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私をプロデュースする方法(恋愛・ラブコメ)
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完結済みの作品、「バレンタイン・デイ(ズ)」と「見上げた空は、今日もアオハルなり」双方に登場している永遠の脇役、上田律を主役に据えたスピンオフ作品です。
アオハルなり、最終話の少し後。バレンタインデイス最終話の少し前、の時間軸です。
お題⇒ホテル・カメラ・匂い
* * *
宇都宮駅から車で三十分程の場所にある、近年新しく建築されたホテル。その一階にある喫茶店に、私たちはいた。
窓際のボックス席に座っているのは三人。
私こと上田律と、高校時代バレー部でキャプテンをしていた佐薙果恋。それから、サッカー部所属だった手塚裕哉君。高校時代、とっかえひっかえ女の子と交際を続けていた手塚君であったが、彼の爽やかイケメン振りは卒業から二年を経過した今でもまったく衰えていない。先程からテーブルの間を行き交うウェイトレスの女の子たちが、チラチラと視線を送っているのが見える。
「鈍感とは、罪深きことよ」
「なんか言った?」
私の呟きに、手塚君が反応した。
「いや、なんでもない」
テーブルの上で湯気を上げるコーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。この匂い、間違いない。いい豆を使っているなあ。よく知らんけど、名前、ブレンドコーヒーとか言ったっけ。ブレンドって何処産の豆だろう。
「それで、物は相談なんだけど」
私が言うと、手塚君と果恋が身を乗り出してくる。
高校時代の同級生である私たち三人が、休日の真昼間から喫茶店に集まっている理由。
それは、二週間後に控えた同期会の打ち合わせのためだった。同期会の実行委員こそが、私と手塚君、果恋の三人なのである。
「相談って……。この間決めたサプライズの話とは、また違う件なの?」
首を傾げ、訝しむように果恋が視線を向けてくる。
「そう。今回も、サプライズの話なんだけど」
「はあ、マジか」
面倒だな、と言わんばかりに、聞こえるような溜め息を果恋が零す。巻き込みっぱなしで悪いね、果恋。
同期会の席で、私と別の友人らを中心として、サプライズによる告白イベントを行いたい。そんな話を二人に伝えたのが二週間まえ。高校時代、お互いに好意を寄せあいつつもすれ違い続けた二人を、再会の席でくっつけてしまおう、そんな感じの企みだった。無論、実行部隊の一人は、張本人の片割れなのだが。
「うん。この間相談した屋外での告白イベントが終わって、セレモニーホールに戻った後でもう一個イベントを仕掛ける予定」
「ターゲットは?」
「悠里(ゆうり)」
「桐原(きりはら)さんか! じゃあ、発起人は律と阿久津?」
「イエス。ああ、親が再婚したから、今は桐原じゃなくて菊地(きくち)ね」
果恋の質問に答え、私は頷いた。
桐原悠里(きりはらゆうり)は、中学時代から親交が続いている親友の一人で、一個めのイベントにおける実行部隊の一人。サプライズイベントが無事終わって油断している悠里に、もう一個サプライズイベントを仕掛ける計画だった。
阿久津君というのは、高校時代の悠里の元カレ。
二人は高校を卒業した直後に、遠距離になる事を理由に交際を解消し、そのまま結ばれる機会なく現在に至る。
「具体的にどうすんの?」
「会場にみんなが顔をそろえたところで、一旦照明を落とす。そんで、ここ一週間ほど悠里の私生活をビデオカメラで撮影した映像を、スクリーンに映す」
「その映像、誰が撮ったの?」
「私」
「まさか、隠し撮りで?」
「イエス」
「頭、おかしい」
ん~とコーヒーカップに口をつけながら、ここまで傍観していた手塚君が口を挟んでくる。
「成る程ね。でもさ、映像流すだけじゃ意味なくない? それって、桐原ちゃんが感動する内容になってんの?」
まあ、予想通りの質問だ。
「内容は、端的に言って、悠里の頑張り物語かな。高校時代のスナップを数枚流して、そこから今現在パン屋で頑張っている悠里の映像を流すんだよ」
「ふむ」
