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乙女ゲーム以前
愛情スープ大作戦
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ぬかったわ。
完全に読み間違った私の負けよ。
クラウディオが舟から落ち、風邪を引いて寝込んだ事件に加え、あの特製薬草スープが決定打となって、アレセス家、つまりクラウディオとイルデフォンソとの付き合いが禁止されてしまった。双方の婚約者も家族同様だと言って、宰相はクラウディオと私を王都に連れ帰った。
ほぼ、強制的に。
馬車は二台用意されて、クラウディオ父子、エヴラールと私の組み合わせで乗った。宰相は私とクラウディオを同じ馬車にしようとしたけれど、私が何か言う前にクラウディオが父親の腕を引っ張って懇願した。
帰り道でもエヴラールは一人「友達やめろだなんておかしいよな!」って憤っていたけど、家同士の付き合いは大人の事情が絡むから、成人前の子供の私達にはどうにもできない。
でも!
これじゃあダメなのよ!
アレハンドリナにクラウディオを押しつける私の計画が台無しになってしまった。
クラウディオが風邪を引いて寝込まなきゃ、こんなことにはならなかったのよ!
聞こえないようにブツブツ言っていると、不意にエヴラールが陽気に話しかけてきた。
「エレナも、優しいとこあるんだな」
「……え?」
今、さらっと失礼なこと言ったわよね?
普段の私が優しくないみたいな。
「結果は散々だったけど、薬草スープを作ってくれたんだろ?クラウディオのために」
「……?」
どういうこと?
あの超絶まずそうなスープの製作者が、どうして私になってるの?
◆◆◆
あれは、件のスープを作る数時間前のこと。
イルデフォンソは家族の用事で午後まで出かけると言った。その出がけに、思い出したように私に告げた。
「薬草園、ですか?」
「はい。我が家では毒薬……いえ、薬草について古くから研究しているのです。クラウディオの風邪が良くなる薬草もあるはずですよ」
「はあ……」
この話をイルデフォンソから聞くと思わなかった。どう見てもクラウディオとは仲が良さそうではないのに、池に落ちたのを心配している。
「薬草を煎じても、細かく切ってスープにしてもいいでしょうね。当家の薬草は品種改良を進めていますから、きっと十分な効能がありますよ」
美少年は白々しい笑顔で続けた。
「それは……ご親切に……」
「いえ。私はただ、クラウディオに早く回復してほしいと思っているのです」
アレセス家の別荘で風邪を引かせたことへの罪悪感なのだろうか。
「起き上がれるようになったら、あの男……エヴラールでしたか。彼と一緒にお帰りになった方がよろしいですね。王都のお邸のほうが落ち着いて療養できるでしょうし」
……違った。
親切なんかじゃない。
とっとと帰れってことね。目が笑っていない。
「私は……」
「あなたにはお気の毒ですが、やはり……」
「エレナ!ここにいたの?」
会話の途中でアレハンドリナが走ってきた。そして、何もないところで転んだ。
「リナ!大丈夫ですか?だから廊下は走るなとあれほど……」
「いってえ……。あー、えっと、何だっけ」
転んで用件を忘れたのかしら。彼女ならあり得るけれど。
「落ち着いて、深呼吸……そうだ!この後一緒にお庭に行かない?」
「生憎、私はこれから出かけるところです」
「イルデには聞いてないわよ。エレナ、いい場所があるんだって。庭師が言ってたわ」
「あなたはいつのまに庭師と仲良くなったのですか」
イルデフォンソが怖い顔をする。使用人と仲良くするのは悪くないと思うのに。
「薬草があるって言うから、従僕についてきてもらって摘んで来よう」
「従僕まで……」
「あの、今、その話をしていたところでしたの」
二人の出方を見るべく、私はおずおずと話し出した。やる気満々のアレハンドリナは、「それならそうと早く言ってよ」とイルデフォンソに肘鉄を食らわせた。
それから先は順調だった。庭師に話を聞きつつ、薬草を摘んでは従僕が持つ籠に入れていく。散歩がてら小一時間も歩けば、薬草が籠から溢れるくらいにいっぱいになった。
「こんなところでいいかしら?」
「たくさん取れましたね、お姉様」
にっこり。
お姉様呼びをすると、アレハンドリナは有頂天になった。分かり易い人ね。
「エレナが選んだんだもの、きっと効果があるわ。後はこれをどうやって……」
「イルデフォンソ様が、お茶にしてもいいし、スープにしてもいいって仰っていましたわ」
