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第353話
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頭には来ているもののグレイを一瞬で殺す気は無いマドッグはアリシアに最初に攻撃を仕掛けた速度よりも抑えてグレイに迫る。
「・・・【展開】」
グレイはマドッグに手を向けぼそりと呟く。
突如マドッグの頭上に大岩が現れ、自然落下を起こす。
「っ!?」
咄嗟に速度を上げ、大岩を回避するマドッグ。
だが、その先にはいつの間にか迫っていたグレイが右拳を放っているところであった。
「なっ!?」
バギィィィ
マドッグの両足が浮いているタイミングで放たれたグレイの右拳は流石に避けられずマドッグの左わき腹を強く殴打する。
自分の速度+グレイの攻撃を踏ん張れない宙に浮いた状態で食らったマドッグは後ろに吹き飛ぶ。
更にリングに落とされた大岩に背中から叩きつけられる。
「ガハァ」
その衝撃で内臓が損傷したのか吐血するマドッグ。
(一体どうなってやがる)
マドッグは油断はせぬと決めていたにも関わらず混乱していた。
更に、マドッグの状況など知ったことは無いとばかりに迫るグレイ。
「くっ!」
マドッグは訳が分からない中、人並外れた跳躍力を使い慌てて大岩の後ろに飛び下がる。
(くそ・・・まずは呼吸を整えなければ・・・)
そして、距離を取ろうとするマドッグ。
だが、マドッグにとってはさらに訳の分からない事が起きる。
「・・・【格納】」
グレイとマドッグを隔てていた大岩が一瞬で消失したのだ。
「なんだと・・・」
距離を取ろうとしたマドッグの気が一瞬逸れる。
グレイはマドッグを殴った後も速度を緩める事無く進み再度マドッグに肉薄する。
「ぐっ」
チッ
何とか我に返ったマドッグが最高速度を出し後ろに飛び退る。
グレイの放った左拳はマドッグの右頬をかするに終わった。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
一瞬でリングの端まで距離を取ったマドッグは自分でも驚くくらい荒い息を吐く。
グレイは追撃を止め、油断なくマドッグの様子を観察する。
「貴様・・・一体何をした・・・」
マドッグが口からあふれ出た血を拭いながら尋ねる。
「・・・」
グレイは毛頭答える気など無いため無言を通す。
「チッ・・・まただんまりか。本当にガキなのかお前は」
手の内を全く明かす気のないグレイの様子にマドッグは目の前の少年が本当に見たままの年なのかすら疑いたくなる。
(この徹底ぶりはおかしい。熟練の手練れであってもここまで徹底していなかったぞ)
マドッグは今まで下してきた手練れ達との戦いを思い出し、グレイの異常なまでに徹底した戦い方に舌を巻く。
どんな強者であっても少なからず慢心のようなものがあるはずなのだ。
それがこの少年には全く見られない。
はっきり言って不気味であった。
「・・・【展開】」
グレイはマドッグに手を向けぼそりと呟く。
突如マドッグの頭上に大岩が現れ、自然落下を起こす。
「っ!?」
咄嗟に速度を上げ、大岩を回避するマドッグ。
だが、その先にはいつの間にか迫っていたグレイが右拳を放っているところであった。
「なっ!?」
バギィィィ
マドッグの両足が浮いているタイミングで放たれたグレイの右拳は流石に避けられずマドッグの左わき腹を強く殴打する。
自分の速度+グレイの攻撃を踏ん張れない宙に浮いた状態で食らったマドッグは後ろに吹き飛ぶ。
更にリングに落とされた大岩に背中から叩きつけられる。
「ガハァ」
その衝撃で内臓が損傷したのか吐血するマドッグ。
(一体どうなってやがる)
マドッグは油断はせぬと決めていたにも関わらず混乱していた。
更に、マドッグの状況など知ったことは無いとばかりに迫るグレイ。
「くっ!」
マドッグは訳が分からない中、人並外れた跳躍力を使い慌てて大岩の後ろに飛び下がる。
(くそ・・・まずは呼吸を整えなければ・・・)
そして、距離を取ろうとするマドッグ。
だが、マドッグにとってはさらに訳の分からない事が起きる。
「・・・【格納】」
グレイとマドッグを隔てていた大岩が一瞬で消失したのだ。
「なんだと・・・」
距離を取ろうとしたマドッグの気が一瞬逸れる。
グレイはマドッグを殴った後も速度を緩める事無く進み再度マドッグに肉薄する。
「ぐっ」
チッ
何とか我に返ったマドッグが最高速度を出し後ろに飛び退る。
グレイの放った左拳はマドッグの右頬をかするに終わった。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
一瞬でリングの端まで距離を取ったマドッグは自分でも驚くくらい荒い息を吐く。
グレイは追撃を止め、油断なくマドッグの様子を観察する。
「貴様・・・一体何をした・・・」
マドッグが口からあふれ出た血を拭いながら尋ねる。
「・・・」
グレイは毛頭答える気など無いため無言を通す。
「チッ・・・まただんまりか。本当にガキなのかお前は」
手の内を全く明かす気のないグレイの様子にマドッグは目の前の少年が本当に見たままの年なのかすら疑いたくなる。
(この徹底ぶりはおかしい。熟練の手練れであってもここまで徹底していなかったぞ)
マドッグは今まで下してきた手練れ達との戦いを思い出し、グレイの異常なまでに徹底した戦い方に舌を巻く。
どんな強者であっても少なからず慢心のようなものがあるはずなのだ。
それがこの少年には全く見られない。
はっきり言って不気味であった。
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