地元宇都宮の隣市にあるパン屋で、悠里は卒業後ずっと勤務している。彼女の頑張りは、同級生の多くが知るところだった。
「それから、映像の傍らで阿久津君がメッセージを添える」
「メッセージ」と果恋が反芻した。「でも、桐原ちゃん耳が聞こえないから……あっ」
そう、悠里は重度の聴覚障害者。だから映像に音楽を載せる計画ではあるものの、彼女の耳には届かない。
「阿久津は手話が使えるんだっけ。そういう事か」
「イエス」
得心したように手を叩いた果恋に同意を示す。悠里の頑張りをみんなが認めている、という事柄の背景に存在しているのが、彼女の障害である。
耳が殆ど聞こえないのにも関わらず、悠里は自家用車で職場まで通勤している。
その苦労たるや、想像に難くない。
「手話で、告白するんだ!」
「ノー。告白は事前に済ませちまうって阿久津君が言ってた。恋人同士に戻ったその上で、サプライズを起こすんだよ」
「はあ?」
果恋が目を細めた。
「恋人に戻れたら、それで『めでたし、めでたし』じゃん。その先に何があるっての」
告白が成功するか、しないか、については問わないんだな。まあ、あんだけ好き合っていたのに、それでも敢えて線引きをして別れた二人だから、失敗するなんて私も思ってないけど。
「プロポーズするんだよ」
果恋が目を丸くした。
「本気、なの」
「もちろん」
「同期会の席で? みんなが見ている前で?」
「もちろん」
「恋人同士に戻って間もなく、プロポーズすんの?」
「もちろん」
「あんたら、頭、おかしい」
「最高の褒め言葉です」
二人の溜め息が同時に聞こえた。
それから私は、二人に手伝って欲しい内容を説明していった。みんなが揃ったあと、照明を落とすタイミング。スライドを映写する暗幕の準備エトセトラ、エトセトラ。
「頭、おかしい」
果恋がもう一度呟いた。
そうして、同期会の準備段取りについて再確認をしたのち、果恋が時計を確認して席を立つ。
「ごめん、私これから用事あるんで」
「式場の準備とか段取りの件?」
私が尋ねると、そう、と彼女は頷いて喫茶店をでていった。
「俺に言わせると、同期会の席で結婚の報告をする果恋も、十分に頭おかしいけどね」
「だよね」
手塚君の呟きに、同意すると、コーヒーカップの底に残っていた最後の一滴まで飲み干した。
じゃあ私もこれで、そう言い掛けたとき、彼が私を呼び止める。
「律が良かったら、なんだけどさ、この後二人で何処か行かない?」
「なにそれ? まさかデートのお誘い?」
お道化た口調で私が言うと、
「そうだよ」
と彼が真顔で答えた。
「マジ」
「マジ。つか心外だなあ。俺の顔、冗談言ってるように見える?」
手塚君は高校時代から恋多き男だったので誤解されがちだけど、その人柄は間違いなく実直だ。
なにこれ、本気なんだろうか。まあ彼のことだから、もちろん本気なんだろう。
でも、と顎に手をそえ考える。私は誰とも付き合ったことがないし、誰にも告白されたことがない。こんな時、どうすればいいのか私は知らない。
「でもさ、私結構性格きついし、顔だってそばかすだらけだし」
本当にそう。外見なんて、これと言って秀でたところなんてないのに。
「それで?」
「え」質問で返され、軽く狼狽える。「それにさ、行くったって、何処に」
いったい、なにを言ってるんだろう私は。二十歳にもなってこんな質問を返すなんてみっともない。これまで何度も友人の恋を見守りプロデュースしてきた私だけれど、自分を主役にする術を心得ていない。
「ごめん、不躾だったよね。迷惑……だった?」
「いや、別に構わないけど」
肩を竦めた手塚君を見ながら思う。さっきから何を言ってるんだろう、私。これじゃまるで上から目線。
私の動揺が伝わってしまったのか。手塚君は可笑しそうに笑い始めた。
「笑わないでよ、酷い」
「いやいや、随分自分に自信がないんだなあ、と思って」
なんか意外だった、と言い手塚君が手を叩く。
「なにも心配しなくていいよ。大丈夫」睫毛の長い女性的な瞳が、私の顔を正面から捉えた。「君のことは、俺がプロデュースするから」
ああ、つまりそういうことなのか?
どうやら、季節外れの春が、やって来たようです。
~END~
咲蘭さんから、律と手塚君のイラストを頂きました!
本人は謙遜していましたが、私に言わせれば立派なファンアートですよ!
