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第15章・共謀する聖人
◆ 24・目覚め――by.エイベル ◆
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目覚めは唐突だった。
頭の奥底、吸えない息、痛む胸。喉を掻きむしり、えづきながら起き上がったオレは周囲が暗いことに気づいた。驚くことに体中から汗が噴き出している。
今までにない感覚だ。
なんだ……?
バクバクと脈打つ胸、熱い息。
生きてる……、オレ。
今まで感じたことのない気持ち。
オレの身体に感覚が戻っていた。もちろん今までも、生きてはいたと思う。感覚が遠く、常にボウっとしていたが、確かにオレは生きてきた。
傍若無人な姉に好き放題絡まれるうちに、少しずつ――感覚は近くなってきたが、それでも遠かった。
でも、今……オレ、生きてる……、この震え。
震える身体を抱きしめれば、触感が近かった。
「生きてる……」
驚きと共に呟き、隣にいるはずの姉を探す。
だが、闇に慣れた目にも、姉の姿は見えなかった。
彼女はオレを救命機のように手放さず、夜などは特に、身の回りの危険を回避しろと自分勝手に振舞っていた。そんな姉が一人で出歩いていることも驚きだ。
今日は不思議なことがたくさん起きている。
「どういうことだろう……これは、やっぱり夢じゃなくて現実……?」
ポツリ呟き、呟いた声に口を開く。
普通に話せた??
段々と話せるようになると言っていたか、確かカエルの王子とお姉さ……、いやオレに姉はいない。いなかったろう?
落ち着け……っ、考えろ。
脈が落ち着くにつれ、時計の音が耳につく。
カチカチと耳を打つ音が、オレを焦らせてる。
「魔王……、悪役、これは……ゲームじゃない……っ」
オレの知ってる流れを、早くシャーロットに話さないとマズいっ。
部屋を駆けだそうと扉に向かうも、そこには人影があった。
先ほどまでは確かに誰もいなかったのに、だ。
「あんたは?」
聞くまでもない。
大きな白い翼の男。半裸の金髪碧眼男――姉の言っていた天使のおっさんだろう。
「天使が魔王に何の用だ?」
精一杯の虚勢で問えば、彼が笑う。
「いやぁ、お前の『目覚め』が想定より早くてな! ハッハ、困った困った」
陽気に笑う天使は、まるで世間話でもしているノリだ。
「それもよりによって! 人間の心の方が目覚めるとはなぁ、なんて運が悪いんだ! 君!」
きみ?
運が悪いのは、オレ?
「そう、人間、オマエだよ」
耳元で囁かれる音に、慌てて距離を取る。
嘘だろ、今、……全然気配が……。
「人間の方はいらないんだよなぁ、うーん、でももう少し、……まぁいいか」
あぁ、コレ、……マズいよな?
「欲しいのは、ウツワとイノチで、ココロじゃないんだよな」
天使はニンマリ笑い、手を差し出す。
「ってことで、……さようなら」
頭の奥底、吸えない息、痛む胸。喉を掻きむしり、えづきながら起き上がったオレは周囲が暗いことに気づいた。驚くことに体中から汗が噴き出している。
今までにない感覚だ。
なんだ……?
バクバクと脈打つ胸、熱い息。
生きてる……、オレ。
今まで感じたことのない気持ち。
オレの身体に感覚が戻っていた。もちろん今までも、生きてはいたと思う。感覚が遠く、常にボウっとしていたが、確かにオレは生きてきた。
傍若無人な姉に好き放題絡まれるうちに、少しずつ――感覚は近くなってきたが、それでも遠かった。
でも、今……オレ、生きてる……、この震え。
震える身体を抱きしめれば、触感が近かった。
「生きてる……」
驚きと共に呟き、隣にいるはずの姉を探す。
だが、闇に慣れた目にも、姉の姿は見えなかった。
彼女はオレを救命機のように手放さず、夜などは特に、身の回りの危険を回避しろと自分勝手に振舞っていた。そんな姉が一人で出歩いていることも驚きだ。
今日は不思議なことがたくさん起きている。
「どういうことだろう……これは、やっぱり夢じゃなくて現実……?」
ポツリ呟き、呟いた声に口を開く。
普通に話せた??
段々と話せるようになると言っていたか、確かカエルの王子とお姉さ……、いやオレに姉はいない。いなかったろう?
落ち着け……っ、考えろ。
脈が落ち着くにつれ、時計の音が耳につく。
カチカチと耳を打つ音が、オレを焦らせてる。
「魔王……、悪役、これは……ゲームじゃない……っ」
オレの知ってる流れを、早くシャーロットに話さないとマズいっ。
部屋を駆けだそうと扉に向かうも、そこには人影があった。
先ほどまでは確かに誰もいなかったのに、だ。
「あんたは?」
聞くまでもない。
大きな白い翼の男。半裸の金髪碧眼男――姉の言っていた天使のおっさんだろう。
「天使が魔王に何の用だ?」
精一杯の虚勢で問えば、彼が笑う。
「いやぁ、お前の『目覚め』が想定より早くてな! ハッハ、困った困った」
陽気に笑う天使は、まるで世間話でもしているノリだ。
「それもよりによって! 人間の心の方が目覚めるとはなぁ、なんて運が悪いんだ! 君!」
きみ?
運が悪いのは、オレ?
「そう、人間、オマエだよ」
耳元で囁かれる音に、慌てて距離を取る。
嘘だろ、今、……全然気配が……。
「人間の方はいらないんだよなぁ、うーん、でももう少し、……まぁいいか」
あぁ、コレ、……マズいよな?
「欲しいのは、ウツワとイノチで、ココロじゃないんだよな」
天使はニンマリ笑い、手を差し出す。
「ってことで、……さようなら」
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