「スープねえ……お茶は乾燥させないとないだろうし、刻んでスープの方が早いよね」
うんうんと頷いて、アレハンドリナは私の手を引いた。
「次は厨房ね!」
事情を話して厨房を使わせてもらうことになった。
アレハンドリナは人見知りをするくせに、自分のテリトリーと見做した場所では最強だ。あっという間に厨房の面々を虜にして、道具の使い方を教えてもらっている。
「お姉様、上手ですね」
紫がかった緑色の葉を決して細かいとは言えない大きさに切っている。私が刻んだものの十倍くらいの大きさだ。
「エレナの方が上手だよ。私、料理はちょっと」
ちょっと、というレベルではないのはよく分かったわ。
料理長にも刻むのを手伝ってもらい、それらを鍋に入れて煮込む。しばらくすると、何とも言えない香りが辺り一面に漂い始めた。
「……変な臭い。うええ」
若い料理人が青い顔をして勝手口から外に走り出て行った。私もできれば逃げ出したい。でも、これは勝負だ。
「アレハンドリナ様がお作りになったスープです」
私はスープカップをトレイに乗せて、クラウディオが寝ている部屋へ行く侍女に預けた。
「何のスープでしょうか」
不審な物を手渡された侍女は、冷や汗を垂らして顔を引き攣らせた。
分かるわ、その気持ち。
「薬草のスープですわ。イルデフォンソ様からお聞きして、アレハンドリナ様が薬草を摘み、スープを作ってくださいましたの」
にっこり。
スープを作ったのはアレハンドリナよ。
いい?覚えておいて。
目でじっと訴える。侍女の記憶に刷り込むように、何度もアレハンドリナの名前を口にした。
私の筋書きはこうだ。
効果がある(らしい)スープを飲んで、クラウディオの風邪はよくなるに違いない。彼は誰がスープを用意してくれたか気にするだろう。侍女から、作ったのはアレハンドリナだと聞いて、彼女に心から感謝し、親近感を抱く……はず。お礼を言うところから、二人の親密な会話が始まり……。
名付けて、『愛情スープ大作戦』!
◆◆◆
……だったのよ。
なのにどうしてこうなった!?
「エレナがスープを持ってきて、やけにアレハンドリナがアレハンドリナがって言ってたのが可愛かったって、侍女が言ってたぜ」
「どういう意味でしょうか?」
あ。唇が引き攣るわ。
「エレナが作ったって、先に厨房の奴から聞いたんだろ。自分が作ったって自慢してもいいのに謙遜して、そんなところが健気で可愛いって」
「……チッ」
「ん?何か言ったか?」
「いいえ。何も」
アレセス家別荘の使用人が余計な付加情報を?黙ってアレハンドリナが作ったって言えばいいのに!
「調合の仕方が悪かったのかもしれないな。まあ、あいつはすげえ喜んでた。倒れたのも、感激して倒れたのかと思ったよ」
「まさか。あの人は私の作ったもので喜ぶはずが……」
「食い物じゃなかったら、宝物にして取っておくさ。鳥の紙細工もそうだな。留学にも持って行くんじゃないか」
「留学?」
初耳だわ。
またエヴラールの家に行くつもりかしら。
筋肉を鍛えて、どんどん私の嫌いな男になっていくのね。
「ノイムフェーダだってさ。あんなところ、何が面白いか分かんねえ」
「芸術の都……?」
「いろんな人間が集まる場所だからな。クラウディオにとっては勉強になるんだろ。ああ、嫌だな。あいつが芸術家気取りの鼻持ちならない奴にいじめられないか不安だよ」
エヴラールは窓の外を眺めて溜息をついた。剣の腕を鍛えたクラウディオが、そう簡単に負けるとは思えないが、芸術的センスがあるようには見えない。きっと苦労するわね、いい気味。
「何事も勉強ですわ。私、留学に行かれることに大賛成です!」
きっぱりと言い切ると、何故だかエヴラールは悲しそうな顔をした。
「そうかー。うん。俺もクラウディオに頑張ってほしい。……不憫な奴だ」
留学して逗留先が決まったら、私にも知らせが来るだろう。
何年留学するのか知らないけれど、このまま黙って指をくわえて見ていられない。次の作戦を練らないと。
「たまには手紙でも書いてやれよ?あいつ、本当に……」
手紙?
いいわね、それ。使えるかも。
アレセス家との交流が途絶えた……と思わせておいて、海の向こうのノイムフェーダへ私が手紙を書く。アレハンドリナとして。猛烈なラブレターをね。
問題は、クラウディオからの返信をどうやって受け取るかだけれど……。
確か、出発する港は公爵家の領地よね。そこにクラウディオから手紙が届いたら、アレハンドリナのリエラ家には送らず、留め置いてもらうのはどうかしら。両家の交流はないのだし、私が預かってこっそり届けることに……うーん、無理か?