ありがとうございました。主人公を差し置いて駆け上がるなんて、まさにシンデレラストーリー。
良かったねえ。律っちゃん。
アオハルなり、最終話の少し後。バレンタインデイス最終話の少し前、の時間軸です。
お題⇒ホテル・カメラ・匂い
* * *
宇都宮駅から車で三十分程の場所にある、近年新しく建築されたホテル。その一階にある喫茶店に、私たちはいた。
窓際のボックス席に座っているのは三人。
私こと上田律と、高校時代バレー部でキャプテンをしていた佐薙果恋。それから、サッカー部所属だった手塚裕哉君。高校時代、とっかえひっかえ女の子と交際を続けていた手塚君であったが、彼の爽やかイケメン振りは卒業から二年を経過した今でもまったく衰えていない。先程からテーブルの間を行き交うウェイトレスの女の子たちが、チラチラと視線を送っているのが見える。
「鈍感とは、罪深きことよ」
「なんか言った?」
私の呟きに、手塚君が反応した。
「いや、なんでもない」
テーブルの上で湯気を上げるコーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。この匂い、間違いない。いい豆を使っているなあ。よく知らんけど、名前、ブレンドコーヒーとか言ったっけ。ブレンドって何処産の豆だろう。
「それで、物は相談なんだけど」
私が言うと、手塚君と果恋が身を乗り出してくる。
高校時代の同級生である私たち三人が、休日の真昼間から喫茶店に集まっている理由。
それは、二週間後に控えた同期会の打ち合わせのためだった。同期会の実行委員こそが、私と手塚君、果恋の三人なのである。
「相談って……。この間決めたサプライズの話とは、また違う件なの?」
首を傾げ、訝しむように果恋が視線を向けてくる。
「そう。今回も、サプライズの話なんだけど」
「はあ、マジか」
面倒だな、と言わんばかりに、聞こえるような溜め息を果恋が零す。巻き込みっぱなしで悪いね、果恋。
同期会の席で、私と別の友人らを中心として、サプライズによる告白イベントを行いたい。そんな話を二人に伝えたのが二週間まえ。高校時代、お互いに好意を寄せあいつつもすれ違い続けた二人を、再会の席でくっつけてしまおう、そんな感じの企みだった。無論、実行部隊の一人は、張本人の片割れなのだが。
「うん。この間相談した屋外での告白イベントが終わって、セレモニーホールに戻った後でもう一個イベントを仕掛ける予定」
「ターゲットは?」
「悠里(ゆうり)」
「桐原(きりはら)さんか! じゃあ、発起人は律と阿久津?」
「イエス。ああ、親が再婚したから、今は桐原じゃなくて菊地(きくち)ね」
果恋の質問に答え、私は頷いた。
桐原悠里(きりはらゆうり)は、中学時代から親交が続いている親友の一人で、一個めのイベントにおける実行部隊の一人。サプライズイベントが無事終わって油断している悠里に、もう一個サプライズイベントを仕掛ける計画だった。
阿久津君というのは、高校時代の悠里の元カレ。
二人は高校を卒業した直後に、遠距離になる事を理由に交際を解消し、そのまま結ばれる機会なく現在に至る。
「具体的にどうすんの?」
「会場にみんなが顔をそろえたところで、一旦照明を落とす。そんで、ここ一週間ほど悠里の私生活をビデオカメラで撮影した映像を、スクリーンに映す」
「その映像、誰が撮ったの?」
「私」
「まさか、隠し撮りで?」
「イエス」
「頭、おかしい」
ん~とコーヒーカップに口をつけながら、ここまで傍観していた手塚君が口を挟んでくる。
「成る程ね。でもさ、映像流すだけじゃ意味なくない? それって、桐原ちゃんが感動する内容になってんの?」
まあ、予想通りの質問だ。
「内容は、端的に言って、悠里の頑張り物語かな。高校時代のスナップを数枚流して、そこから今現在パン屋で頑張っている悠里の映像を流すんだよ」
「ふむ」
地元宇都宮の隣市にあるパン屋で、悠里は卒業後ずっと勤務している。彼女の頑張りは、同級生の多くが知るところだった。
「それから、映像の傍らで阿久津君がメッセージを添える」
「メッセージ」と果恋が反芻した。「でも、桐原ちゃん耳が聞こえないから……あっ」
そう、悠里は重度の聴覚障害者。だから映像に音楽を載せる計画ではあるものの、彼女の耳には届かない。
