死亡回避困難で悪役令嬢は鬱ってる。―理想ENDは天使も悪魔も出し抜いて大往生ですけど?―

ムツキ

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第13章・悪役闘争

◆ 8・迫る死(前) ◆

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「あなた、あの第三王子の配下とどんな関係?」

 夕食を終え、与えられた部屋へ戻る途中の事だ。
 モニークに呼び止められた。問いかけられた内容は反応しにくい微妙な内容。


 何で……、いや確かに? 確かに言ったよ、アレックス。個人的に少し関係がある的な事をさ? でもお互い、ちゃんと守るべきラインは守って会話したし?


「婚約者が子供ともなれば同情するけれど……自由恋愛はいただけないわ?」

 一瞬の瞠目――続いて出たのは疑問符。

「は?」

 端的に返すも、動揺は深い。
 流石にそんな質問が来るとは思わなかった。


 レンアイ……?
 自由恋愛?


「どういう意味??」
「あなたには同情もしているのよ? カエルの次は子供。一歩ズレた相手とばかりの縁」

 合点がいく――モニークは第三王子と私の仲を心配しているのだ。
 第一王子を廃し第二王子に王位につけたい神殿と、どちらも排斥したい反組織。ヨーク家が第一王子から離れている事は度に船だろう。
 だが、立場が対立していようと本人たちの意向が邪魔をしかねない。


 特に私よね。町の広場でカエル王子に告白劇、しかもに観衆多数……家はともかく世論の後押しとか邪魔になるか……。


 自由恋愛なんてするタイプじゃないが、結婚するなら断然カエルなアレックスだ。カエルじゃないアレックスのとっつきにくさと来たら、他にない。

「ないわ」

 すげなく答えた。
 あの姿のアレックスと、どうこうなるなんてあり得ない。

「私、こう見えても良家の子女よ? お父様の意向には逆らわないわ。生活が掛かってるものっ」
「……それって、良家の子女の考え方かしら……」
「時代がそうなのよ。とにかく、私だってあなたたちの同志の一員よ。可笑しな真似をして、折角の入団取り消しになりたくないわ」
「それなら、早く任務を全うするのね。それとも、『その為』に悪役会社とやらを始めたのかしら?」

 モニークは意地の悪い笑みを浮かべている。
 もちろん、反組織からの任務『オズワルド・スライの殺害』を忘れたわけじゃなかった。それでも彼女の言葉が引っかかる。


 先輩の殺害命令は反組織にとって必要なのだと思ってきたけど、もしかして、……あの予言ババァの予知だかなんだかで、悪役の力の結集うんたら的な事が原因だったんじゃ?
 だとするなら、反組織は私よりずっと知っているのかもしれない。この魔王勇者聖女悪役システムの事を……。


 モニークは私が思ってるよりずっと事態を知っている可能性がある。
 何も知らない部外者との考えは改めるべきだ。

「いいの? モニーク」


 死にたくないってだけじゃないっ。今更やりなおしなリスタートとか、絶対阻止よ。
 刺激しすぎない程度に……賭けに、出る!


「先輩を殺す事がどういう事に繋がるか、大体分かったんじゃないの?」


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