「家の者に知られずに、手紙をやりとりする方法はないかしら」
つい口に出してしまい、慌てて手で覆う。はっきり聞こえたらしく、エヴラールがにやりと笑った。
完全に読み間違った私の負けよ。
クラウディオが舟から落ち、風邪を引いて寝込んだ事件に加え、あの特製薬草スープが決定打となって、アレセス家、つまりクラウディオとイルデフォンソとの付き合いが禁止されてしまった。双方の婚約者も家族同様だと言って、宰相はクラウディオと私を王都に連れ帰った。
ほぼ、強制的に。
馬車は二台用意されて、クラウディオ父子、エヴラールと私の組み合わせで乗った。宰相は私とクラウディオを同じ馬車にしようとしたけれど、私が何か言う前にクラウディオが父親の腕を引っ張って懇願した。
帰り道でもエヴラールは一人「友達やめろだなんておかしいよな!」って憤っていたけど、家同士の付き合いは大人の事情が絡むから、成人前の子供の私達にはどうにもできない。
でも!
これじゃあダメなのよ!
アレハンドリナにクラウディオを押しつける私の計画が台無しになってしまった。
クラウディオが風邪を引いて寝込まなきゃ、こんなことにはならなかったのよ!
聞こえないようにブツブツ言っていると、不意にエヴラールが陽気に話しかけてきた。
「エレナも、優しいとこあるんだな」
「……え?」
今、さらっと失礼なこと言ったわよね?
普段の私が優しくないみたいな。
「結果は散々だったけど、薬草スープを作ってくれたんだろ?クラウディオのために」
「……?」
どういうこと?
あの超絶まずそうなスープの製作者が、どうして私になってるの?
◆◆◆
あれは、件のスープを作る数時間前のこと。
イルデフォンソは家族の用事で午後まで出かけると言った。その出がけに、思い出したように私に告げた。
「薬草園、ですか?」
「はい。我が家では毒薬……いえ、薬草について古くから研究しているのです。クラウディオの風邪が良くなる薬草もあるはずですよ」
「はあ……」
この話をイルデフォンソから聞くと思わなかった。どう見てもクラウディオとは仲が良さそうではないのに、池に落ちたのを心配している。
「薬草を煎じても、細かく切ってスープにしてもいいでしょうね。当家の薬草は品種改良を進めていますから、きっと十分な効能がありますよ」
美少年は白々しい笑顔で続けた。
「それは……ご親切に……」
「いえ。私はただ、クラウディオに早く回復してほしいと思っているのです」
アレセス家の別荘で風邪を引かせたことへの罪悪感なのだろうか。
「起き上がれるようになったら、あの男……エヴラールでしたか。彼と一緒にお帰りになった方がよろしいですね。王都のお邸のほうが落ち着いて療養できるでしょうし」
……違った。
親切なんかじゃない。
とっとと帰れってことね。目が笑っていない。
「私は……」
「あなたにはお気の毒ですが、やはり……」
「エレナ!ここにいたの?」
会話の途中でアレハンドリナが走ってきた。そして、何もないところで転んだ。
「リナ!大丈夫ですか?だから廊下は走るなとあれほど……」
「いってえ……。あー、えっと、何だっけ」
転んで用件を忘れたのかしら。彼女ならあり得るけれど。
「落ち着いて、深呼吸……そうだ!この後一緒にお庭に行かない?」
「生憎、私はこれから出かけるところです」
「イルデには聞いてないわよ。エレナ、いい場所があるんだって。庭師が言ってたわ」
「あなたはいつのまに庭師と仲良くなったのですか」
イルデフォンソが怖い顔をする。使用人と仲良くするのは悪くないと思うのに。
「薬草があるって言うから、従僕についてきてもらって摘んで来よう」
「従僕まで……」
「あの、今、その話をしていたところでしたの」
二人の出方を見るべく、私はおずおずと話し出した。やる気満々のアレハンドリナは、「それならそうと早く言ってよ」とイルデフォンソに肘鉄を食らわせた。
それから先は順調だった。庭師に話を聞きつつ、薬草を摘んでは従僕が持つ籠に入れていく。散歩がてら小一時間も歩けば、薬草が籠から溢れるくらいにいっぱいになった。
「こんなところでいいかしら?」
「たくさん取れましたね、お姉様」
にっこり。
お姉様呼びをすると、アレハンドリナは有頂天になった。分かり易い人ね。
「エレナが選んだんだもの、きっと効果があるわ。後はこれをどうやって……」
「イルデフォンソ様が、お茶にしてもいいし、スープにしてもいいって仰っていましたわ」
「スープねえ……お茶は乾燥させないとないだろうし、刻んでスープの方が早いよね」
うんうんと頷いて、アレハンドリナは私の手を引いた。
「次は厨房ね!」