「阿久津は手話が使えるんだっけ。そういう事か」
「イエス」
得心したように手を叩いた果恋に同意を示す。悠里の頑張りをみんなが認めている、という事柄の背景に存在しているのが、彼女の障害である。
耳が殆ど聞こえないのにも関わらず、悠里は自家用車で職場まで通勤している。
その苦労たるや、想像に難くない。
「手話で、告白するんだ!」
「ノー。告白は事前に済ませちまうって阿久津君が言ってた。恋人同士に戻ったその上で、サプライズを起こすんだよ」
「はあ?」
果恋が目を細めた。
「恋人に戻れたら、それで『めでたし、めでたし』じゃん。その先に何があるっての」
告白が成功するか、しないか、については問わないんだな。まあ、あんだけ好き合っていたのに、それでも敢えて線引きをして別れた二人だから、失敗するなんて私も思ってないけど。
「プロポーズするんだよ」
果恋が目を丸くした。
「本気、なの」
「もちろん」
「同期会の席で? みんなが見ている前で?」
「もちろん」
「恋人同士に戻って間もなく、プロポーズすんの?」
「もちろん」
「あんたら、頭、おかしい」
「最高の褒め言葉です」
二人の溜め息が同時に聞こえた。
それから私は、二人に手伝って欲しい内容を説明していった。みんなが揃ったあと、照明を落とすタイミング。スライドを映写する暗幕の準備エトセトラ、エトセトラ。
「頭、おかしい」
果恋がもう一度呟いた。
そうして、同期会の準備段取りについて再確認をしたのち、果恋が時計を確認して席を立つ。
「ごめん、私これから用事あるんで」
「式場の準備とか段取りの件?」
私が尋ねると、そう、と彼女は頷いて喫茶店をでていった。
「俺に言わせると、同期会の席で結婚の報告をする果恋も、十分に頭おかしいけどね」
「だよね」
手塚君の呟きに、同意すると、コーヒーカップの底に残っていた最後の一滴まで飲み干した。
じゃあ私もこれで、そう言い掛けたとき、彼が私を呼び止める。
「律が良かったら、なんだけどさ、この後二人で何処か行かない?」
「なにそれ? まさかデートのお誘い?」
お道化た口調で私が言うと、
「そうだよ」
と彼が真顔で答えた。
「マジ」
「マジ。つか心外だなあ。俺の顔、冗談言ってるように見える?」
手塚君は高校時代から恋多き男だったので誤解されがちだけど、その人柄は間違いなく実直だ。
なにこれ、本気なんだろうか。まあ彼のことだから、もちろん本気なんだろう。
でも、と顎に手をそえ考える。私は誰とも付き合ったことがないし、誰にも告白されたことがない。こんな時、どうすればいいのか私は知らない。
「でもさ、私結構性格きついし、顔だってそばかすだらけだし」
本当にそう。外見なんて、これと言って秀でたところなんてないのに。
「それで?」
「え」質問で返され、軽く狼狽える。「それにさ、行くったって、何処に」
いったい、なにを言ってるんだろう私は。二十歳にもなってこんな質問を返すなんてみっともない。これまで何度も友人の恋を見守りプロデュースしてきた私だけれど、自分を主役にする術を心得ていない。
「ごめん、不躾だったよね。迷惑……だった?」
「いや、別に構わないけど」
肩を竦めた手塚君を見ながら思う。さっきから何を言ってるんだろう、私。これじゃまるで上から目線。
私の動揺が伝わってしまったのか。手塚君は可笑しそうに笑い始めた。
「笑わないでよ、酷い」
「いやいや、随分自分に自信がないんだなあ、と思って」
なんか意外だった、と言い手塚君が手を叩く。
「なにも心配しなくていいよ。大丈夫」睫毛の長い女性的な瞳が、私の顔を正面から捉えた。「君のことは、俺がプロデュースするから」
ああ、つまりそういうことなのか?
どうやら、季節外れの春が、やって来たようです。
~END~
咲蘭さんから、律と手塚君のイラストを頂きました!
本人は謙遜していましたが、私に言わせれば立派なファンアートですよ!
ありがとうございました。主人公を差し置いて駆け上がるなんて、まさにシンデレラストーリー。
良かったねえ。律っちゃん。
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