲載しています。

処理中です...