他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに

千石

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第389話

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「・・・あの先生、一瞬アリシアを変な目で見てなかった?」

教諭と聖女が遠ざかったのを見送った後、セリーが不機嫌そうに言う。

「一瞬ですし問題ありませんわ。私《わたくし》もこの格好ですしね・・・」

そういう視線に晒されることが多いことを理解しているアリシアが自分の今の格好では仕方がないと苦笑する。

「・・・むぅ、分かった。アリシアがそう言うなら今回は大目に見ておく」

セリーはアリシアの言葉に少し不満そうにしながらも引き下がる。

「ごめん・・・もっと体を隠せるような上着を貸せたら良かったんだが・・・」

アリシアとセリーの会話を聞いていたグレイが申し訳なさそうにアリシアに謝る。

「グレイ・・・謝るところはそこなの?・・・まあ、グレイらしいけどさ」

エルリックがグレイの発言を聞いて苦笑する。

「ふふふ、グレイのお陰で助かりましたわ。もし、上着を貸していただけなかったら困っていましたもの」

アリシアが笑みを浮かべる。

グレイはアリシアの言葉を受けて、

(・・・いや、あの非常時ならアリシアは上着とか関係無しに行動していただろ・・・)

と確信めいたことを思ったが、

(ひとまず、俺が上着を着ていて良かったということにしておこう)

敢えて指摘するのを止めておいた。

「気にしないで。それよりどっちの部屋に向かう?」

グレイは次の行動について、アリシアに尋ねる。

「・・・そうですわね。今回の大会用に用意した部屋に参りますわ。サリアさんも心配していると思いますし」

アリシアはメイドのサリアが待機している事をイメージしながら質問に答える。

「了解。エルとセリーには悪いんだけど・・・」

アリシアの返事を聞いたグレイはエルリックとセリーにここで別行動する事を話す。

「分かってるよ、今日のところはここで失礼するね。セリー、行こうか?」

「・・・ん」

グレイの言葉の意味を理解したエルリックは快諾すると、セリーに声をかける。

セリーはエルリックの言葉に頷き、

「・・・アリシア。またね」

アリシアに声をかける。

「ええ。セリー、本当にありがとう」

アリシアの言葉に頷くとセリーはエルリックと共に立ち去った。

「さぁ、グレイ参りましょうか」

二人を見送るとグレイに声をかける。

「了解・・・まさかまだやることがあるなんてな」

グレイが肩を落とす。

「ふふふ、もう少しの辛抱ですよ。恐らく、ある意味この後のやり取りの方が大変かもしれませんわよ」

アリシアは微笑んだ後、まるで何かを感じ取っているかのようにグレイにそう告げたのであった。
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