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第四章 慟哭とその逆となめこ汁
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「徳治さんのお墓参りがしたいのです」
ここへ来た目的は、それだった。
「場所を教えてくれませんか」
「それは出来るよ。でもなぁ、おタキさん、繰り返し言うが……あなたは自分を責める必要は無い。たとえ、あなたが居なかったとしても、徳治は逃げ遅れただろう。あなた方と同じように湯島の近くにいたから。命運は決まってたんだ」
「それでも行きたいんです。罪滅ぼしのためにも」
「生きる事を罪だと思っているのかい?」
「そう、考えていました。今は少し違いますが」
「なるほど。あなたも生きる事が苦しいんだね。実は、わしもだ」
六さんの声は、優しかった。労りのこもった落ち着いた声。
「だけどよ、徳治の事、忘れて良いんだよ」
優しすぎて泣きそうになった。
「それは出来ません。アタシは今徳治さんのおかげで生きているんだから」
涙を引っ込めてアタシは言った。
朝日で少しづつ明るくなっていく江戸の中、 六さんの影が濃くなっていく。
「おタキさん、それは思い込みだ。おそらくあの日、あなたは絶望的な状況でも生きたいと強く願ったのだろう。徳治はその心に引き寄せられた。生きようとしたのは、あなただ。あなたが自分で自分を助けたんだ」
話しながら歩く内に、川が見えて来た。
「徳治の墓の場所は教えられるけど、本当に良いのかい?」
アタシは頷いた。六さんは「分かった」と言って場所を教えてくれた。
場所は神田の方だった。
ここへ来た目的は、それだった。
「場所を教えてくれませんか」
「それは出来るよ。でもなぁ、おタキさん、繰り返し言うが……あなたは自分を責める必要は無い。たとえ、あなたが居なかったとしても、徳治は逃げ遅れただろう。あなた方と同じように湯島の近くにいたから。命運は決まってたんだ」
「それでも行きたいんです。罪滅ぼしのためにも」
「生きる事を罪だと思っているのかい?」
「そう、考えていました。今は少し違いますが」
「なるほど。あなたも生きる事が苦しいんだね。実は、わしもだ」
六さんの声は、優しかった。労りのこもった落ち着いた声。
「だけどよ、徳治の事、忘れて良いんだよ」
優しすぎて泣きそうになった。
「それは出来ません。アタシは今徳治さんのおかげで生きているんだから」
涙を引っ込めてアタシは言った。
朝日で少しづつ明るくなっていく江戸の中、 六さんの影が濃くなっていく。
「おタキさん、それは思い込みだ。おそらくあの日、あなたは絶望的な状況でも生きたいと強く願ったのだろう。徳治はその心に引き寄せられた。生きようとしたのは、あなただ。あなたが自分で自分を助けたんだ」
話しながら歩く内に、川が見えて来た。
「徳治の墓の場所は教えられるけど、本当に良いのかい?」
アタシは頷いた。六さんは「分かった」と言って場所を教えてくれた。
場所は神田の方だった。
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