事情を話して厨房を使わせてもらうことになった。
アレハンドリナは人見知りをするくせに、自分のテリトリーと見做した場所では最強だ。あっという間に厨房の面々を虜にして、道具の使い方を教えてもらっている。
「お姉様、上手ですね」
紫がかった緑色の葉を決して細かいとは言えない大きさに切っている。私が刻んだものの十倍くらいの大きさだ。
「エレナの方が上手だよ。私、料理はちょっと」
ちょっと、というレベルではないのはよく分かったわ。
料理長にも刻むのを手伝ってもらい、それらを鍋に入れて煮込む。しばらくすると、何とも言えない香りが辺り一面に漂い始めた。
「……変な臭い。うええ」
若い料理人が青い顔をして勝手口から外に走り出て行った。私もできれば逃げ出したい。でも、これは勝負だ。
「アレハンドリナ様がお作りになったスープです」
私はスープカップをトレイに乗せて、クラウディオが寝ている部屋へ行く侍女に預けた。
「何のスープでしょうか」
不審な物を手渡された侍女は、冷や汗を垂らして顔を引き攣らせた。
分かるわ、その気持ち。
「薬草のスープですわ。イルデフォンソ様からお聞きして、アレハンドリナ様が薬草を摘み、スープを作ってくださいましたの」
にっこり。
スープを作ったのはアレハンドリナよ。
いい?覚えておいて。
目でじっと訴える。侍女の記憶に刷り込むように、何度もアレハンドリナの名前を口にした。
私の筋書きはこうだ。
効果がある(らしい)スープを飲んで、クラウディオの風邪はよくなるに違いない。彼は誰がスープを用意してくれたか気にするだろう。侍女から、作ったのはアレハンドリナだと聞いて、彼女に心から感謝し、親近感を抱く……はず。お礼を言うところから、二人の親密な会話が始まり……。
名付けて、『愛情スープ大作戦』!
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……だったのよ。
なのにどうしてこうなった!?
「エレナがスープを持ってきて、やけにアレハンドリナがアレハンドリナがって言ってたのが可愛かったって、侍女が言ってたぜ」
「どういう意味でしょうか?」
あ。唇が引き攣るわ。
「エレナが作ったって、先に厨房の奴から聞いたんだろ。自分が作ったって自慢してもいいのに謙遜して、そんなところが健気で可愛いって」
「……チッ」
「ん?何か言ったか?」
「いいえ。何も」
アレセス家別荘の使用人が余計な付加情報を?黙ってアレハンドリナが作ったって言えばいいのに!
「調合の仕方が悪かったのかもしれないな。まあ、あいつはすげえ喜んでた。倒れたのも、感激して倒れたのかと思ったよ」
「まさか。あの人は私の作ったもので喜ぶはずが……」
「食い物じゃなかったら、宝物にして取っておくさ。鳥の紙細工もそうだな。留学にも持って行くんじゃないか」
「留学?」
初耳だわ。
またエヴラールの家に行くつもりかしら。
筋肉を鍛えて、どんどん私の嫌いな男になっていくのね。
「ノイムフェーダだってさ。あんなところ、何が面白いか分かんねえ」
「芸術の都……?」
「いろんな人間が集まる場所だからな。クラウディオにとっては勉強になるんだろ。ああ、嫌だな。あいつが芸術家気取りの鼻持ちならない奴にいじめられないか不安だよ」
エヴラールは窓の外を眺めて溜息をついた。剣の腕を鍛えたクラウディオが、そう簡単に負けるとは思えないが、芸術的センスがあるようには見えない。きっと苦労するわね、いい気味。
「何事も勉強ですわ。私、留学に行かれることに大賛成です!」
きっぱりと言い切ると、何故だかエヴラールは悲しそうな顔をした。
「そうかー。うん。俺もクラウディオに頑張ってほしい。……不憫な奴だ」
留学して逗留先が決まったら、私にも知らせが来るだろう。
何年留学するのか知らないけれど、このまま黙って指をくわえて見ていられない。次の作戦を練らないと。
「たまには手紙でも書いてやれよ?あいつ、本当に……」
手紙?
いいわね、それ。使えるかも。
アレセス家との交流が途絶えた……と思わせておいて、海の向こうのノイムフェーダへ私が手紙を書く。アレハンドリナとして。猛烈なラブレターをね。
問題は、クラウディオからの返信をどうやって受け取るかだけれど……。
確か、出発する港は公爵家の領地よね。そこにクラウディオから手紙が届いたら、アレハンドリナのリエラ家には送らず、留め置いてもらうのはどうかしら。両家の交流はないのだし、私が預かってこっそり届けることに……うーん、無理か?
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